森崎ウィン「ギンギラギンの金を見ているだけで元気になれます」『黄金泥棒』【インタビュー】

2026年4月2日 / 10:00

-コメディーを演じることについてはどう思いましたか。

 基本的には、とことん真面目に演じるということですかね。脚本を客観的に読んでいると、ここは面白いなと思うところがありますが、いざ演じるとなった時にそれを意識し過ぎると駄目になる気がします。だからあまりやり過ぎないようにする。今回は、演じながら萱野監督にさじ加減をコントロールしてもらうという感覚でした。でも、コメディーはやっぱり楽しいです。現場も和気あいあいとした雰囲気になるし、今回は座長が田中さんでしたから、明るさという面でも、すごく引っ張ってくださったので心強かったです。自分はただそこにいればいいという感覚でした。コメディーができる俳優は本当に芝居ができる人だと聞いたことがありますが、すごく分かる気がします。そういう意味でも、今回はコメディーをやれるチャンスだったので、自分の技量を磨くことも含めて、思う存分、楽しくやらせていただきました。

-田中麗奈さんとの共演はいかがでしたか。

 僕がこうしてテレビや映画に出させてもらう前から出ていらっしゃいますし、一方的に見ていた方なので、そもそも共演できたことをすごく誇りに思いますし、本当に光栄です。現場に入る前に、何回かワークショップがあったんですけど、その時から田中さんのお芝居に対する情熱の高さを目の当たりにしました。1つのシーンでも僕には見えない観点があって、この角度から見ているんだとか、演技の引き出しも多くて、話を聞いているだけで勉強になる部分がたくさんありました。あとは、一緒にお芝居をさせていただく上で、「ウィンくんとやっていて楽しいな」と思っていただけたらと考えていたので、仕掛けるところは仕掛けつつ、ビビらず、だけどリスペクトは残して演じさせていただきました。

-金城は、成功を夢見て、すごくあくどいことをするんだけど、ちょっと憎めないところがある。昔マイケル・J・フォックスがやっていた役と通じるところがあると思いました。

 それはすごくうれしいです。ただ女性には嫌われますよね。これは多分美香子さんには勝てないだろうなとは思いました。

-完成した映画を見てどんな印象でしたか。

 思っていた以上にテンポが早いと感じました。撮っていた時の感覚だと、まったりしそうだと思ったんです。長回しも多いし、ちゃんと返しも撮っていたから、もっと長くなるのかと思ったら、2時間ないですよね。だからテンポがよかったと思いました。自分が出ていることは別にして、客観的に1本の映画として見ても面白いと思いました。金をあぶってもそうはならないだろとツッコんだり、僕が金を勧めているシーンのお客さんのキャラが強かったことで、ちょっと現場を思い出したりしながら、楽しく見させてもらいました。

-映画の見どころも含めて、観客の方々や読者に向けて一言お願いします。

 特別な人になりたかった美香子が主人公なので、特別な人って何だろう。自分にとって特別なものって何だろうといったことを考えさせられるような場面もありますが、基本的には『黄金泥棒』って何だろう。ちょっと気になるから見てみるかぐらいの軽い気持ちで見られる作品だと思います。あとは、リアルな金をいっぱい使っていて、よっぽどじゃないと黄金の間に行く機会などないと思うので、その輝きを見てもらえたら面白いんじゃないかと。ギンギラギンの金を見ているだけで元気になれます。その金が輝いている中でツッコミどころ満載の泥棒劇が繰り広げられます。だけど最後には、もしかして今の生活に満足しているように自分に言い聞かせているのかもとか、自分がやりたいことって何だったんだろうとか、考えさせられるところもあります。そこが面白いと思います。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2025「黄金泥棒」FILM PARTNERS.

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