井浦新、沖縄基地訪れ「恐怖と怒り」 米軍と闘った外交官を熱演

2017年8月3日 / 18:07

 スペシャルドラマ「返還交渉人-いつか、沖縄を取り戻す-」の試写会が3日、東京都内で行われ、出演者の井浦新、戸田菜穂が登壇した。

 沖縄返還をめぐりアメリカと闘った実在の外交官・千葉一夫をモデルとした物語。戦時中、海軍の通信士官だった千葉は、沖縄を圧倒的な武力で攻撃する米軍の無線を、ただ傍受することしかできなかった。戦後、外交官となった千葉は、妻の恵子(戸田)に「いつか、沖縄を取り戻す」と誓う。

 ドラマのオファーを受け「初めて千葉一夫さんのことを知った」という井浦。一歩も引かずにアメリカと激しい外交交渉を重ねる千葉の姿勢に「この国の仕事をする人のあるべき姿」を見たとし、「台本を読んだ当時は、このままの自分だと千葉さんの心をちゃんと演じ切ることはできない。自分自身、少しでも近づけるように全身全霊を懸けて向き合っていかなければ」と覚悟を決めたという。

 クランクイン前に沖縄の基地を実際に訪れたという井浦。「その時に感じたのは、戦闘機の爆音。ずっと体の中に音が残り続ける。思っていたよりも近い頭上を飛び立って、降りてくる時にはものすごい恐怖感もある。そこで感じた恐怖と怒りというのをずっと腹にため込んで、それを増幅させながらお芝居に挑みました」と役作りを振り返った。

 一方で、現場では戸田をはじめ、佐野史郎、大杉漣、石橋蓮司など先輩との共演もあり「学びのある素晴らしい時間を過ごさせていただいた」としみじみ。演じる上では「僕が千葉さんから感じ取った躍動する生命感」を一番大事にしたといい「一人でも多くの方にこの時代のことを知っていただきたい。僕も(この問題は)終わってはいない、忘れてはいけないと思いました」と言葉に力を込めた。

 妻役を演じた戸田は「顔合わせで井浦さんに初めてお会いしたのですが、容貌からあの眼鏡でいらして…。写真で見ていた千葉さんご本人のようで、すごい気合いを感じました」。撮影中は、井浦の熱量を受けながらの芝居に徹したとし「一生懸命、がむしゃらに一つのことに取り組む男の人の姿は胸を打つ、すてきだなと思いました」と振り返った。

 ドラマは8月12日、BSプレミアムで午後9時から放送。


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