嵐ドームツアー「ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism」最終公演ライブレポート

2015年12月28日 / 21:00

 嵐がドームツアー「ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism」の最終公演を27日、都内の東京ドームで行った。

 5大ドームで17公演、約80万人を動員。「原点回帰」をテーマに、デビュー17年目を迎えた嵐が「ジャニーズらしさ」「ジャニーズのエンターテインメント」、また「日本」を表現した。

 公演は、メンバーが過去と現代を行き来するようなアニメーション映像からスタート。“今をどう生きる?”というメッセージが投げ掛けられた。あいさつは口上式に「日本に生まれ、さまざまな人と出会い、今の僕たちがあります」「音楽を通して日本を、ジャニーズのエンターテインメントを体感していただけたら」「隅から隅まで、ずずずいとお楽しみくださいましょうぞ」とそろってお辞儀をした。

 「miyabi-night」に続き、コンサートではおなじみの「Troublemaker」も和楽器とのアレンジとジャニーズJr.とのライン上のダンスで魅せるなど観客をグイグイと引き込んでいく。

 観客が持つ今回のライブのペンライトは無線制御システムを利用した座席連動のLEDライト。座席ごとに個別のIDを設定しており1席ずつ個別に光をコントロール、約2千3百万通りの組み合わせができる。ドームがメンバーカラーの5色に分かれたり、曲のメロディーに合わせてさまざまな色と動きが変化していくなど、櫻井翔が「観客の皆さんが参加しようと思ってくれる気持ちがうれしい」と語っていた通り、文字通り観客も一体となってライブを作り上げた。

 二宮和也はソロ曲「MUSIC」でタップダンスを披露。自身の趣味でもあるゲームの世界を、映像と自身のタップによる効果音で見事に表現してみせた。ポップでキュートなアイドル二宮ならではの世界観だ。

 松本潤は「Don’t you love me?」で怪しげな世界とパルクールという移動術を融合。段上に組まれたステージを上下左右に走り回って回転し、駆け上がり駆け下りてダイナミックに見せた。

 続く「イン・ザ・ルーム」では大人っぽいジャジーなメロディーと櫻井の重厚なラップが響く。大野智が振り付けした「マスカレード」では歌謡ムード漂うダンスを披露。大野らしい5という人数を生かしたフォーメーションや最後は口に含んだ水を吹き上げるパフォーマンスも。

 嵐らしく緩い話題のMCを挟み、「日本よいとこ摩訶不思議 covered by 嵐」では、大野、相葉雅紀、二宮がバック転を披露、さらに“本家”少年隊の東山紀之がサプライズ出演。嵐と共にステップを刻んだ。

 自身のスネアソロからスタートした櫻井の「Rolling days」はスティックを叩きつけて歌唱がスタート。ラップを刻みながらスネアを叩き、ジャニーズJr.と共にドラムラインをパフォーマンス。相葉は「毎回命がけ」という「ティシュー」という大技を。気球につられた布に鍛え上げた体一つで巻きついていく。曲名の「Mr.FUNK」がそのままキャラクターとなり、「Mr.FUNK~!」と観客も歓声で後押し。大野のソロ「暁」は日本というテーマを真っすぐに表現。墨の文字が流れるような映像と共に披露される大野の指先まで神経の行き届いた華麗なダンス。マスクマジックでさまざまな衣装とイリュージョンを見せた。

 圧巻は「Japonesque」と「心の空」。ツアーテーマを背負ったこの2曲を、三味線と太鼓などの生の和楽器と映像、照明、全てを駆使し、まさに百花繚乱(りょうらん)のごとくパフォーマンス。その中心には、色とりどりの着物モチーフの衣装で、なまめかしく気高く踊り歌う5人の姿があった。

 ダブルアンコールを含め、全31曲を披露。公演では5人が生まれ、嵐としてジャニーズ事務所で活動してきた道のりを振り返る演出もあった。「原点回帰」は前に進む選択を捨てたわけではなく、振り返りは前に進んでいくための力に…。本編最後の「僕らがつないでいく」を歌う5人の背中が、さらに大きく見えた。


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