<ライブレポート>edhiii boi、成長と勢いを具現化した1stワンマン【満身創意】追加公演「進化し続けるし止まらない!」

2024年2月6日 / 12:00

 2023年11月15日にリリースしたアルバム『満身創意』収録の「おともだち」がTikTokでブレイクし、その勢いと実力を“数値”としても明らかにしたedhiii boi。彼が昨年11月に東阪で開催した1stワンマンライブ【edhiii boi 1st ONEMAN LIVE ”満身創意”】の追加公演が、2024年1月26日に東京・duo MUSIC EXCHANGEにて行われた。

 会場の照明が落ち、歓声と拍手が手拍子に変わっていくなかedhiii boiが登場し、「始めようか」という言葉とともに「edhiii boi is here」からライブはスタート。〈叫べ 誰だ I’m〉というコールに続いて、客席から「edhiii boi!」というレスポンスが起こり、冒頭からedhiii boiとオーディエンスの一体感の高さをコール&レスポンスでも見せつける。

 そして、ロッキッシュなリフが響き「Only God Knows」へ。テンションを落とした冒頭から、シャウトするように歌い上げるフック、高速ビートに細かく言葉を当てていくラップパートと、様々なアプローチを一曲に詰め込み、そのスキルの高さを形にしていった。

「しばらくライブがなかったからウズウズしてました」という会場への挨拶から、「17歳になって自由は増えたけど、学校の勉強が難しくなりました(笑)」と、ティーンエイジャーらしい近況を伝えるedhiii boi。「NO」に続き、JUNON(BE:FIRST)からの電話という設定でのプレリュードから始まった「Kawaii」では「JUNONは可愛い。俺はもっと可愛い」と曲間で歌い、【THE FIRST】から続く友情の深さを感じさせる展開で魅せた。

「『おともだち』がこんなにバズったことに、僕も驚いてます。お友達と来た人は友達と一緒に、家族で来た人は家族と仲良く、ひとりで来た人は……僕と踊りましょう」という言葉から、ライブは「おともだち」へ。TikTokでも話題になった1stヴァースが終わると、レゲエのライブのように“Pull Up(曲を止めること)”し、「みんな踊ってよ!」と更にオーディエンスを煽る。そして会場が全体となって「おともだち」の振り付けを踊る光景は、ヒット曲だからこそ。その勢いのまま、自由に踊りながら楽しげにパフォーマンスする「不思議な国のアリス」で会場の熱気を更に高めていく。

 ビートを切り、アカペラで観客に語りかけるようにメッセージするパートも印象的だった「Forever Friend」や、「この曲で日常に花を添えます。みんなで一緒に歌いましょう」という言葉に続き、フックでの合唱が会場を包んだ「Flower」では、自分の曲が合唱されることの喜びを、跳ね回るようなパフォーマンスをもって全身で形にし、その感謝を表現した。そしてピンスポットに照らされ、イヤモニを外し観客の反応をダイレクトに感じながら丁寧に「StAR」を歌い上げ、ヴォーカリストとしての強さもパフォーマンスを通して形にする。

 フライトジャケットにタータンチェックのスカート+パンツというスタイルから、11月のワンマンライブ時にLEO(BE:FIRST)にプレゼントしてもらった衣装に着替えての後半戦は、「カメレオン」からスタート。m-floの☆Taku Takahashiプロデュースによる、ハードダンス的なトラックにedhiii boiの高速ラップとボイスエフェクトが重なるという過剰な情報量で展開される「Uiteru」、ハイパー・トラップとも言えるようなビートに叫ぶようなラップがぶつかる化学反応と、客席に降りてのアグレッシブなパフォーマンスで観客を圧倒する「GALAXY」と、アルバム『満身創意』に収録されたタフなラップ曲を矢継ぎ早に展開。また、この日のために制作し初披露となる新曲「My Way」は、17歳という年齢ならではの前向きな焦燥感や、仲間との友情が描かれた一曲。ガバ・チックなキックの音圧も含めて、これからのライブの定番になりそうだ。

「edhiii boi MEGAMIX」では「118」や「14th Syndrome feat. RUI, TAIKI, edhiii boi」「Anytime, Anywhere」「Nightmare」など、客演やコラボなどで参加した楽曲の自身のパートを繋げ、文字通りメガミックス形式で展開。そのラストは「俺がedhiii boiになって最初に作った曲。自分がわからなくなっていたときに、この曲を作ったことで救われました」と語る「Brave Generation -BMSG United Remix-」。その意味でも、彼の原点となる曲で、このパートを閉じた。

 深々とオーディエンスに頭を下げ、感謝の思いを伝えるedhiii boi。そしてBMSGのメンバーの名前を一人ひとり、ひとグループずつコールし、「落ち込んでるときに助けてくれたのはBMSGの仲間でした」という言葉には観客だけではなく、関係者席で見守っていたBMSGメンバーからも大きな拍手があがる。また「逆に病んでいる人がいたら、僕の曲を聴いて救われたら嬉しいし、そうありたい」と、改めてアーティストとしての存在目的を宣言した。

 そして「宇宙(ソラ)」「青い春」を歌い上げると、最後のMCではアルバム『満身創意』が4月10日に『満身創意DX(デラックス)』としてCDリリースされることがアナウンスされ、会場は大きな歓声と拍手に包まれる。

「今年はこれからもっと良いお知らせができると思います。もっとデカい会場でライブをやりたいし、みんなの顔が見える距離でライブができるのは嬉しいけど、この(duoの)距離で見れるのは最後かもしれない。それぐらい、もっと大きなところで、みんなと一緒にライブがしたい」と、自身のこれからについて話すedhiii boi。そして「東京という街でedhiii boiになった。進化し続けるし止まらない!」というコールから、ラストは「TOKYO」。「I’m edhiii boi!これからもedhiii boiをよろしくお願いします」と高らかに観客に呼びかけ、そのステージの幕を閉じた。

Text by 高木“JET”晋一郎
Photo by ハタサトシ

◎公演情報
【edhiii boi 1st ONEMAN LIVE ”満身創意”】
2024年1月26日(金) 東京・duo MUSIC EXCHANGE


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