渡瀬恒彦さん、72歳で死去 映画、ドラマで幅広く活躍

2017年3月16日 / 14:41

 映画やテレビドラマで広く親しまれた俳優の渡瀬恒彦(わたせ・つねひこ)さんが14日午後11時18分、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。72歳。兵庫県出身。葬儀・告別式は親族のみで行う。喪主は妻い保(いほ)さん。

 渡瀬さんは、広告会社勤務を経て東映に入社。1970年に映画『殺し屋人別帳』で主役としてデビューした後、『仁義なき戦い』など東映やくざ映画で血気盛んな若者を演じ、一躍スターとなった。

 78年には『事件』『皇帝のいない八月』『赤穂城断絶』で数々の映画賞を受賞し、幅広い役をこなす演技派として評価を高めた。80年代も『セーラー服と機関銃』『天城越え』『時代屋の女房』『南極物語』といったヒット作で存在感を発揮した。

 テレビではNHK連続テレビ小説「おしん」で主人公の初恋相手を演じて話題となった。「十津川警部」「タクシードライバーの推理日誌」といった2時間ドラマのシリーズや、連続ドラマ「おみやさん」にも主演し、人気を集めた。

 渡瀬さんは、2015年、胆のうに腫瘍が見つかり治療を受けていた。今年2月中旬、肺気胸を発症し、入院治療していたが、3月になって敗血症を併発したという。

 俳優の渡哲也さんは兄。女優の故大原麗子さんと73年に結婚し、その後離婚した。


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