【コラム】今のアニメ界の潮流を象徴する『GODZILLA 怪獣惑星』

2017年12月29日 / 13:14

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 昨年、大ヒットした映画『シン・ゴジラ』が、先ごろ地上波で初放送され、改めて大きな話題を呼んだことは記憶に新しい。そんな中、11月17日に公開されたのが『GODZILLA 怪獣惑星』だ。本作は「ゴジラ」シリーズ初のアニメーション映画であり、人類対ゴジラの生き残りを懸けた戦いを描く、3部作の第1章に当たる。

 その粗筋は、20世紀末、突如地球に姿を現した巨大生物ゴジラ。人類はゴジラとの半世紀にわたる戦いに敗れ、移民宇宙船にわずかな人々を乗せて地球を脱出する。だが宇宙には人類が生存可能な地はなく、移民船は地球に帰還することになる。移民船が長距離亜空間航行を続けていた20年の間、地球では2万年の時が流れていたが、その間ゴジラは進化を遂げながら生きていた。人類とゴジラの戦いが再び開始されるが…、というもの。

 このように、本作は人類が地球から追いやられるなど、これまでの“ゴジラ”という枠組みの中で考えると異色の作品だが、“アニメ作品”という文脈の中で捉えると、決して異色ではないことが分かる。

 例えば、「荒廃した地球環境の中で、人類がどんな生存戦略を取っていくのか」というテーマは、本作の脚本を担当した虚淵玄が手掛けたアニメ映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』(14)や、テレビアニメ「翠星のガルガンティア」(13) にも共通するものがある。従って、虚淵の描くSF作品のファンであれば、本作をそれらの作品と比較しながら、楽しむこともできるだろう。

 
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