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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(19)のラストから始まる、“ホームシリーズ”三部作の完結編『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が、1月7日から全国公開される。
三部作を通して監督ジョン・ワッツ、脚本クリス・マッケナ、エリック・ソマーズという布陣は不動なので、3作のつながりに無理がなく、全体の統一感もある。
「スパイダーマンの正体はピーター・パーカー」。ミステリオ(ジェイク・ギレンホール)によって正体を明かされてしまったピーター(トム・ホランド)は、悩んだ末に、自分がスパイダーマンだという事実を人々の記憶から消すことを、ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に頼み込む。
だが、呪文の途中で口出しをしたために、この世界に、『スパイダーマン』(02)のグリーン・ゴブリン(ウィレム・デフォー)、『スパイダーマン2』(04)のドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)、『アメイジング・スパイダーマン』(12)のサンドマン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とリザード(リス・エバンス)、『アメイジング・スパイダーマン2』(14)のエレクトロ(ジェイミー・フォックス)という、別の世界の強敵たちを呼び寄せてしまう。
ピーターは、MJ(ゼンデイヤ)やネッド(ジェイコブ・バタロン)の力も借りて、必死に彼らを元の世界に戻そうと試みるが…。
そのほか、ルール違反のあっと驚くゲスト(書きたいけれど書けない)も登場し、本来は別作品のキャラクターが入り乱れて、日本のウルトラ兄弟や仮面ライダー、戦隊ヒーローもののような展開を見せる。
その結果、未熟な高校生ピーター=スパイダーマンの成長と、MJとの恋の行方、ネッドとの友情はもとより、この三部作、というよりも、これまでに作られたスパイダーマンシリーズ全体を総括するような流れになった。とはいえ、ラストはちょっと切ないのだが…。