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第8回「岩谷時子賞」授賞式が12日、東京都内で行われ、奨励賞を受賞した乃木坂46の生田絵梨花が登壇した。
同賞は、故・岩谷時子氏が日本の音楽や芸術の発展、復興に寄与することを目的として2009年に設立した音楽文化振興財団が10年に制定したもの。今年の大賞は、俳優、歌手として長きにわたって活躍する加山雄三が選出された。
生田は、乃木坂46の主要メンバーとして活躍しながら、今年日本での上演30周年を迎えた「レ・ミゼラブル」のオーディションを受け、見事コゼット役を獲得。その演技が認められた生田は「まさか自分がこんな賞を頂けるとは思っていなかったので本当に光栄です」と目を輝かせながら喜んだ。
会場では、同舞台より「プリュメ街」の歌唱も生披露。アイドルである自分が舞台の世界に飛び込んだことで「今まで舞台を見たことがなかった方が興味を持ってくれたり、また見たいと言ってくれる。そこにやりがいを感じる」と話し「力はまだまだと分かっていますが、これからも1人でも多くの方に舞台の魅力を伝えていけるよう、コツコツ努力を重ねてやっていきたい」と言葉に力を込めた。
授賞式後の囲み取材でも「個人として賞を頂くのはこれが初めて。まさか自分に巡ってくるとは思っていなかったので感謝と驚きでいっぱいです」と喜びを語った生田。賞金として贈られた100万円の使い道については「全部、観劇に使いたい。舞台を見るのが好きなので、皆さんからたくさん刺激を頂いて、それを生きる糧にしていきたい」と声を弾ませた。
また、この日、特別賞を受賞した斉藤由貴は「レ・ミゼラブル」の日本初演でコゼット役を演じた“大先輩”に当たる。
当初、役づくりに悩んだ生田は、斉藤に相談したこともあったと明かし「(初演の)30年前も同じような悩みを抱えてらしたそうでアドバイスを頂いた。気持ちも楽になったし、『頑張れ』と背中を押していただいた」と改めて感謝した。
斉藤も、実際に生田の舞台を鑑賞したそうで「コゼットというのは技術力うんぬんよりも圧倒的な透明感が必要な役。難しい役ですが、生田さんはすてきな存在感でそういうものをちゃんと放ってらっしゃった」と賞賛し「このまま、疑わずにコゼットをやっていただきたい」とエールを送った。