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レディオヘッドが、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”に17年ぶりに返り咲いた。ただし新曲ではなく、『OKコンピューター』収録の傑作「Let Down」が、リリースから28年を経て初登場91位(2025年8月30日付チャート)を記録した。
この楽曲は、バンドにとって「Creep」(1993年、最高34位)、「High and Dry」(1996年、78位)、「Nude」(2008年、37位)に続く、キャリア4作目のHot 100入りを果たした。これまでのチャート入りがラジオでのプロモーションやデジタル・セールスに支えられたのとは異なり、「Let Down」はほぼ完全にストリーミングによるデビューとなった。ルミネイトによると、最新集計週(8月15日~21日)における同曲の米国公式ストリーミング数は520万回を記録し、前週比4%増加した。
この時代、過去曲がリリースからかなり経ってからHot 100にランクインすることは特に珍しくない。例えば、今月はじめには故オジー・オズボーンの「Crazy Train」が、彼の死後にリリースから45年を経て初めてチャート入りした。6月には、コールドプレイの「Sparks」(2000年)が初登場した。ダコタ・ジョンソンとの破局が噂されたクリス・マーティンが、ライブで涙ながらにこの楽曲をパフォーマンスしたことがきっかけだった(そして6週間経った今もチャートに留まり、今週は81位を記録している)。また、ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』(1991年)収録の隠れた名曲「Something in the Way」は、映画『THE BATMAN-ザ・バットマン』で使用された後、2022年にチャートで急浮上した。
それらの楽曲のチャート入りには映画やテレビ番組への起用、ネットで話題になった瞬間、アーティストの逝去など、明確なきっかけがあった。もう一つのよくある理由は、祝祭日周辺での毎年恒例の再浮上だ。しかし、レディオヘッドの「Let Down」の初登場は、その上昇が緩やかで着実であり、特定の出来事に結びつけにくい点で際立っている。
この楽曲は2022年に『一流シェフのファミリーレストラン』シーズン1最終話で使用されたことで再び注目が集まったが、この時はどのチャートへの復帰には至らなかった。今年の夏にTikTokで徐々に人気を集め、米ビルボードのロック・チャートに再登場した。1997年に公式シングルとしてリリース後に初めてチャート入りした際には“Alternative Airplay”で最高29位を記録している。
この楽曲のTikTokでの人気は、昨年末にユーザーが様々な憂鬱な瞬間を捉えた動画と組み合わせ始めたことで急上昇した。その勢いは今年に入ってからTikTokが閉鎖される可能性を巡る憶測が広まる中も続き、「Let Down」は未来の不確実性を表現する定番曲となった。しかし最近ではその存在感がさらに広がり、あらゆる感情やドラマを表現する投稿でこの楽曲が頻繁に流れている。
◎レディオヘッド「Let Down」2025年夏米国公式オンデマンド・ストリーミング週間別内訳(ルミネイト調べ)
5月30日~6月5日:400万回(18%増)
6月6日~12日:430万回(8%増)
6月13日~19日:420万回(2%減)
6月20日~26日:420万回(1%減)
6月21日~7月3日:450万回(8%増)
7月4日~10日:450万回(増減0%)
7月11日~17日:480万回(5%増)
7月18日~24日:490万回(4%増)
7月25日~31日: 490万回(1%減)
8月1日~7日:500万回(2%増)
8月8日~14日:500万回(増減0%)
8月15日~21日:520万回(4%増)
30年近く経った楽曲としては堅調な週間総再生回数だが、この数字が示すのは急激なバズによる急上昇ではなく、むしろ緩やかな上昇傾向だ。ほとんどの既発楽曲がチャート初登場や再浮上時に突発的なバズを起こした後、すぐに衰退していくのとは対照的に、これは稀に見る持続的な人気の事例と言える。
さらに、「Let Down」は現在、レディオヘッドで最もストリーミングされている楽曲ですらない。「Creep」は直近1週間で740万回再生されたが、リカレント・ルールによりHot 100にはランクインしていない(1993年に既にチャート入りしているため、再登場するにはTOP50に入るのに十分なチャート・ポイントが必要となる)。米ビルボードの“Global 200”チャートでは、「Creep」が32位、「Let Down」は103位となっている。
それでも「Let Down」の登場は、ストリーミング時代において過去の楽曲がどれほど支持されているかを改めて証明している。「Creep」に加え、フリートウッド・マックの1977年の名曲「Dreams」とグー・グー・ドールズの1998年のヒット曲「Iris」も今週の“Streaming Songs”チャートにランクインし、いずれも高い再生数を記録している(それぞれ1,050万回、830万回)。 これは古い音楽が数十年後にも新たな聴衆を獲得し得る証拠であり、必ずしもバズる瞬間を通じてではないことを示している。
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