クロイ・ベイリー、自身の音楽がR&Bに分類されるのは黒人だからだと語る「ずっとそれが当たり前」

2024年6月25日 / 15:30

 ビヨンセの『カウボーイ・カーター』からシャブージーの「A Bar Song (Tipsy)」まで、2024年はカントリー・ミュージックでブラック・アーティストが批評的にも商業的にも優れた活躍を見せた転換点となる年となっている。このジャンルは、黒人の革新者たちによる輝かしい歴史があるにもかかわらず、伝統的に黒人アーティストを締め出そうとしてきた背景がある。そして音楽ジャンルの境界線の曖昧さについての議論も何年にもわたって音楽業界を支配してきた。

 最近米ナイロンのカバー・ストーリーのインタビューに応じた【グラミー賞】ノミネート・シンガーでプロデューサーのクロイ・ベイリーが、この話題について自身の見解を述べている。そこで彼女は、「私がどんな音楽をやっても、黒人女性だから簡単にすぐにR&Bにカテゴライズされてしまいます。私の肌の色をしていない人が同じ音楽を作ったら、ポップのカテゴリーに入るでしょう。ずっとそれが当たり前でした」と語っている。

 実写版映画『リトル・マーメイド』に出演した妹のハリー・ベイリーとのデュオ、クロイ&ハリーとして、クロイはたびたびジャンルを越えてきた。米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”入りし、【グラミー賞】にノミネートされた2枚のスタジオ・アルバム、2018年の『ザ・キッズ・アー・オールライト』(139位)と2020年の『アンゴッドリー・アワー』(16位)の中で、姉妹はソウル、エレクトロニカ、ハウス、ヒップホップ、オルタナティブ・ロック、コンテンポラリー・ポップ、R&Bなどに手を出している。クロイのソロ・デビュー・アルバム『イン・ピーシズ』も同様のサウンドの融合を特徴とし、オールジャンルのBillboard 200で119位を獲得した。今年4月の「Boy Bye」を含め、ポップ寄りの楽曲をいくつかリリースしているにもかかわらず、クロイの受賞歴とチャートでの成功は主にR&B分野でのものだ。彼女の5つの【グラミー賞】ノミネートのうち、R&B部門ではないのは一つで、クロイ&ハリーの片割れとしてノミネートされた2018年の<最優秀新人賞>だけだ。

 ナイロンのインタビューで彼女は、ジャンルで実験することに断固とした姿勢で臨む上でインスピレーションを受ける二人のアーティストとして、故ホイットニー・ヒューストンとビヨンセの名前を挙げ、特に後者のアーティストの最新大ヒット・アルバムを称賛した。彼女は、「だからこそ、ビヨンセが“カウボーイ・カーター”を出したことを本当に誇りに思いました。黒人がカントリー・ミュージックを生み出したのですから。可能性は無限だということを示しています」と話している。

 クロイはまた、自身の作品がしばしば時代を先取りしていることを知っていて、そのことに安らぎを見出している。「私の芸術で好きなのは、忍び寄ってくるところなんです。“イン・ピーシズ”が発表された時、それを本当に理解した人はあまりいませんでした。でも1年経った今、“ああ、天才的だ!美しい!素晴らしい!”って人は言います。考えてみれば、私と妹のこれまでの作品もそうでした。最初に発表された時は誰もそれを理解することはありませんでした」と彼女は説明している。

 クロイは現在、ソロ2作目となるスタジオ・アルバム『トラブル・イン・パラダイス』のリリースを控えている。今年「Boy Bye」と「FYS」というシングルをリリースしている彼女は、ニュー・アルバムには妹のハリー、ジェレマイ、アンダーソン・パークなどが参加していることをこのインタビューで認めた。25日間の北米・欧州ツアーを行った『イン・ピーシズ』では、クリス・ブラウン、ミッシー・エリオット、フューチャーとコラボしていた。

 クロイは2021年の「Have Mercy」で正式なソロ・デビューを果たし、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で28位を獲得した。現在までに「Treat Me」(81位)、「You & Me」(72位、ガンナとのコラボ)、そして2023年のAmazon Music限定曲「Winter Wonderland」(63位)を含む4曲のHot 100ヒットを記録している。


音楽ニュースMUSIC NEWS

SPYAIR、新曲「Kill the Noise」がアニメ『勇者刑に処す』主題歌に決定

J-POP2025年12月14日

 SPYAIRの新曲「Kill the Noise」が、TVアニメ『勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録』の主題歌に決定した。  さらに、KADOKAWA Anime Channelでは「Kill the Noise」が使用されたメイン … 続きを読む

OCTPATH、プロジェクト「Go To 5th Anniversary」を発表 ファンミ開催や地上波冠番組も決定

J-POP2025年12月13日

 OCTPATHが、プロジェクト「Go To 5th Anniversary」を発表した。  『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』に出演した元練習生により結成し、2025年11月18日に結成4周年を迎えたOCTPATH。1 … 続きを読む

真心ブラザーズ、ワンマンライブ【テナシャス】開催決定

J-POP2025年12月13日

 真心ブラザーズが、ワンマンライブ【テナシャス】を2026年4月18日に開催することが決定した。  10人編成バンドMB’sによるワンマンライブは彼らの恒例行事となっており、ライブタイトル【テナシャス】には「まだまだ粘り強くやってます!」と … 続きを読む

HANA/M!LK/CANDY TUNEがライブも披露、紅白初出場歌手に密着した『Venue101 紅白SPECIAL』

J-POP2025年12月13日

 番組『Venue101 紅白SPECIAL』が、2025年12月16日にNHK総合で放送される。  本番組は、音楽番組『Venue101』の特別版。12月31日に放送される『第76回NHK紅白歌合戦』にて『紅白歌合戦』初出場を果たすアーテ … 続きを読む

[Alexandros]新ビジュアル公開、2026年にライブハウスツアー&主催フェス【THIS FES】

J-POP2025年12月13日

 [Alexandros]が、新アーティストビジュアルを公開し、ライブハウスツアーと主催フェス【THIS FES ’26】の開催を発表した。  ライブハウスツアー【YOU ARE WELCOME TOUR】は、2026年6月より全国10公演 … 続きを読む

Willfriends

page top