農業体験からおいしい食べ物との出会いまで、農業を中心とした日本の食文化を親子で学び楽しめるイベント「ジャパンハーヴェスト2016」が5日、東京都内の丸の内エリアで開催され、リオデジャネイロ五輪男子柔道90キロ級金メダリストのベイカー茉秋選手が食事と体作りの密接な関係や農業への思いなどを語った。
イベントには、ベイカー選手のほか、「銀座 やまの辺 江戸中華」シェフの山野辺仁さん、「イタリアンレストラン ハタケ 青山」シェフの神保佳永さんらがゲストで登場し、トークセッションが行われた。
生産者と消費者のコミュニケーションをテーマにセッションが展開される中、ベイカー選手は「親戚が農家なので、子どものころから手伝いを通して農業に触れる機会があった。自然が好きなので畑作業も好き。小さな種から育って大きな野菜が収穫できると感動します」などと話した。
また、アスリートの食生活については「練習、休養、そして食事が非常に大切。食事の内容は翌日のモチベーション、体調に大きく影響するほど重要」とし、日ごろから専属の栄養士が栄養指導を行い、「オリンピックの選手村でも栄養士のアドバイスを受けながらバランスの取れた食事ができた」と話した。
肉が大好きで朝からステーキを食べたこともあるというベイカー選手だが「温野菜が好きで、肉をよく食べる分、温野菜をたくさん食べています。2020年の東京オリンピックでの連覇を目指し、野菜をしっかり食べて頑張っていきたい」と抱負を述べた。
トークセッション終了後、イベント会場内を回ったベイカー選手。トラクターの試乗、子牛との触れ合いなどを体験し、子牛にミルクを与えた際には「動物はすごく好きなので、とてもかわいい」と目を細めた。
また「ご当地!絶品うまいもん甲子園」の決勝大会に出場した高校生たちのオリジナルフードも試食。高知県立安芸桜ヶ丘高校の「黄金スープの土佐ジローラーメン」をベイカー選手が「あっさりしていておいしい」と食べる様子に、同校の女子生徒は「おいしそうに食べていただいてとてもうれしかった」と笑顔で話した。
今年で5回目となる「ジャパンハーヴェスト」。今年は規模を拡大して体験型のコンテンツも増やし、会場となった丸の内ビルディング周辺は初日から多くの人でにぎわった。「丸の内農園」と名付けられた仲通り・行幸通り会場には四つのエリアを開設し、6日午後4時までオープンしている。