エンターテインメント・ウェブマガジン
Snow Manが初のスタジアムライブ【Snow Man 1st Stadium Live Snow World】を4月19日の東京・国立競技場にて開幕した。本公演は、今年1月22日に迎えたデビュー5周年を記念して開催されるスタジアムライブ。4月19日と4月20日の2日間は東京・国立競技場にて、6月7日と6月8日の2日間は神奈川・日産スタジアムにて、計4日間開催され、28万4,000人の動員が予定されている。本稿では、初日となる4月19日の国立競技場公演をレポートする。
開演時刻になり、スクリーンに5周年を振り返る数々の写真や映像が映し出され、「Are you ready?」という文字とともに会場のムードを高めていくと、センターからサングラスをかけた9人が堂々たる出立ちで登場。「Crazy F-R-E-S-H Beat」でショーをスタートさせると、スピード感のある曲調に合わせてキレッキレに踊る9人に、序盤から凄まじい盛り上がりを見せる。その後もダンス・チューンが続き、メンバーたちは外周花道やバックステージなどを移動しながら、360度すべてのファンへ、その歌声とパフォーマンスを届ける。
メンバー紹介ラップでおなじみの「Nine Snow Flash」では、「Snow Man!」の掛け声で一体感を高め、9人の個性溢れる一言に注目。岩本の「なんだよ~」に照れたような悲鳴が上がり、目黒の「もっと声出して~!」には大歓声が沸き起こり、佐久間の「国立、愛し合っていこうぜ!」の言葉で、会場の熱をさらに高めた。
阿部の「国立会いたかったぞー!」の叫びからパーティー・ロック、「ブラザービート」へ。佐久間が〈只今絶賛引きこもり〉を〈只今国立ライブ中〉に変更するなど、随所で国立競技場でのライブならではのアレンジも見せた。曲が終わると、メンバー一人ひとりからファンに向けて、「国立、盛り上がってますかー!? 外で会えるの初めて!」(ラウール)、「調子はどうだ国立―!? エレガント」(宮館)、「サワディー?(カー!)、ちょっと浸透してるやん、ありがとう!」(向井)、「楽しむ準備はできてるか!? 叫ぶ準備はできてるか!? みんな呼吸していこう」(岩本)、「初めての国立だぞー! 盛り上がっていけんのか!?」(目黒)、「幸せになりたい人―? ここにいる7万人と俺たち9人で幸せになろうぜ!」(阿部)、「上を見てください、空が見えます、っていうことはめちゃくちゃ日焼けします。でも今日限りはそんなこと気にしないで一緒に盛り上がっていこうぜ!」(渡辺)、「みんなでさっくんって呼んでください!(さっくんー!)これこれー!」(佐久間)、「みんな、会いたかったかー!? 俺の後に続いてSnow Manコールいくよ!?」(深澤)と呼びかけ、大盛り上がりを見せる。
今回のライブでは、Snow Manから、メンバーそれぞれのソロ曲を堪能できるスペシャルな時間がプレゼントされた。まずは美しいピアノの旋律が響き、阿部の「いっそ、嫌いになれたら。」からスタート。赤いハットを被った2人のバックダンサーを引き連れていたが、ハットを取ると、なんとそれは深澤と目黒の2人。情緒的な歌声を響かせながら、3人の愛嬌のあるダンスパートに、会場からは「かわいい!」の声が上がる。続く、宮館の「I・だって止まらない」では雰囲気が一変。高級感の漂うステージングで、指先までセクシーなキレのあるダンスを披露。ここでは、岩本とラウールがバックダンサーを務め、それぞれの決めゼリフのパートがあったが、宮館の番で無言の時間が発生。その“長すぎる間” にも全く動じない岩本に、「なんで動かないの!?」とラウールも困惑していたが、ようやく放たれた宮館の「だって君が好きなんだもん!」には大歓声が沸き起こった。
渡辺の「オトノナルホウヘ」では、軽快なダンスポップでハートフルな時間をお届け。バックダンサーには佐久間と向井が登場し、ステージ上に用意されたソファに座り、豊かなハイトーンボイスを響かせた。前半のソロパートを締めくくったのは、目黒の「朝の時間」。トロッコに乗り、アリーナ席を移動しながら、真っ直ぐな気持ちを語りかけるように歌唱する。「明日もみんなで一緒に頑張っていきましょう。目黒蓮でした」と挨拶し、温かな拍手が広がった。
「新しいチャレンジ」と紹介されたパートには、息を飲んだファンも少なくないはず。岩本がドラムセットとともにステージに登場し、パワフルなソロドラム・パフォーマンスを見せると、そこから総勢70名のマーチングバンドとダイナミックなサウンドを国立競技場に響かせた。「Tic Tac Toe」で9人が並び、スネアドラム・パフォーマンスを披露すると、「LOVE TRIGGER」では左右の花道に分かれたメンバーが、それぞれダンスバトルを繰り広げ、「Cry out」では会場全体に噴水が上がる。圧巻の演出の連発に、圧倒され続けたパートだった。
「あいことば」では、バックステージからスタンド席へ続く階段を上り、高さ4.5m、幅9mのスタンドステージリフターに乗って、ファンへのメッセージを甘く優しい歌声で届ける。いわゆる「天井席」までも、なるべく近い距離で音楽を届けようとする、さすがの心意気。岩本が振り付けをした手振りダンスをファンと一緒に楽しみ、多幸感溢れる時間を繰り広げた。
MCで前半のソロパートについて感想を話し、後半のソロパートへ突入。8人が後ろで見守る中、向井が「ファインダー」を歌唱し、最後は実際に9人で写真撮影。楽曲の世界観とマッチした演出で締めくくると、深澤の「iro iro」では、メンバーカラーの傘を使った鮮やかなパフォーマンスを見せる。佐久間の「守りたい、その笑顔」では、テンションマックスのアッパーチューンの中、ピンクのペンライトを持った8人が登場し、全員で渾身のヲタ芸を披露するレアな光景に目が離せなかった。
岩本の「7%」では、深澤とのユニットダンスで独自の世界観へと観客を引き込む。先ほどまでとは違った妖艶味が増した表情と華麗なダンス、ステージには噴水が上がり、艶やかなムードを大放出した。ラウールの「Induction」では、スモークの中から登場したラウールが、白いエレガントなタンクトップを纏い、一糸乱れぬダンスを披露。長身を活かしたダイナミックな振りでオーディエンスを魅了した。
その後も、「Grandeur」ではスパークラーやカラフルな炎が上がるド派手な演出と、それに負けないパワフルなダンスを見せ、「HELLO HELLO」では高さ20mの噴水が上がる中、心地よくキャッチーなメロディを響かせる。「オレンジkiss」では〈だけど僕らの色は「変わらない!!」〉とファンと一緒に過ごした今までを振り返るかのような時間とともに、ジャンル豊かなトラックを国立競技場に響かせた。
ライブもいよいよ終盤に。それぞれ最後の挨拶を語った。
「こうやってみんなに直接会えるのが幸せだなって感じさせてもらったし、幸せと思える経験をみんなが僕たちにくれて、本当に感謝しています。ありがとうございます」(岩本)
「この国立という舞台に立つのを昔の自分は絶対想像ができなかった。みんなといると、なんでも叶う気がしています。僕たちSnow Manを国立に連れてきてくれて本当にありがとう!」(阿部)
「この夢のステージにSnow Manが立っていること、本当にありがたいと思っています。これからもっと未来も一緒に見れたらいいなと思います」(佐久間)
「楽しい時間をありがとうございました。こんな大きなところでできるのは本当にみなさんのおかげです」(向井)
「本当に笑顔が溢れるライブだったと思います。これからも愛し合いましょう、ありがとうございました」(宮館)
「みなさん楽しかったですか? 僕たちも最高に楽しかったです。このライブが元気の源になってくれたら嬉しいです」(深澤)
「ライブをしてみなさんに元気と幸せをもらっているなと、改めて感じました。国立競技場にSnow Manを連れてきてくれてありがとうございました」(渡辺)
「近くに行ったときにみなさんが同じ表情をしていて。こんなにも同じ感情を共有できる存在ってなかなかいないなって思って、エモくなりました。また会いたいなという気持ちに僕もなったので、また会おうね!」(ラウール)
「数年前はこうして国立のステージに立てるというのは考えられなかったし、それでも今Snow Manが国立に立てているのは、周りのみなさんの支えがあって、このような景色が見れて、みなさんと同じ時間が過ごせているなと思います。綺麗な景色、時間を過ごさせていただいて、本当にありがとうございました」(目黒)
そしてファンへの思いを込めた、「Dear,」へ。9色のスポットライトが光り、メンバーを乗せた9台のゴンドラが上昇していく。7万人のファンを見渡し、涙ながらに温かな歌声を響かせる。アンコールの最後の曲、「We’ll go together」ではメンバーカラーの花火が空高く、3,000発もの数が打ち上げられ、美しくフィナーレを飾った。最後は、「俺たちとみんながー!?」「Snow Manだ!」という元気な掛け声で締めくくり、約2時間45分に及ぶ初の国立競技場公演は大団円を迎えた。Snow Manの5周年イヤーはまだまだこれから。ここから見せる快進撃にも期待が高まる一夜だった。
Text by Sakika Kumagai
◎公演情報
【Snow Man 1st Stadium Live Snow World】
2025年4月19日(土)東京・国立競技場
2025年4月20日(日)東京・国立競技場
2025年6月7日(土)神奈川・日産スタジアム
2025年6月8日(日)神奈川・日産スタジアム
J-POP2025年4月24日
和楽器バンドが、ライブ映像作品『和楽器バンド Japan Tour 2024 THANKS ~八奏ノ音~』を6月25日に発売することが決定した。 本作には、2024年12月10日に東京ガーデンシアターで行われた、活動休止前最後となったラ … 続きを読む
洋楽2025年4月24日
その輝かしいキャリアをスタートしてから20年が経った今も、ウィズ・カリファは相変わらず引っ張りだこだ。先日、『Kush + Orange Juice 2』の続編をリリースしたばかりのテイラー・ギャングのボスである彼は、今週初めに『ザ・ジョ … 続きを読む
J-POP2025年4月24日
平井堅がデビュー30周年を迎える2025年5月13日に神奈川・横浜アリーナで開催する【Ken Hirai 30th Anniversary Ken’s Bar – One Night Special !! -】のラ … 続きを読む
J-POP2025年4月24日
アフロ(MOROHA)の最新エッセイ集『東京失格』が2025年6月12日に刊行される。 信濃毎日新聞の連載『俺が俺で俺だ』をもとに構成された本書は、思春期の葛藤から活動休止中の現在に至るまで、自身の体験をユーモアと鋭さを交えて綴ったエピ … 続きを読む
洋楽2025年4月24日
マドンナが1987年に発表した『トゥルー・ブルー』収録のシングル「La Isla Bonita」のミュージック・ビデオが、YouTubeで10億再生を突破した。 フラメンコ・ギター、マラカス、ラテン・パーカッションをフィーチャーしたこの … 続きを読む