「グッド・パートナー」「太陽の末裔」 俳優チ・スンヒョンが日本で初イベント

2025年11月18日 / 17:20

K Drama & Music Selection Week 2025ドラマ上映会で挨拶する俳優チ・スンヒョン(韓国コンテンツ振興院提供) 

 ドラマ「グッド・パートナー〜離婚のお悩み解決します〜」でチャン・ナラ演じる離婚専門弁護士ウンギョンの夫を、「太陽の末裔」ではソン・ジュンギと対峙(たいじ)する北朝鮮兵士を演じた俳優チ・スンヒョンが9月9日、大阪市内で開催された「K Drama & Music Selection Week 2025」のトークショーに登壇。日本のファンの前に初めて姿を見せた。  

「ドラマを見た人は僕が嫌いだと思います(笑)」 

 開口一番、会場を笑わせたチ・スンヒョン。「グッド・パートナー」では妻の若い秘書と不倫する医師キム・ジサンを演じ、SBS演技大賞の助演賞を受賞した。ドラマの中では“最低の男”だったが、舞台上では終始、穏やかでユーモラスな素顔をのぞかせた。 

 1981年生まれ。教師一家に育ち、父は体育、母は英語の先生だった。 

 「子どもの頃、親が寝た後に『週末の名画』や『土曜名画』といったテレビ番組を一人で見ていて、自然と演技に興味を持つようになりました。テレビでトム・クルーズの映画『トップガン』を見て俳優になることを決意し、ハリウッドを目指そうと思って大学(慶熙大学)では英語を専攻したんです。英語を専攻すれば英語ができるようになると思っていましたが、そうではありませんでした(笑)。」 

 俳優志望に反対していた父からは、「声がいいからアナウンサーを目指せ」と言われ、実際にアナウンサー塾に通ったこともあるという。「それが演技に役立つと思った」と笑顔で語った。 

 無名時代15年、転機は「太陽の末裔」 

 2007年、オーディションで初めて勝ち取った映画はお蔵入りになった。2009年の映画『風』で正式に俳優デビューするものの、長い下積みが続いた。 

 「15年間は無名生活でした。最初は通行人、職員1などの端役ばかりで、主人公とぶつかって、セリフは『すみません』だけとかからスタートしました。本格的に役がもらえるようになったのは、ここ5年ほどです。」 

 転機をもたらしたのは、2016年放送の「太陽の末裔」。北朝鮮兵アン・ジョンジュン役で国際的に注目を浴びた。 

 「撮影当時は、個人的には一番苦しい時期でした。デビューから10年目でしたが、その年に撮影した作品が次々と中止になってしまったんです。ちょうど二人目が妻のお腹にいて、家族を養うためにアルバイトをして過ごしました。この仕事は自分の進むべき道じゃないと諦めかけていた時期に撮った作品が、結果的に翌年大ヒットし、ここまで来られました。」 

  俳優人生でさらなる扉を開いたのが、2023年末から放送されたKBS時代劇「高麗契丹戦争」だ。契丹の大軍から高麗を守った実在の将軍ヤン・ギュを演じ、その力強い演技でKBS演技大賞の優秀賞と人気賞を同時受賞。キャリア初の二冠に輝いた。 

 「韓国人でもあまり知らなかった隠れた英雄を演じました。僕に初めて賞を与えてくれた作品ですし、韓国人も知らなかった人物を知らしめられて、ヤン・ギュ将軍は一番愛着のある役です。」 

 演じることそのものが幸せ 

 「演技をすること自体が楽しいんです。ロケ地に向かう車で台本を読む、現場でスタッフが働いているのを見ている時間が、全て芸術に感じられるんです。」 

  共演者の中で最も印象に残ったのはチャン・ナラだという。 

 「ナラちゃんと呼んでいます。撮影の合間に冗談を言い合っていたかと思えば、次が泣くシーンだったのですが、アクションの一声で涙を流し始めて。本当にすごいなと思いました。ナラさんはとても若く見えますが、実は同い年なんです(笑)。」 

  9月24日から韓国で配信中のWavveオリジナルドラマ「断罪」(日本配信未定)では、ボイスフィッシングやディープフェイクを題材にしたサイバー犯罪復讐劇で、犯罪組織のボスのマ・ソックを演じている。 

 「これまでで一番ひどいクズ役です。ドラマを見て腹が立ったら、今日のこの“かわいい姿”を思い出してください(笑)。」 

  作品の中では悪役の印象が強いチ・スンヒョンだが、ステージでは丁寧で誠実な語り口、重厚なイケボイス、そして柔らかい笑顔が印象的だった。 

 「俳優という仕事は、日常から離れたカタルシスや感動、楽しさを届けるのが宿命だと思っています。ジャンルやキャラクターを問わず、皆さんを楽しませながら一緒に歳を重ねていける俳優でありたいです。」  

K Drama & Music Selection Week 2025のドラマ上映会に登壇した俳優チ・スンヒョン(韓国コンテンツ振興院提供)

本企画は、Kカルチャーシリーズ。 


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