大島渚監督が死去 『愛のコリーダ』、『戦メリ』、世界で活躍

2013年1月15日 / 22:00

 『愛のコリーダ』『戦場のメリークリスマス』など従来の型を破る革新的な作品で知られ、海外でも高く評価された映画監督の大島渚(おおしま・なぎさ)さんが15日午後3時25分、肺炎のため神奈川県藤沢市の病院で死去した。80歳。京都市出身。葬儀・告別式の日取りは未定。喪主は妻の俳優小山明子(こやま・あきこ)さん。

 京都大学で学生運動に参加し、卒業後の1954年松竹入社。野村芳太郎監督らの下で助監督を務め、59年『愛と希望の街』で監督デビューした。

 社会に反発する若者を描いた『青春残酷物語』などの鮮烈な映像で、日本のヌーベルバーグ(新しい波)の旗手として注目された。『日本の夜と霧』の上映中止をきっかけに松竹を61年に退社し、独立プロダクション「創造社」を結成。『絞死刑』『少年』『儀式』など社会派の問題作を次々発表した。

 76年、戦前の猟奇事件、阿部定事件を題材に大胆な性描写で男女の情念を描いた日仏合作『愛のコリーダ』を発表。同作の脚本と写真を掲載した単行本がわいせつだとして起訴され、82年に東京高裁で無罪が確定した。

 78年『愛の亡霊』でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞。その後も日英合作『戦場のメリークリスマス』(83年)などで国際的に活躍。テレビの討論番組「朝まで生テレビ!」などにも積極的に出演し、激しい論客ぶりで人気を集めた。

 96年に脳出血で倒れ、監督復帰した時代劇『御法度』(99年)が遺作に。2001年にも十二指腸潰瘍穿孔(せんこう)で倒れ、小山さんによる介護でリハビリに取り組んだ。11年10月初旬に嚥下(えんげ)性肺炎で一時意識がなくなり入院。その後、療養していたが、昨年12月に肺炎と診断された。

 00年紫綬褒章、01年にフランス芸術文化勲章「オフィシエ」を受章。

 映画監督篠田正浩氏の話「ずっと大島渚のことを考え続けてきた。今も同じ戦場で戦った戦友という気持ちに変わりはない。彼は戦う人だった。いつも矢面に立ち、仁王立ちになって映画を作り続けてきた。個人としての大島はこまやかで女性的な人だった。外には烈々たる言葉を発していたが、内部は優しさに包まれていたと思う。病に倒れてからは、彼の気持ちを考えると、彼の前に姿を見せるのがはばかられて、会うことはできなかった。いつか亡くなると覚悟はしていたが、彼に言う言葉が見つからない。『渚』という名前は、水産試験場長だった彼の父が名付けたという。今、大島によって『渚』の名前は特別な響きを持って新しい意味を感じさせる。そんな人生を貫いたのだと思う」。

 映画監督の崔洋一氏の話「率直に言って、無念の一言に尽きる。常に世界の観客や映画人に向けて、強く自分の作家的資質を表現していた。世間的には怖い映画監督というイメージがあり、たしかにそういう側面もあったが、基本的には愉快な人だった。お酒を召し上がると機嫌が良くなり、議論もするけど、それ以上によく歌う。食に対する造詣も深く、私たちもよくそのご相伴にあずかった。偉大なるインテリであると同時に、大衆文化を侮る人ではなかった。私たちは偉大な映画監督を、またひとり失った」。


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