【米ビルボード・アルバム・チャート】ゴースト自身初のNo.1、シャブージーが約1年ぶりにTOP10入り

2025年5月6日 / 10:00

 今週の米ビルボード・アルバム・チャートは、スウェーデン出身のロック・バンド=ゴーストの約3年振りとなるアルバム『スケレタ』が1位に初登場。アルバム・チャート“Billboard 200”では初のNo.1タイトルを獲得して、その他にも様々な記録を塗り替えた。

 2025年4月25日にリリースされた『スケレタ』は、2022年3月にリリースされた前作『インペラ』以来約3年ぶり、通算6作目のスタジオ・アルバムで、初動86,000ユニットを獲得してアルバム・チャート“Billboard 200”では初のNo.1タイトルを獲得した。

 86,000ユニットのうち89%はCDやアナログ盤などのセールスによるもので、その中でも特にアナログ盤(LP)の売上が大きく貢献している。アルバム換算ユニット数、週間セールスいずれもバンド史上最高の週間記録を達成した。

 なお、これまでの最高記録は2022年3月26日付で前作『インペラ』が記録した70,000ユニット(そのうち63,000がアルバム・セールス)だった。

 アルバム・チャート“Billboard 200”では通算9作目のランクインで、初めて同チャートに登場したのは2ndアルバム『Infestissumam』が最高28位を記録した2013年だった。

 今週『スケレタ』が1位に初登場したことで、ゴーストは通算8作目のTOP40入り、通算5作目のTOP10入り、そして初の首位を獲得した。なお、これまでの最高位は前述の『インペラ』(2022年)が記録した2位だった。

『スケレタ』が初週(2025年4月25日~5月1日)獲得した86,000ユニットの内訳は以下の通り。

・週間セールス(CD、アナログ盤、カセットテープなど)は77,000を記録。アルバム・セールス・チャートでは1位に初登場。

・ストリーミングによるアルバム換算ユニット(SEA)は90,000を記録。公式オンデマンド再生回数は1,245万回を記録。

 高記録を打ち出したセールスは、15種類以上のアナログ盤、3種類のCD、4種類のカセットテープなどの多様なフィジカルによって大きく後押しされた。

 週間ストリーミング再生回数(1,245万回)もゴーストにとって過去最高記録を達成。これまでの最高記録だった前作『Impera』の初週記録(7,000ユニット/911万再生回数)を大きく上回った。

 『スケレタ』からは、3月にリリースされたリード・シングル「Satanized」が翌4月のメインストリーム・ロック・エアプレイ・チャートでTOP10入りを果たし、同チャートでのランクイン数を通算10曲目に更新した。

 また、ハードロック・ソング・チャートでは以下の3曲が上位にランクインして、アルバムのヒットに繋げている。

・「Satanized」(3月22日付/最高3位)
・「Lachryma」(4月26日付/最高3位)
・「Peacefield」(5月3日付/最高13位)

 『スケレタ』は、2025年のチャートにおけるロック、ハードロック、オルタナティブいずれのアルバムとしても、アルバム換算ユニット数、アルバム・セールスの週間最高記録を達成した。

 アナログ盤の初週セールスは44,000を記録して、ゴーストにとって過去最高のLP週間セールスを達成。1991年にルミネイトが集計を開始して以来、すべてのハードロック・アルバムとしてもLPの週間最高セールスを打ち出した。

 ロック・アルバム全体の記録では、以下に続く3番目に高いLP週間セールスを達成している。

・ブリンク 182『ワン・モア・タイム』(49,000枚/2023年)
・ボーイジーニアス『ザ・レコード』(45,000枚/2023年)
・ゴースト『スケレタ』(44,000枚/2025年)

 アルバム・チャート“Billboard 200”で1位を獲得したハードロック・アルバムとしては、『スケレタ』が約4年以上ぶりの作品で、2025年に入ってからはロック、ハードロック、オルタナティブいずれのアルバムとしても初のNo.1タイトルとなる。

 なお、直近で1位を獲得したハードロック・アルバムは2020年11月28日付でNo.1デビューを飾ったAC/DCの『パワーアップ』(1週間)で、ロックまたはオルタナティブ・アルバムとしては2024年10月19日付で1位に初登場したコールドプレイの『ムーン・ミュージック』(1週間)以来となる(ロック、オルタナティブ、ハードロック・アルバムの定義は、ロック・アルバム・チャート、オルタナティブ・アルバム・チャート、ハードロック・アルバム・チャートにランクイン、またはランクインする対象の作品としている)。

 『スケレタ』は、その他にも以下の記録を達成した。

・所属レーベル<Loma Vista Recordings>にとって初のNo.1アルバム
・親会社<Concord Music Group>にとって約10年ぶりのNo.1アルバム

 なお<Concord Music Group>で最後に1位を獲得したのは、ジェームス・テイラーの『ビフォア・ディス・ワールド』(2015年7月4日付)だった。

 今週のTOP10にデビューした作品は『スケレタ』の1作のみで、2位から7位までは全て1位を獲得したアルバムで構成されている。以下、それぞれ前週からワンランクずつ順位を下げた。

・2位(前週1位) シザ『SOS』(52,000ユニット/前週比1%減少)
・3位(前週2位) ケンドリック・ラマー『GNX』(48,000ユニット/前週比5%減少)
・4位(前週3位) モーガン・ウォレン『ワン・シング・アット・ア・タイム』(46,000ユニット/前週比4%減少)
・5位(前週4位) サブリナ・カーペンター『ショート・アンド・スウィート』(44,000ユニット/前週比8%減少)
・6位(前週5位) ドレイク&パーティネクストドア『$ome $exy $ongs 4 U』(43,000ユニット/前週比6%減少)
・7位(前週6位) バッド・バニー『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』(38,000ユニット/前週比3%減少)

 続いて今週8位には、米バージニア州出身のシンガー・ソングライター=シャブージーの『ホエア・アイヴ・ビーン・イズント・ホエア・アイム・ゴーイング』が前週の45位からジャンプアップして、約1年ぶりにTOP10入りを果たしている。

 本作のリリースは2024年3月で、同年6月15日付のチャートで5位に初登場(最高位)したが、20254月25日にデラックス版がリリースされたことでポイントが上昇し、今週再び上位にランクインしたという経緯がある。

 6曲が追加され、全18曲構成となったデラックス版のリリース効果で、アルバム換算ユニットは前週から110%増加の35,000に跳ね上がった。本作のリリースに合わせて、翌4月26日に開催された【ステージコーチ・フェスティバル】にも出演している。

 以下、プレイボーイ・カルティの『ミュージック』(34,000ユニット/前週比11%減少)は7位から9位、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(33,000ユニット/3%減少)は9位から10位に、それぞれランクダウンしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月7日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『スケレタ』ゴースト
2位『SOS』シザ
3位『GNX』ケンドリック・ラマー
4位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
5位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
6位『$ome $exy $ongs 4 U』ドレイク&パーティネクストドア
7位『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』バッド・バニー
8位『ホエア・アイヴ・ビーン・イズント・ホエア・アイム・ゴーイング』シャブージー
9位『ミュージック』プレイボーイ・カルティ
10位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン


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