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集英社『週刊少年ジャンプ』で連載中の古舘春一による大人気バレーボール漫画を舞台化した、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」。2015年11月の初演から、これまでにシリーズ6作品を上演し、多くの観客を熱狂させてきた。新作となる“東京の陣”では、東京都代表決定戦に挑む、音駒高校を主役校として新たな戦いがスタート。音駒高校の孤爪研磨役を演じる永田崇人と黒尾鉄朗役の近藤頌利に新シリーズへの意気込みを聞いた。
永田 2016年の“烏野、復活!”に音駒高校として初めて出演したときから、音駒をメインとした話を展開したいと思っていたので、すごくうれしかったです。でも、烏野高校がいないと演劇「ハイキュー!!」ではないという思いもあって…。だからうれしくはありましたが、不安もいっぱいありました。
近藤 ちょうど“烏野、復活!”を上演していたとき、原作では “東京の陣”が描かれていたんですよ。僕たちは当時原作を読んで、キャラクター作りをしていたんです。僕たちには、今回描かれる物語は“参考書”でもあったとても思い入れの深い物語なので、こうして改めて演じることができることが本当にうれしいです。
永田 僕たちは、2016年からこのカンパニーに参加していたので、だからこそ彼らなしでは演劇「ハイキュー!!」を形作ることはできなかったと素直に思います。ですが、その半面、烏野を作り上げてきた彼らをギャフンと言わせたいという気持ちもあります。彼らに負けないように、僕たちの演劇「ハイキュー!!」を作っていきたいと思っています。
近藤 烏野を演じてきた俳優たちは、多分、無理してでも今回の公演を見に来てくれると思うんです。だから、見に来てくれたときに、もう1回出たいと思ってもらえるような作品を作りたいと思っています。
近藤 いや、生かされてないですね。
永田 生かされているよ(笑)。僕から見ると、ジャンプに説得力があるんですよ。これまで演劇「ハイキュー!!」に出演してきたキャストの中には、バレーボールがうまいキャストもたくさんいましたが、でも、僕は頌利が一番かっこいいスパイクを打つし、一番かっこいいブロックをすると思っています。それから、「本当の公式戦ならこうするはず」ということを頌利は分かっているので、試合中の選手の動きや、漫画では描かれていなかった裏側の部分まで考えて、提案してくれるんです。
近藤 多分、僕、バレーボールのシーンの作り方に関してはめちゃめちゃ厳しいと思います(笑)。音駒は、本当のバレーボールの試合のように、サーブを打ったら自分のポジションにつくとか、リアルを追求して演じてます。もちろん、演劇としてどう見せたらいいのかということも考えて、それに関しては演出家のウォーリー木下さんをはじめとしたスタッフさんに手助けをしてもらいながら作っていますが。そういった面からもこの作品はバレーボールと演劇が融合しているなって思います。
永田 はい、あります。
近藤 いや、ないです(笑)。
永田 (笑)。でも、体育とか球技大会ではやっていました(笑)。バレー部に勧誘されるぐらいはうまかったですよ。中学生でクイックも打てましたから。
近藤 今はそのときよりもうまくなってると思います。空いた時間や劇場でのアップにもバレーボールやっていますから。