日本アカデミー賞『三度目の殺人』が6冠 最優秀主演男優賞は『あゝ、荒野』の菅田将暉に

2018年3月3日 / 13:53

受賞スピーチをする菅田将暉

 第41回 日本アカデミー賞授賞式が2日、東京都内で行われ、是枝裕和監督の『三度目の殺人』が作品、監督、助演男女優を含む最多の6部門で最優秀賞に輝いた。

 是枝監督にとっては『海街diary』(15)以来2度目の最優秀作品賞の受賞となった。

 個人でも監督、脚本、編集の“3冠”を達成した是枝監督は「脚本、撮影、編集を同時並行で進めていった作品なので、切り離して考えたことがない。現場ではあまりに悩みに悩んだので、途中でプロデューサー陣に呼び出され『本当に大丈夫なのか?』と言われるほどヒリヒリする時間を過ごした。うれしいですけれど、まだ居心地が悪いですね」と控えめに喜びを語った。

 最優秀助演男優賞の役所広司は、『関ヶ原』でも優秀助演男優賞を受賞しており「間に挟まって、複雑な気持ち」と苦笑い。それでも、現在撮影中の映画で肉離れを起こした足を引きずりながら「(主演の)福山雅治くんと、狭い空間で2人で作り上げた芝居なので、福山くんに感謝したい。年を取って年長組に入りましたが、この賞を機に、もうしばらく頑張っていきたい」とさらなる意欲を示した。

 最優秀助演女優賞の広瀬すずは、昨年『ちはやふる -上の句-』で優秀主演女優賞、『怒り』で優秀助演女優賞をダブル受賞しており、“三度目の正直”で頂点に立った。「是枝監督にはいつも、見たことのない景色を見せてもらっている。少しでも恩返しができるよう、少しでも自分が参加した作品の力になれるよう頑張ります」と決意を語った。

 最優秀主演男優賞は『あゝ、荒野 前篇』の菅田将暉が獲得した。「信じられなくて、現実味があまりない。でも、公開館数もあまり多いわけではない映画を、ちゃんと見ていてくれたことに感謝します」と驚きながらも感慨深げに話した。

 『彼女がその名を知らない鳥たち』で最優秀主演女優賞の蒼井優は「この映画を撮っているとき、この仕事(女優)をして本当に良かったと思った。こんなに大きな賞を頂けて恐縮しています。(優秀賞を)受賞した皆さんも尊敬していますので、一緒に映画界を盛り上げていこうと思います」と、涙で声を詰まらせながら訴えた。

(前列左から)広瀬すず、菅田将暉、是枝裕和監督、蒼井優、役所広司、(後列左から)新人俳優賞の中条あやみ、浜辺美波、北村匠海、竹内涼真


関連ニュースRELATED NEWS

芸能ニュースNEWS

「ザ・ロイヤルファミリー」「ドラマは続くけど山王耕造(佐藤浩市)ロスが大き過ぎる」「これはそれぞれの継承の物語なんだね」

ドラマ2025年11月24日

 日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系)の第7話が、23日に放送された。  妻夫木聡主演の本作は、早見和真の同名小説をドラマ化。競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく、人間 … 続きを読む

「ひと夏の共犯者」“眞希”恒松祐里がついに警察と接触 “巧巳”橋本将生は「完全に闇堕ちしてる」「怖くて心配」

ドラマ2025年11月24日

 timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)の第8話が、21日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活 … 続きを読む

「良いこと悪いこと」“黒服2人の逃走犯”は「カンタロー!? 今國!?」 「トヨは犯人側のはず」「ターボーが一番怪しい」

ドラマ2025年11月24日

 間宮祥太朗と新木優子がW主演するドラマ「良いこと悪いこと」(日本テレビ系)の第7話が、22日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、かつて鷹里小学校・6年1組のリーダーだった高木将(間宮)が、22年ぶりにタイムカプセルを掘 … 続きを読む

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」「最後、全部生田斗真に持っていかれたわ」「今まで文句を言いながらも見続けてきた人へのご褒美みたいな回だった」

ドラマ2025年11月20日

 「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系)の第8話が、19日に放送された。  脚本・三谷幸喜、主演・菅田将暉による本作は、1984年の渋谷「八分坂(はっぷんざか)」を舞台に、1人の演劇青年が老若男女総勢25人超の … 続きを読む

「スクープのたまご」日向子の背後を追う“謎の男”が登場 「事件の概要が見えて面白くなってきた」

ドラマ2025年11月19日

 奥山葵が主演するドラマ「スクープのたまご」(TBS系)の第7話が、18日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、週刊文春を徹底取材して書かれた大崎梢氏の同名小説を実写化。大手出版社の「週刊誌」の編集部を舞台に、1人の若き新 … 続きを読む

Willfriends

page top