<連載>石若駿のワッツアップ通信 Vol.12 ~はじめての韓国滞在記。~

2026年7月8日 / 17:00

 Answer to Remember、SMTKといった自身のプロジェクトも展開しながら、MILLENNIUM PARADE、くるり、椎名林檎、星野源など数々のアーティストのバンドメンバーとしても活躍する石若駿。国内外問わず各地を飛び回り、”日本一忙しいドラマー”ともいわれる音楽家が、徒然なるままに連載中。

~はじめての韓国滞在記。~

 韓国・仁川の[Asian Pop Festival 2026]にて、KID FRESINOと、くるりという二つのバンドで出演してまいりました。今回はそんな初の韓国滞在を振り返ります。

 5月29日。羽田空港から仁川空港へ向かいます。お昼に空港へ行き、くるりチームに合流。くるりは、ツアー【夢のさいはて】のファイナル以来の合流です。みんな元気です!

 空港にてみんなの楽器をたくさん預けます。僕の古めのBradyのスネアとIstanbul AgopとPre-Splitのシンバルも問題なく預けました。審査などを終え、ひとりで搭乗口近辺のお店で焼きそばとビールを食らいました。

 いざ、飛行機へ! 離陸する前になんと寝てしまいました。機内食が来たことも知らず、爆睡。仁川空港に着き、楽器も無事ピックアップして、バンで40分くらい走ってホテルへ向かいます。19時過ぎ、すぐさまチェックインして、サウンドチェック&リハーサルをしにフェス会場へ。ステージへ行くと、レンタルしていたドラムがかっこよくセットされていました。チューニングしようとすると、現地の楽器クルーたちがものすごくグイグイと手伝ってくれます。その中でも、一際ワッツアップ力が高いスタッフ、Anselmさんがチューニングや、タムのミュートまでどんどん手伝ってくれました。彼自身ドラマーということもあり、手際が良すぎました。単音チェックも終え、いよいよバンドチェックです。「飴色の部屋」という曲を急遽クリックなしで。ジャーンとイントロが出た瞬間、青春の記憶が蘇ります。「ひとーーりぼーっちでゆくー♪」の佐藤さんのベースが駆け上がるフレーズを追いかけて、幸福度さらにアップです。一通りリハして、ホテルに戻ります。

 22時を過ぎて、お腹も空いています。メンバー、スタッフ全員でサムギョプサルを食べに、ホテルから車で15分程、タクシーの運転手さんがハイウェイをぶっ飛ばし到着。韓国のビールを頼み、セルフのキムチを取り、ハングル文字のメニューが読めないときはカメラの翻訳機能で読みます。豚肉と牛肉の色んな部位を頼みました。キムチ美味っ!! 辛さ最高!! 甘めなものもあり、発酵して微発泡してるのも美味い。お肉も美味! 感動が重なっていきます。一気に食いまくってわりとすぐにお腹いっぱいになれました。マッコリにも辿り着き、大満足でした。

 5月30日。早起きに成功して、朝8時半からKID FRESINOのサウンドチェック&リハです。会場に着くと、昨日のAnselmさんが既にセットしてくれていました。そのおかげで余裕ができて、彼とドラマーズトークです。どんなドラマーに影響を受けたかと聞かれ、Elvin Jones、Tony Williams、Jack DeJohnetteなどと答えると、彼はTonyが好きだ!と、Cindy Blackmanの話まで派生して、そうこうしているうちに残り30分くらいで終えなくてはいけない時間です。バンドの中音、同期やクリックものチェック、細かく進めてリハ終了です。ホテルに戻り、西田修大とTakuro Saitoとラウンジでお昼ご飯を食べます。ぷらぷらして、またすぐにステージへ。

 お客さんもすごくあたたかく良い感じ! 途中、長谷川白紙さんもゲストで入って盛り上がりました。バンドもなかなかナイスな集中力で結束力もあり良かったです。セトリの流れも、小林うてな氏のポン出しも最高なタイミングで進んでいき、大盛況でライブを終えました。

 楽屋に戻ると、なんと東京で出会ったミンチェイさんが! ermhoiやMarty Holoubekが仲良しで、昨年の新宿PIT INNぶりに再会。このフェスのデザインを担当しているとのこと! 以前日本で会ったときは、日本のアーティストをディグしに来たと言っていました。また会えて嬉しかった。くるりまで少し時間があり、君島大空トリオを観に会場内をぶらぷら。「19℃」めちゃ良かったー。実はきみーの現トリオ編成を観るのは初めてでした。きみーのことが相当好きなお客さんもたくさん見受けられ、合奏のメンバーとしてなんだかすごく誇らしい気持ちになりました。そうこうしているうちに、くるりの集合時間です。気合い入れ円陣をメンバーで組み、ステージへ。ものすごい盛り上がりです。最強のセトリで前半から調子良く演奏が進んでいきます。岸田さんが韓国語でMCします。次の曲は「everybody feels the same」とコールして、まっちゃん(松本大樹)がイントロを弾き出した途端に、ブチっとイヤモニの中の音がすべて消えました。慌ててミキサーを確認して何が原因か見渡すと、みんなも慌てていててんやわんや状態。そのステージの電源がすべて落ちてしまったとのこと。復旧に20分ほどかかるそうです。お客さんにもAnselmさんが生声で状況を伝えているのも印象的でした。一度楽屋に戻り復旧を待ちます。直ったそう! お客さんが大きな声でくるりコールをしてくれています。もう一度気合い入れをして、ステージに上ります。そこからのセトリも、より魂のこもった演奏になりました。ステージから見て右手方面で、お客さんが輪になって踊りながら、走り回ってます。初めての体験です。みんな自由で本当に最高なお客さん方です。ブチ上がったライブでした。すごく思い出深い演奏になりました。終演して、KID FRESINOチームに合流してご飯へ。今夜もまた違う店舗のサムギョプサルです。毎日食いたい! 今回のお店も美味しかったー! シメのチーズの乗った焼き飯うまかったー! チャミスルも少々いただき、大満足でした。

 初めての韓国。集まっている人々みんなのオープンマインドを感じました。会った人みんなとても心の美しさを感じました!

 本当に本当に楽しかったです!! ありがとうございました!(※)

※原文はハングル文字

◎公演情報
【コンサートホールで聴く、最上のアコースティック・ミュージック・シリーズ Vol.8 石若駿 Songbook Project 10周年記念スペシャル・コンサート】
2026年7月17日(土)東京・浜離宮朝日ホール

【石若駿 Songbook Project 10周年記念スペシャル・コンサート】
2026年7月18日(日)東京・国分寺市立いずみホール
2026年7月20日(月)大阪・ビルボードライブ大阪

※この記事は、2026年7月1日発行のフリーペーパー『bbl MAGAZINE vol.220 8月号』内の特集を転載しております。記事はHH cross LIBRARYからもご覧いただけます。


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