【米ビルボード・ソング・チャート】HUNTR/X「Golden」通算5週目の1位、アニメ・アーティストとして最長記録

2025年9月16日 / 09:30

 今週(2025年9月20日付)の米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”は、アニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』から、HUNTR/X(ハントリックス)の「Golden」が通算5週目の首位を獲得。アニメ発のアーティストとしては、首位獲得週の史上最長記録を達成した。

 HUNTR/Xは、2025年6月20日にNetflixで公開されたアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』に登場するルミ、ミラ、ゾーイの3人で構成されたガールズ・グループで、実際のボーカルはイジェ、オードリー・ヌナ、レイ・アミの3人が担当している(イジェとレイ・アミは韓国のソウル出身で、オードリー・ヌナは米ニュージャージー州出身)。

 K-POP関連の曲がソング・チャート“Hot 100”で首位を獲得するのは、以下に続く通算9曲目で、女性ボーカルによる楽曲としては初の快挙。首位獲得週が5週間を超えたのは、BTSの「Butter」に続く2曲目のタイトルとなる。

※()は初の首位獲得週

・BTS「Butter」(10週間/2021年6月5日付)
・HUNTR/X「Golden」(5週間/2025年8月16日付)
・BTS「Dynamite」(3週間/2020年9月5日付)
・JUNG KOOK「Seven feat. ラトー」(1週間/2023年7月29日付)
・JIMIN「Like Crazy」(1週間/2023年4月8日付)
・BTS&コールドプレイ「My Universe」(1週間/2021年10月9日付)
・BTS「Permission To Dance」(1週間/2021年7月24日付)
・BTS「Life Goes On」(1週間/2020年12月5日付)
・ジョーシュ685「Savage Love with ジェイソン・デルーロ&BTS」(1週間/2020年10月17日付)

 また、女性だけで構成された3人以上のグループとしては、エモーションズの「ベスト・オブ・マイ・ラブ」と同率の3番目の記録に並んだ。

※()は初の首位獲得週

・デスティニーズ・チャイルド「インディペンデント・ウーマン Part1」(11週間/2000年11月18日付)
・TLC「ウォーターフォールズ」(7週間/1995年7月8日付)
・エモーションズ「ベスト・オブ・マイ・ラブ」(5週間/1977年8月20日付付)
・HUNTR/X「Golden」(5週間/2025年8月16日付)
・TLC「ノー・スクラブス」(4週間/1999年4月10日付)
・TLC「クリープ」(4週間/1995年1月28日付)
・バングルス「エジプシャン」(4週間/1986年12月20日付)
・ザ・スプリームス「ベイビー・ラヴ」(4週間/1964年10月31日付)
・シフォンズ「ヒーズ・ソー・ファイン(いかした彼)」(4週間/1963年3月30日付)

 5週目の首位を獲得した今週の集計期間(2025年9月5日~9月11日)は、公式ストリーミング再生数が3,380万回(前週比2%減少)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が2,630万回(前週比19%増加)、週間セールスは8,000(前週比11%減少)をそれぞれ記録した。

 注目すべきは、ストリーミング再生数の週間記録が6週間連続で3,000万回を突破していること。この記録は、ケンドリック・ラマー&シザの「Luther」が5週間連続で突破したのを上回る今年の最多記録となる。

 そのストリーミング・ソング・チャートでは、今週8週目の首位を獲得。デジタル・ソング・セールス・チャートでは1位から3位にランクダウンしたが、エアプレイ・チャートでは24位から20位に最高位を更新した。

 先述した通り、「Golden」はアニメ発のアーティストとして首位獲得週の史上最長記録を達成した。これまでの最長記録は、どちらも4週間を記録したアーチーズの「シュガー、シュガー」(1969年)とアルビン&ザ・チップマンクスのホリデー・ソング「ザ・チップマンク・ソング」(1958年)で、今週その2曲を上回り「Golden」が単独の最長記録を達成したことになる。

 『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックからは、「Golden」の他にもSaja Boysの「Your Idol」が4位、「Soda Pop」が5位に、どちらも再び最高位に到達。HUNTR/Xの「How It’s Done」は前週の9位から8位に最高位を更新して、今週も4曲が同時(同週)にTOP10入りした。「How It’s Done」は、ダンス/ポップ・ソング・チャートで11週目の首位を獲得している。

 TOP10に4曲を同時にランクインさせたのは今週が4週目で、TOP5に3曲を送り込んだのは今週で3週目の快挙。同じサウンドトラックから3曲が同時(同週)に3週間TOP5入りしたのは本作が史上初で、『サタデー・ナイト・フィーバー』からビージーズの「恋のナイト・フィーヴァー」(1位)、「ステイン・アライヴ」(2位)、イヴォンヌ・エリマンの「アイ・キャント・ハヴ・ユー」(5位)がランクインした1978年4月8日付、15日付の2週間を上回る、単独の最多記録となる。

 その『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックは、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で登場12週目にして初のNo.1に輝いた。サウンドトラックと収録曲が同時(同週のチャート)に1位を獲得するのは、2022年3月5日付のチャートで『ミラベルと魔法だらけの家』(Billboard 200)と「秘密のブルーノ」(Hot 100)がランクインして以来約3年半ぶりで、アニメーション映画ではその2作しか達成していない。

 なお、これまでアニメーション映画で首位を獲得したHUNTR/X(ハントリックス)、アーチーズ、アルビン&ザ・チップマンクスはいずれもアニメに登場するキャラクターの名前がアーティストとされているが、「秘密のブルーノ」は役名ではなく声優を担当した実際のアーティストたちの名前が表記されている。

 6月7日付から8月23日付まで、非連続で10週間首位を獲得したアレックス・ウォーレンの「オーディナリー」は、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が前週から3%増加の7,500万回に上昇して、エアプレイ・チャートでは通算13週目の首位を獲得した。週間記録が7,500万回を超えたのは、昨年10月にシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」が達成して以来となる。

 アレックス・ウォーレンは、現地時間9月7日に米ニューヨークのUBSアリーナで開催された【MTVビデオ・ミュージック・アワード】で「オーディナリー」と「エタニティー」をメドレーでパフォーマンスしたことが話題となり、その反響を受けて週間ストリーミングは前週から1%増加の2,320万回に上昇した。

 同アワードで「ティアーズ」を披露したサブリナ・カーペンターは、今週も「マンチャイルド」が3位(先週4位/最高1位)、「ティアーズ」が6位(先週初登場で3位)に、2曲をTOP10にランクインさせている。

 5月31日付で1位に初登場したモーガン・ウォーレンの「ホワット・アイ・ウォント feat. テイト・マクレー」は、先週に続き今週も7位にランクイン。カントリー・ソング・チャートでは、初登場から17週目の首位を獲得した。

 レイヴィン・レネーの「ラブ・ミー・ノット」(最高5位)は8位から9位に順位を下げて、ジャスティン・ビーバーの「デイジーズ」(最高2位)はデラックス盤のリリース効果で先週の11位から今週10位に、TOP10復帰を果たしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月18日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「Golden」HUNTR/X
2位「オーディナリー」アレックス・ウォーレン
3位「マンチャイルド」サブリナ・カーペンター
4位「Your Idol」Saja Boys
5位「Soda Pop」Saja Boys
6位「ティアーズ」サブリナ・カーペンター
7位「ホワット・アイ・ウォント」モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー
8位「How It’s Done」HUNTR/X
9位「ラブ・ミー・ノット」レイヴィン・レネー
10位「デイジーズ」ジャスティン・ビーバー


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