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ブライアン・イーノ主催のパレスチナ支援コンサート【Together for Palestine】が現地時間2025年9月17日に英ロンドンで開催された。暫定集計によると、このチャリティー公演でパレスチナ主導の慈善団体や組織に向けて150万ポンド(約2億9,600万円)以上が集まり、現在も集計中だ。
このオールスター・コンサートはOVOアリーナ・ウェンブリーで開催され、イーノ、ブラーのデーモン・アルバーン、ポール・ウェラー、ピンクパンサレス、パレスチナ人アーティストのエリアンナとセント・レヴァントを含む、世界中から集まった150人の主要アーティストや著名人による一連のパフォーマンスとスピーチが行われた。コンサートで集められた資金は、移民支援慈善団体Choose Loveを通じて、Taawon、Palestine Children’s Relief Fund(パレスチナ児童救済基金)、Palestine Medical Relief Service(パレスチナ医療救済サービス)などの団体に分配される。
イーノは、共同プロデューサーであるハリド・アブダラ、カリド・ジアダ、トレイシー・シーワードとともに、7月にコンサートを発表した。彼は声明で、「私たちがガザで目撃していることは、謎でもなければ、“理解が難しい”とされる対立する物語のぼやけた集合でもありません。アムネスティ・インターナショナルや国境なき医師団といった数多くの非党派組織がそれをジェノサイドと呼んでいる以上、道徳的な一線ははっきりしています。私たちはもう沈黙を続けることはできません。だからこそ私は【Together for Palestine】の開催に協力しています。音楽と省察と希望のための一夜、それが9月17日にウェンブリー・アリーナで行われます」などとコメントしていた。
9月16日に国連の独立調査委員会は、イスラエルがパレスチナにおける継続的な軍事作戦中にジェノサイド(集団虐殺)を犯したと宣言した。2023年10月7日の攻撃でテロ組織ハマスが1,200人のイスラエル市民を殺害し251人を人質に取ったが、ハマスが運営する保健省によれば、イスラエルの攻撃により64,964人以上のパレスチナ市民が殺害された。パレスチナでは住宅の90%以上が損壊または破壊されたと推定され、住民の大多数が避難を余儀なくされ、緊急支援を必要としている。
コメディアン、グズ・カーンが司会を務めたこのコンサートは、YouTubeでライブ配信された。イベントに先立ち、ビリー・アイリッシュと兄のフィニアスは、俳優のキリアン・マーフィー、ハビエル・バルデム、ブライアン・コックス、ホアキン・フェニックスらとともに、パレスチナの人々への支援を誓う短い動画に出演した。
その夜は数々の特別な音楽パフォーマンスが行われた。イーノはアルバーン、ウェラー、ネイディーン・シャー、ホット・チップのアレクシス・テイラー、アドナン・ジュブランと共演し、珍しい公の場でのパフォーマンスを披露した。彼はこのイベントのために特別に作曲した楽曲を演奏した後、カリド・ジュマの詩「Oh Rascal Children of Gaza」を朗読した。公演のビジュアル・デザインは“パレスチナのピカソ”として知られる画家のマラク・マターが手掛けた。
ポーティスヘッドは1994年の楽曲「Roads」を特別に事前収録したパフォーマンスで再結成した。またアルバーンのゴリラズはオマール・スレイマンと共演し、バーチャル・バンドの次回作『ザ・マウンテン』に収録される「Damascus」を披露した。アルバーンはさらにロンドン・アラブ・オーケストラとジュズール・ダンス・コレクティヴと共に、複数の伝統的なパレスチナ歌曲を演奏した。
アニー・レノックスは自身のヒット曲「Why?」の事前収録パフォーマンスを提供し、終盤の歌詞を、「これがドローンと銃の音だ/人々が逃げるのを見ろ/ただ楽しむために彼らを撃ち殺す/死体が次々と落ちていく」と改変した。ニュー・バージョンの「Why? – For Gaza」は近日中にストリーミング・プラットフォームで配信され、シングルからの収益全額がTogether for Palestine基金に寄付される。
その夜のパフォーマンスにはネネ・チェリー、グリーンティー・ペン、ダン・スミス(バスティル)、キャット・バーンズ、レイチェル・チヌリリ、セレステ、ジェイムス・ブレイク、サンファ、ジェイミー・エックス・エックス、パロマ・フェイスも出演した。
また、俳優のリズ・アーメッド、ガイ・ピアース、ベネディクト・カンバーバッチ、フローレンス・ピュー、リチャード・ギアらが、パフォーマンスの合間にスピーチや詩の朗読を披露した。キャスターのメフディ・ハサンはパレスチナ人記者のヤラ・エイドとともに、紛争地域におけるイスラエル軍による報道機関への攻撃に焦点を当てたコーナーを担当した。
さらに、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンド選手エリック・カントナが、マームード・サルサックと共にサプライズ登場した。パレスチナ代表だったサルサックのチームメイトで“パレスチナのペレ”と呼ばれたスレイマン・アル=オベイドは、人道支援を待つ間にイスラエル軍によって殺害された。このコーナーでカントナは、イスラエル・チームのボイコットを呼びかけた。「世界中のクラブはイスラエル・チームとの試合を拒否すべきです。現役選手はイスラエル・チームとの対戦を拒否すべきです。世界中のサッカー・ファンよ、自らの力を自覚しましょう。それらのチームはあなたたちを代表しています。傍観を止める時です。誰が私に続きますか?」と彼は述べた。
多くのミュージシャンも演奏せず、スピーチで登場した。ピンクパンサレスは自身のパートで、「個人としてだけでなく、アーティストとして何ができるか、よく考えます。私たちにはプラットフォームを活用する責任があります。中立や沈黙は選択肢であってはなりません。パレスチナに声を届けましょう。声が枯れたら旗を掲げて、クーフィーヤを巻きましょう。私たちがここにいることを示しましょう」と語った。
イベントのグッズはオンライン・ストアで購入可能だ。売上金は全額、総合的な基金に直接寄付される。寄付は特設サイトで行える。
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