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YUIもメジャーデビューの翌年に映画『タイヨウのうた』(06)で女優デビューし、映画の大ヒットに併せて、その名前が広く認知されることとなった。同作は、難病を抱えるストリートミュージシャンの雨音薫(YUI)が、藤代孝治(塚本高史)との出会いによって命を輝かせていく姿を描いた純愛物語。
歌姫の誕生物語とは毛色が違うが、路上ライブの経験があるYUIは、主人公と同じ境遇だからこそ「自分でも表現ができるかもしれない」と出演を決意したそうで、撮影中は「自分の主観で演じている感覚があった」と、役と自身がリンクしていたことを明かしている。
服部プロデューサーに、撮影中の安斉の様子について聞いてみると、「吸収力がすごいです。撮影初日はまだ女優の顔ではなかったですが、3週間ほどで一気に女優さんの顔へ変化しました。感情があふれ出すシーンでは、こちらが声を掛けるのをためらうほどの集中力でリハーサルから気持ちを作っていけるようになり、日々ものすごい進化を遂げています」と感嘆する。
安斉自身、「初めてのお芝居でとても緊張していますが、自分なりにこの作品がどうやったらより良くなるかをたくさん考えて臨みたいと思っています」と気合十分。
さらに、撮影が進むと、「演技経験は音楽活動に生きる」という考えに至り、今後は歌手をメーンに、女優業にも力を入れていきたい、と気持ちに変化が表れたのだとか。
ドラマ初出演で主役を務め、アユと共に、女優として、歌手として成長している安斉。大役に押しつぶされず、令和の“リアル歌姫”としてはばたく姿に期待したい。(錦玲那)