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デヴィッド・ボウイ、「レコード・ストア・デイ」でヒットしたLPが日本盤CD化

アルバム『クラックド・アクター ~ライヴ・ロサンゼルス’74<SHM-CD>』 (okmusic UP's)

デヴィッド・ボウイのライヴアルバム『クラックド・アクター ~ライヴ・ロサンゼルス'74』の日本盤CDのリリースが7月26日に決定した。

毎年4月の第3土曜日に世界同時で開催される「レコード・ストア・デイ(RSD)」。2017年は4月22日(土)に世界同時開催され、各社からリリースされた多くのRSD専用商品の中で最も売れた作品となったのが、3枚組のアナログLPでリリースされた、デヴィッド・ボウイのライヴアルバム『クラックド・アクター ~ライヴ・ロサンゼルス’74』で、このたびCDでもリリースされる。

日本盤のみ高音質SHM-CD仕様で、日本盤ライナーノーツ、12Pのブックレットに掲載された公演プログラムのライナーノーツと『ローリング・ストーン』誌リチャード・クロムリンによる1974年10月10日に行なわれた「フィリー・ドッグス・ツアー」LA公演レポートの日本語翻訳、そして歌詞・対訳が付属される。

海外輸入盤とハイレゾ含むダウンロードおよびストリーミング配信は6月16日リリースで、輸入CD初回盤はデジパック仕様。

【デヴィッド・ボウイ、怒涛のアメリカ進出’74年】

1974年1月にアルバム『ダイアモンドの犬』のレコーディングを開始し、5月にリリースしたデヴィッド・ボウイは、6月14日~7月20日まで「ダイアモンド・ドッグス・ツアー」を敢行。ロックミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」を制作したJ・フィッシャーを総監督に迎え、破格の費用をかけた演劇的なステージセットを制作、アルバムの世界を視覚的に表現するロックミュージカル的な大規模なステージだった。ところが目玉のステージセットが故障続きで、ツアーは10数回をこなしたところで中断。この時7月にフィラデルフィア、タワー・シアターで行なわれたライヴを収録した作品が『デヴィッド・ボウイ・ライヴ <2016リマスター>』(WPCR-17595)であり、この時のバンドのバンマスはマイケル・ケイメン(p)だった。

間髪入れず8月に入って、ボウイはアルバム『ヤング・アメリカンズ』のレコーディングに突入。そして9月、USツアー後半戦が始まるが、このツアーは「フィリー・ドッグス・ツアー」と呼ばれており、その前半となる9月2日~16日まで行なわれたツアーは、より正確に「プレ・フィリー・ドッグス・ツアー」とも呼ばれている。ここでは前半戦のシアトリカルな「ダイアモンド・ドッグス・ツアー」とは打って変わり、これからリリースとなるニューアルバム『ヤング・アメリカンズ』の世界観を反映した“アメリカン・ソウル・ショウ”を意識したステージに。マイケル・ケイメンはバンドを去り、新たなバンマスは“ジギー”時代からボウイを支えるマイク・ガースンに交代。また、ジェームス・ブラウンのバンドで存在感を発揮し、『ヤング・アメリカンズ』のレコーディングに参加したギターのカルロス・アロマーと、シグマ・サウンド風に2人から6人にパワーアップしたバックヴォーカルのメンバーとしてルーサー・ヴァンドロスも初参加することになる。「プレ・フィリー・ドッグス・ツアー(フィリー・ドッグス・ツアー)」の初日となる9月2日はBBCのドキュメンタリー『Cracked Actor』撮影のために前半戦の豪華なセットでライヴを行なった。そして、9月5日LAのアンフィシアターでのライヴを収録したアルバムが『クラックド・アクター ~ライヴ・ロサンゼルス’74』だ。プロデュースはデヴィッド・ボウイ自身が手掛け、ミックスはトニー・ヴィスコンティが2016年10~11月に新たに行なった。

その後は2週間のインターバルの後、10月5日~12月4日に「ソウル・ツアー(フィリー・ドッグス・ツアー)」が行なわれた。カルロス・アロマーの推薦でリズム隊がエミール・セザン(Dr)、デニス・デイヴィス(Ba)に代わり、バックヴォーカルもさらに1人増えて7人編成になる。こうしてロックミュージカル~ソウルミュージックとアメリカ音楽に大胆に傾倒し、アメリカ大陸を駆け抜けたボウイ怒涛の1974年は開けて、1975年3月アルバム『ヤング・アメリカンズ』がリリースされることになる。この作品はアルバムチャート全米9位、全英2位の大ヒットとなり、7月に2ndシングルとしてリリースされた「フェイム」がボウイにとって初の全米チャートNo.1となり、新たなロックンロールスターの仲間入りを果たすことになるのだった。

アルバム『クラックド・アクター ~ライヴ・ロサンゼルス’74<SHM-CD>』
2017年7月26日発売

WPCR-17848~9 /¥2,900+税

<収録曲>

■Disc 1

01.イントロダクション

02.1984年

03.愛しき反抗

04.月世界の白昼夢

05.美しきもの/キャンディデイト/美しきもの(リプライズ)

06.チェンジズ

07.サフラゲット・シティ

08.アラジン・セイン(1913 – 1938 – 197?)

09.すべての若き野郎ども

10.気のふれた男優

11.ロックン・ロール・ウィズ・ミー

■Disc 2

01.ノック・オン・ウッド

02.イッツ・ゴナ・ビー・ミー

03.スペイス・オディティ

04.ダイアモンドの犬

05.ビッグ・ブラザー

06.時間

07.ジーン・ジニー

08.ロックン・ロールの自殺者

09.ジョン・アイム・オンリー・ダンシング(アゲイン)

録音:ユニヴァーサル・アンフィシアター、ロサンジェルス 1974年9月5日

プロデュース:デヴィッド・ボウイ

ミックス:トニー・ヴィスコンティ 2016年10月、11月 ヒューマン・スタジオ、ニューヨーク

<ミュージシャン>

デヴィッド・ボウイ – ヴォーカル、ギター、ハーモニカ

アール・スリック – ギター

カルロス・アロマー – ギター

マイク・ガースン – ピアノ、メロトロン

デヴィッド・サンボーン – アルト・サックス、フルート

パブロ・ロサリオ – コンガ

ダグ・ローチ – ベース

グレッグ・エリッコ – ドラムス

バッキングヴォーカル – ウォーレン・ピース、アンソニー・ヒントン、ルーサー・ヴァンドロス、アヴァ・チェリー、ダイアン・サムラー、ロビン・クラーク

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