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ILLITの初の日本単独ファンコンサート【2025 ILLIT GLITTER DAY IN JAPAN】が、8月10日・11日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催された。あいにくの雨模様となった初日だったが、5人とファンダム「GLLIT」が生み出す輝きで会場は明るく包まれた。
この日はILLITとGLLITが特別授業や交流を通して、きらめく魔法のように、とびきりキラキラした時間を一緒に過ごすというもの。学校の廊下を飛び出して、ピンクと白の衣装で登場した5人は、まるでアニメに登場する魔法を操るヒロインのよう。魔法の杖をくるりんと回して魔法の粉が飛び出るような効果音、そして猫の「にゃーん」が流れ、どこか懐かしさと新しさがミックスした「Billyeoon Goyangi (Do the Dance)」でコンサートはスタート。細やかな振付と猫が上半身をぐーんと伸ばすような仕草が目の前で展開され、一気に心を掴まれた。電子音と〈Tick tack ti-tack tick tack-ta-tick tack〉のフレーズのくり返しが鮮烈な「Tick-Tack」でも、開始数秒で世界観に引き込む5人。メインダンサーのIROHAは、細やかな一挙手一投足に全身のメリハリある動きを織り込み、会場の隅々にまで届くダンススキルの高さと圧倒的な存在感を放っていた。
「ついに日本で【GLITTER DAY】をすることができて、とってもうれしいです。今日は一生懸命楽しみましょう!」(MOKA)、「皆さん、とっても会いたかったです。こうやって会うことができてうれしいです。一緒に楽しみましょう」(IROHA)、「皆さん、楽しい思い出を作りましょう」(MINJU)、「アリーナの皆さん、2階の皆さん、3階の皆さん、4階の皆さん! 今日はとってもうれしいです。盛り上がりましょう!」(WONHEE)、「楽しむ準備はできましたか?」(YUNAH)とそれぞれが呼びかけると大きな歓声が響く。
ここからは、ILLITとGLLITが全員、生徒となって特別授業がスタート。WONHEEとIROHAは体育、MOKAは図工、YUNAHは歴史、MINJUは音楽が得意科目だという。そんな5人は絵文字やシルエットだけで楽曲を当てるゲームに挑戦する。雷の絵文字を見て、SEVENTEEN「THUNDER」を当てたIROHAはポイントダンスも完璧に披露した。MEOVVの「HANDS UP」やHANA「ROSE」、J-HOPE「Killin’ It Girl」、ILLIT「Magnetic」(正解を当てたYUNAHは“かわいいver.”も披露)、乃紫「全方向美少女」のあとに、なんと乃紫本人が登場! 9月リリースのILLITの日本1stシングル『時よ止まれ』の収録曲で、乃紫が制作した「Topping」がこの日だけの6人編成で初披露された。「かわいすぎて直視できない」と嘆いていた乃紫だが、MOKAと手を繋いでステージを移動するシーンなど、6人の和気あいあいとした交流をGLLITが優しく見つめていた。
学校が舞台のVCRでは、大きな箱に詰め込まれていた魔法の粉をこぼすMOKA、その粉と化学物質が混ざって実験室でボンっと音を立てて爆発を起こすWONHEE、その音に驚き、人形の飾りつけに失敗するMINJU、失敗した人形をMINJUから受け取ったIROHAは困惑、人形を拾ったYUNAHだが魔法で飾りがきれいになる瞬間を目撃して4人に報告する展開だ。WONHEEが起こしたアンラッキーな事件が、運よくラッキーに変わった。ここで5人が客席を通って登場するというサプライズに、オーディエンスは大パニック。「Lucky Girl Syndrome」に合わせて、手を差し伸べて憧れのメンバーとハートを完成させたりハイタッチしたりと、会場の雰囲気がパッと輝いた。
GLLITの喜ぶ顔を見て、嬉しそうな表情を浮かべる5人は、今度はGLLITの親友になってアドバイスする相談コーナーへ。好きな相手と自分の好みが合わないことがわかり、落ち込むGLLITに、YUNAHは「好みが合わなくても好きな気持ちが本物なら、お互い寄り添っていけると思います。だから、あまり落ち込まないで」とアドバイス、自身が好きな曲である、あいみょん「君はロックを聴かない」のカバーでGLLITを慰める。のびのびと力強く歌う姿にメンバー4人も惚れ惚れとしてしまい、「YUNAHちゃん最高」「カッコいい」「ユナ先輩!」の声が続出した。
大事な時に焦ってしまうというGLLITには「自分を信じることが大事だと思います」(MOKA)、「私は好きなことをやって嫌なことを忘れるようにしています」(IROHA)と助言を送り、IROHAはその好きなこと=ダンスにフォーカスしたE-girlsの「DANCE WITH ME NOW!」で元気をチャージ。「さすがダンス一番のロハちゃん!」(WONHEE)と太鼓判を押す。そんなWONHEEは「気になる子と帰ろうとしていたのに、先生に呼び止められて帰れなかった」GLLITに代わって「先生ひどい!」と叫び、笑いを誘った。片思い中のGLLITのために松浦亜弥「桃色片想い」を届けると、YUNAHは「うわ~、(世界中の)ももの中で最高なももです!」と褒めたたえた。みんなの仲が深まったところで、「little monster」をクリアなハイトーンボイスが光るナンバーをマイクスタンドでパフォーマンスして、本コーナーは幕を閉じた。
「My World」「Magnetic」と2024年3月発表のデビュー作『SUPER REAL ME』収録曲を披露。特に後者は、Billboard JAPAN集計でBTS「Dynamite」に並ぶ史上3番目に国内ストリーミング1億回を達成したK-POP楽曲で、オーディエンスの掛け声が一段と大きかった。その歓声を浴びて、MOKAは「GLLITと私たちだけの空間はどんな感じになるのか気になっていましたが、素敵だなと思いました」と話す。WONHEEから突然の「気になることがあります。愛って何だと思いますか?」の質問にメンバーもビックリするも、TWICE「What is Love?」の前振りとわかると、どこもノリノリになった。
ライブ初披露の「oops!」は少し雰囲気を変えるファンキーナンバーで、ILLITのダンスパフォーマンスが光る一曲だった。しかし、楽しい時間こそ早く過ぎてしまうもの。「こんな話はしたくないんですけど……最後の挨拶をしなければなりません」とYUNAHが終わりを告げるも、WONHEEの「GLLITの応援さえあれば、いつでも戻ってくるんだよ!」という独特な連呼がアンコールの可能性を匂わせて、「jellyous」へ。最近、走りながら歌うトレーニングの映像が公開されたが、その努力の甲斐あって、このILLIT史上最高に早いナンバーを5人はパワフルにダンス。片足ジャンプやターン、クラブステップが高速で繰り返される振付の勢いを最後まで落とさない5人に、思わず鳥肌が立った。
4分近い声援を受けて、(約束通り)ステージに戻ってきたILLIT。Nakajin(SEKAI NO OWARI)が参加した日本オリジナル曲「Almond Chocolate」は、“推し”への愛情をとろけるような甘い歌声とメロディで優しく包む込み人気ナンバーで、IILITとGLLITの気持ちが合致した瞬間でもあった。
「GLLITのアンコールの声を聞いて、出ないわけにはいきませんでした。また呼んでくれたありがとうございます。私のつたない日本語にも歓声を送ってくれたGLLITのみんな、本当にありがとう!(日本語が)まだまだ難しくて未熟なところもたくさんあるけど、今日もGLLITのおかげで一歩成長できた一日になりました。いつも私たちを成長させてくれてありがとう。」(YUNAH)
「日本で初めての単独コンサートができて本当にうれしいです。私たちに会いに来てくれてありがとうございます。次はもっとレベルアップした日本語でGLLITのみんなを喜ばせたいです。私に忘れられない思い出をプレゼントしてくれて本当にありがとうございます。」(WONHEE)
「GLLITからたくさんの感動をいただき、とっても幸せです。忘れられない思い出を作ってくれてありがとう。GLLITとILLITでもっともっと素敵な思い出を作ろうね。どこにも行かないでね~。愛してる。」(MINJU)
「GLLIT、今日一日どうでしたか? 私も楽しい時間を過ごせて、とても幸せです。ILLITだけの公演をしたことがなかったので、たくさん緊張しましたし、たくさん準備をしてきました。ILLITとGLLITがひとつになって最高のステージを作れた気がします。GLLITがILLITにまた会いたいと思えるような日になっていたらうれしいです。成長した姿を見せられるように頑張っていくので、応援よろしくお願いします。」(IROHA)
「昨日から本当に緊張していて、昨日のリハーサルで会場に来たときも会場が大きくて、ここに全員入ると聞いて、ドッキリかと思うくらい信じられませんでした。こんなにもたくさんの方が私たちの単独公演を見に来てくれて、私は幸せ者だと心から思います。いままで応援してくれて本当にありがとうございます。ついに日本デビューできるので、これから日本でもっと活動できると思います。日本での活動も応援してくださるとうれしいです。愛してるよ~!」(MOKA)
5人がそれぞれGLLITへの感謝を述べた後、「I’ll Like You」をGLLITと一緒に歌い、楽しかった思い出をそれぞれの胸に刻んだ。ILLITは9月1日に『時よ止まれ』のデジタル配信、3日にCD発売を控えている。CDリリース日と翌4日には大阪公演を大阪城ホールで開催、全4公演チケットは完売している。9月14日には【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025】の出演も決まっており、IVEとともにK-POPガールグループ初出演を果たす。
Text by Mariko Ikitake
Photos by (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
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