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また、プールの孤独な闘いを見ながら、ニューヨーク市警にまん延する汚職や腐敗に一人で立ち向かう警察官の姿を、実話に基づいて描いた『セルピコ』(73)という映画のことを思い出した。
さて、デップ、ウィテカーと名のある俳優が出演し、それほど悪い出来ではないのに、この映画が今まで公開されなかったのは、やはりデップの裁判の影響だろうか。
とはいえ、この映画と『MINAMATA-ミナマタ-』(20)を見ると、俳優としてのデップは、最近なかなかいい仕事をしていると感じた。
ところで、『炎のデス・ポリス』でサイコキラーをやっていたトビー・ハスが、この映画では定年間近の真面目な刑事を演じていた。なかなか面白い俳優。こうしたことを発見するのも、映画の楽しみ方の一つだ。
(田中雄二)