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Superflyが自身初のカバーアルバム『Amazing』のリリースを記念して、2025年6月29日に、大阪・グラングリーン大阪 ロートハートスクエアうめきたでフリーライブを開催した。アルバム収録曲から全6曲を披露し、圧巻のパフォーマンスで会場に集まった2.3万人の観客を魅了した。
Superflyはこれまで、オリジナルアルバムをリリースするたびにフリーライブを開催してきた。今作はカバーアルバムながら、「歌をできるだけ多くの人に直接届けたい」という本人の強い意志のもとで開催が決定。大阪では2015年に発表したアルバム『WHITE』以降、約10年ぶりのフリーライブ開催となる。会場となった「グラングリーン大阪 ロートハートスクエアうめきた」は、昨年9月に開業したばかりの話題のスポットで、都会のど真ん中にありながら緑にあふれ、美しい天然芝が広がるエリアとなっている。実は2023年、アルバム『Heat Wave』のリリース時に同エリアでフリーライブを開催予定だったが、喉の不調により残念ながら中止に。今回はリベンジ開催ということもあり、会場には早くからたくさんのファンが集まり、会場は大賑わい。これまでにも音楽ライブはもちろん、数多くのイベントが展開されてきたが、これほどに会場を埋め尽くすほどの観客が集まる大規模なイベントの開催はこの日が初めてだ。
また、この日のライブの模様は大阪にあるラジオ局・FM802で同時生中継も実施され、全国各地で同時にライブを体感できるようになっていた。梅雨明け直後の週末、陽射しが照りつける夏空の下、多幸感いっぱいの音楽と観客の笑顔で満ちた祝宴の模様をお届けしたい。
たくさんの歓声と拍手に迎えられステージに登場したSuperflyはこの日、照り付ける太陽に負けないくらいのブルーにビビッドなピンクカラーの花が散りばめられた鮮やかな衣装で登場。芝生広場いっぱいに集まった観客を前に嬉しさはもちろん、「おぉ!」と驚きの表情を見せつつ、「Superflyです。ありがとう!」と、1曲目「Wherever you are(ONE OK ROCK)」へ。柔らかく、しなやかな彼女の歌声が響いた瞬間、会場の空気は一変。愛おしさに満ちた楽曲を、改めて自身の歌声で紡ぎ、言葉を届ける彼女の姿に観客の誰もが目が離せないでいる。この日のバンドメンバーはツアーでもおなじみの面々ばかり。卓越したバンドサウンド、コーラスが彼女の歌声をより一層大きな存在感に築き上げていく。
「こんなに来てくれると思っていなかったので、とても嬉しいです。カバーアルバム『Amazing』のリリース記念ライブ、今日はお越しいただきありがとうございます」と、集まった観客へ感謝の気持ちを告げる彼女。「最近はいろんな形のライブがあると思うんです……インターネットを通していろんな人に一瞬で観ていただけるライブとか。今回のカバーアルバムのレコーディングでは曲と向き合うより、まるで人と人と向き合う、語り合うようなレコーディングだった。収録された10曲、10人の人とたくさん素敵な時間を過ごした、この感覚を大切にしたい。だからこそ、直接皆さんの顔を見ながら歌を届けたく、フリーライブがしたくてここに来ました!」と、今回のイベントに懸ける思いを語った。
それでも、まるで夏真っ盛りな猛暑の中でのライブになるとは思ってもみなかったようで、笑顔を見せながらも、流れる汗を何度も拭きながらライブを楽しむ観客を前に「暑いよね? 梅雨の心配をして、雨だったら大変だなとか言ってたんだけど、こんなピーカンは誰も予想できず……。長い時間待たせてしまってごめんね。楽しんでくれてるかしら? 予想を超えた猛暑の中を待ってくれていたので、今日はスタッフのみんなとお話をして……撮影OKにします! 携帯で撮りながら、自分も楽しみながら。短い時間だけど、最後まで思いっきり楽しんで帰ってください!」と、Superfly自身にとっても初となる、全編撮影完全フリーをサプライズ発表。観客は歓喜の声を上げつつ、スマホカメラを片手にライブを大いに楽しんでいた。
この日のフリーライブで披露されたのは、カバーアルバムに収録された10曲の内6曲と、なんとも贅沢なラインナップに。「彩り(Mr.Children)」ではしなやかで、母のような慈しみに満ちた歌声を響かせる。原曲の世界観を大切にしつつ、彼女なりの色を塗り足した楽曲は唯一無二のものに仕上がっているようだ。手を大きく先へと伸ばし、楽曲に込めた感情を遠くの人にも届けるように歌う姿もとても印象的だ。
「ちょっとアップテンポな曲いきますよ!」と披露したのは、連日のメディア出演でも披露をしていなかった星野源の名曲「Crazy Crazy」だ。ポップなサウンドにSuperflyの“らしさ” 溢れる気分をより高揚させるアレンジ、先ほどまでの柔らかな歌声とは一変したエネルギッシュな歌声、「カモーーン!!」のハイな誘い文句につられ、観客も手拍子やコール&レスポンスでライブに参加していく。
「最高!!」と、満面の笑みで叫ぶ彼女だが、ステージには屋根があっても野外ステージということもあり、うだるような暑さは変わらず。ライブ中も汗が次から次に流れ出てくるようで、「みんな強い!」と、観客のタフさに感服するひと幕も。「ここで少しゆったりとした曲を歌います……」と披露したのは「メロディー(玉置浩二)」。珠玉の名曲の魅力はそのままに新たな命を吹き込むように、凜とした歌声で言葉のひとつひとつに魂を込め、力強いロングトーンで歌い上げる。彼女の歌声に心癒やされるなか、緑に溢れた会場には時折涼しい風が吹き込み、観客の表情も和らいでいるようだ。
呟くように歌い出したのは、聴く人の心の内側から鼓舞するMrs. GREEN APPLEの名曲「僕のこと」。全身全霊で楽曲に込められた愛を歌い上げる彼女、そして臨場感たっぷりに鳴り響くバンドサウンド。緩急をつけた歌唱がより一層楽曲の世界観を深めるようで、彼女の歌声、その姿に圧倒された観客の多くが恍惚とした表情を見せていた。会場の周囲は大型商業施設に囲まれていることもあり、買い物帰りの人たちもSuperflyの歌声、多幸感いっぱいのバンドサウンドに導かれ、時間が経つにつれ、さらに観客が増え続けていく。
ライブはあっという間に最終曲へ。「名曲をたくさん歌えるので、心も体も、私自身もハッピー。1年かけて制作したカバーアルバムに収録されている10曲にはいろんな個性が詰まっていて、大切なことに気付かされたり、共感させてもらったり。改めて音楽の力はすごいなと思えたし、私はすごく音楽が好きなんだなと、もう一度気付かされた。そんな今の自分で、今日みなさんに歌が届けられることが本当に嬉しい」と、改めて集まった観客へ感謝の気持ちを告げる彼女。8月から始まる全国ホールツアーに向けての意気込みも語りつつ、最後に「心を込めて、情熱を込めて歌いたい」と、「人として(SUPER BEAVER)」へ。この日一番のソウルフルな歌声を響かせ、ライブはあっという間に終了。まるで祝祭のような、全6曲のフリーライブが幕を閉じた。
なお、7月3日放送のフジテレビ系『FNS歌謡祭 夏』ではSUPER BEAVERのボーカル渋谷龍太と「人として」を初コラボ披露するというから、こちらもぜひ楽しみにしたい。さらに、8月31日 北海道・札幌文化芸術劇場hitaruを皮切りに、全国10か所13公演を巡る、Superflyの10年ぶりとなる全国ホールツアー【Superfly Hall Tour 2025“Amazing Session”】のチケットはすでに全公演が完売している。なお、アルバム『Amazing』の初回プレス限定封入特典にある応募抽選券で、完売している全国ホールツアー各公演のスペシャルシート招待券が当たるキャンペーンも実施中とのこと、気になる人はぜひチェックしよう。
Text by 黒田奈保子
Photos by 渡邉一生 / SLOT PHOTOGRAPHIC, ハヤシマコ
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