【SUMMER SONIC 2025】黒夢がMOUNTAIN STAGEトップバッターで登場 バンドの現在を叩きつけたサマソニ初陣<ライブレポート>

2025年9月11日 / 13:00

 2025年、実に10年ぶりに再始動した伝説のバンド黒夢。元はフロントマン清春のデビュー30周年ツアー・ファイナルという位置づけの東京ガーデンシアター公演【CORKSCREW A GO GO! SAINT MX XXXX XXXX】のみ発表されていた、スペシャルな復活という印象だった。だが、その後ぴあアリーナMMでの追加公演を皮切りに、【Zepp TOUR CORKSCREW 2025】の開催、そして次々に発表されていくフェスやイベントへの出演。10年前では到底想像もつかないような精力的な活動ペースを見せている黒夢。その中でも発表時に話題となっていたのがこの【SUMMER SONIC】への出演発表だ。本稿ではMOUNTAIN STAGEのトップバッターとして出演した16日の【SUMMER SONIC TOKYO】の模様をお届けする。

 ミスフィッツの「Last Caress」が会場に鳴り響くと、大歓声の中バンドメンバーが登場する。まずはサポートの坂下丈朋(Gt.)とSATOKO(Dr.)。そこに人時(Ba.)と清春(Vo.)の二人が加わるといよいよ会場のエネルギーは沸騰寸前に。オープニングナンバーはツアーと同様に「FAKE STAR」。シニカルで反骨精神の詰まった歌詞が荒々しいパンクサウンドにのって会場に響き渡る。初っ端からハイテンポで飛ばしまくりのステージング。人時の匠なベースラインに坂下のワイルドなギターが絡む音像。これぞ”ロック”と言いたくなるカッコよさだ。続くキャッチーな「Spray」では早速シンガロングが発生。リリースから何年経っても色褪せない名曲たちの魅力を改めて実感する。

 「トップバッターで時間もあまり無いものですから、適当に演って帰ろうと思います」と清春が話すと、電子音のイントロが流れ始める。2011年にシングルのカップリング曲としてリリースした「BORN TO BE WILD」(原曲:ステッペンウルフ)だ。ツアーのセットリストには入っていない(8月16日時点)楽曲という予想外の選曲に驚きつつも、会場は一体感を増していく。

 曲中は積極的に観客を煽り荒々しくマイク叩きつける清春だが、MCになると一転して和やかな雰囲気になるのも彼の魅力の一つ。「今年、10年ぶりに黒夢は活動再開しております。デビューから30年くらい経ちましたが、まさか我々が【SUMMER SONIC】などという日本を代表するイベントに出るとは…身の毛もよだつ思いです。本当はこの後、友達のHYDE君とか、プロディジーとか観たいんですけど、何せ僕らツアー中でして。終わったら速攻で大阪に行って、Zepp Osaka Baysideで演ってから明日の朝【SUMMER SONIC OSAKA】に出るという…過酷なスケジュールの50代です」とユーモア混じりに明かす。なお、黒夢は17日の【SUMMER SONIC】出演後に兵庫でゲリラライブ【BLACK SONIC】を緊急開催し、結局2日間で4ステージ披露するというさらにカオスなスケジュールをこなす形となった(清春はさらに兵庫でのソロワンマンも開催したため2日間で5ステージに)。

 再始動後、多くの公演にゲストとして出演しているタブゾンビ(Trp./SOIL&”PIMP”SESSIONS)と栗原建(Sax.)を呼び込むと、スカ要素の強い「HELLO, CP ISOLATION」そしてアップテンポな「YA-YA-YA!」と『CORKSCREW』収録曲を立て続けに披露していく。原曲の段階でホーンが入っている「HELLO, CP ISOLATION」は、よりダイナミックに。「YA-YA-YA!」は追加されたホーンによって新たな一面が引き出される豪華なアレンジとなっていた。

 ゲスト陣がステージを去ると、早くもステージは最終盤へ。清春が自らアコースティックギターを手にし、「昔、悪かった奴らは一緒に歌って」と呼びかける。そしてあのイントロを奏で、「少年」が始まる。哀愁もありながら反骨精神を生々しくぶつける言わずと知れた名曲だ。黒夢屈指の人気曲なだけあり、フロアの歓声、そしてシンガロングもボルテージもここで最高潮に達する。

 「今年は僕らにしては結構フェスに出てるんですけども、こんなに朝早く起きれるなんて…楽しみにしてました。朝一番ってことは途中で睡眠休憩にされないからいいななんて思ったり。今日決めてきたことがあって、僕絶対朝起きないんですよ。昼過ぎに寝るタイプなんで、まずは(時間通りに)来ること。そして、【SUMMER SONIC】に毎年来てるお客様にご挨拶すること。礼儀正しくすること。頑張って盛り上げようとすること。1個以外は全部ウソです。最後まで楽しんでください、黒夢でした」と清春らしさ満載のMCを経て、ラストに披露されたのはもちろん「Like @ Angel」。数々の黒夢のライブを締めくくってきたこの名曲を2025年の夏フェスで大合唱できる日が来るとは一体誰が予想できただろうか。レジェンドバンドが改めて直球に“ロック”なステージを現代のオーディエンスに魅せるような、鮮やかな爪痕を残していったステージだった。

Text:Haruki Saito
Photos:(c)SUMMER SONIC All Copyrights Reserved

◎公演情報
【SUMMER SONIC 2025】
2025年8月16日(土)、17日(日)
千葉・ZOZOマリンスタジアム、幕張メッセ
大阪・万博記念公園

<黒夢 8/16セットリスト>
1. FAKE STAR
2. Spray
3. BORN TO BE WILD
4. HELLO, CP ISOLATION
5. YA-YA-YA!
6. 少年
7. Like @ Angel


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