肺がんのため、10日に70歳で死去した脚本家の市川森一さんの通夜が20日、東京・青山葬儀所で行われた。
通夜には、名取裕子、安藤和津、松たか子、西田敏行、伊藤淳史、脚本家の三谷幸喜ら、著名人が多数参列した。
弔辞を読んだ名取は、「デビュー直後のお仕事が(NHK大河ドラマの)『黄金の日日』だったので、そのころからのお付き合いでした。夢があってやんちゃで…優しい方でした」と振り返り、「早過ぎます。さよならはまだ言わない」と悔やんだ。
安藤は、「奥さまととても仲が良くて、よくお弁当を一緒に食べていた。本当に優しくて人間的にもすてきな方。(思い出すのは)優しい笑顔だけ…」と思い出を語りながら、泣き崩れた。
三谷は、「僕にとっては憧れの存在。『黄金の日日』を見て脚本家になろうと決めた。僕の作品を見て、自分が書いたドラマを見ているようだとおっしゃってくれて、それが励みになりました。僕の体の半分は(市川)先生でできているので、遺志を継いで(脚本を)書き続けたい」と語り、別れを惜しんだ。