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ZILLIONが8月17日に東京・shibuya WWWにて、ワンマンライブ【&more…vol.02】を開催した。
清水翔太が審査委員長を務めたオーディション番組『ONE in a Billion』を通して、2021年12月に結成された男女混成の8人組ダンスボーカルグループであるZILLIONは、1年に及ぶプレデビュー期間を経て、今年2月には神奈川・KT Zepp YOKOHAMAでショーケースライブ「BILLION」を開催。翌月から、恋愛リアティ番組「今日、好きになりました。」シリーズへの出演で人気を得ていたメンバーのルナが体調不良による活動休止を余儀なくされるが、メジャーデビューシングル「EMO」の全国リリースイベントやフェスへの出演など、7人のメンバーで精力的な活動を続け、5月31日に初のワンマンライブ【&more…vol.01】を開催。休養中だったルナは7月1日から活動を再開し、本公演でのライブパフォーマンスの復帰がアナウンスされており、約半年ぶりに8人が揃うステージを待つ会場は開演前から大きな期待感に包まれていた。
ケイジ作のブレイクビーツによるSEに続くオープニングナンバーは、BTS「Don’t Leave Me」「Stay Gold」を手がけたSUNNY BOYとDATSのヴォーカルMONJOEらの共作によるエールソング「One Day」。リーダーのリオンがAメロを歌いながら一人で登場すると、Bメロを歌うカシン、ケイジと続き、サビはモカを加えた4人で歌唱。2番に入ってからワタルとカオラ、2回目のサビでタイラが入り、最後にルナが7人によるフォーメーションの最後列に姿を現し、ピンスポットに照らされたステージで落ちサビを熱唱。仲間と一緒に夢を叶える未来を描く楽曲で、メンバーが一人ずつ歌とダンスに加わっていき、8人組のグループで道を切り拓いていくというドラマチック演出にフロアからは歓声が上がった。
タイラによる「最高の夏にしましょう」という呼びかけを合図に、ファンキーで軽快なモータウンビートによるファンキーなポップチューン「STEP」での明るく楽しいパフォーマンスによって観客のテンションを一気に引き上げると、ASOBOiSM(Zoomgals)とryo takahashiによる80’sシンセポップ「NO 盛れ NO LIFE」はオリジナルの5人編成から8人編成にスペシャルパージョンにアレンジ。速いパッセージの歌とダンスにクラップと掛け声が上がり、<今日も盛りたい>という印象的なフレーズではコールも沸き起こった。
リオンが「デビュー後初の8人でのワンマンライブです」と挨拶すると、オーディエンスからはルナに向けた「おかえりー」という声が飛び交った。ルナは「みんなの顔を見れただけで泣きそうになっちゃった」と涙目になると、隣にいたモカが頭を撫でて慰めた。そして、逆境を乗り越えて本当の自分で勝負する姿を描いた「冗談じゃないわ」へ。女子メンバーがメインとなって歌うトラップ寄りのヒップホップナンバーで、オリエンタルな妖艶さを滲ませた歌声で惹きつけると、男子メンバー3人はケイジのヒューマンビートボックスに合わせてフリーで踊り、90’s R&B調のラブソング「Login」ではメロウなグルーブでロマンチックに歌唱。一方の女子メンバーは、まず、5人で片思いラブソング「振り向いてほしい」を切なく情感たっぷりに歌い上げると、エモーショナルなダンスでも魅せ、TikTokのカラオケ動画でバズったZONE「secret base~君がくれたもの~」のカバーをタイラ、モカ、ルナの3人で披露。伸びやかな瑞々しいハーモニーを響かせた後、ルナが一人で残り、休養中に走り続けてくれたメンバーやスタッフ、ずっと待っててくれたファンへの感謝の気持ちを伝え、「みんなから元気をもらったので、これからは私が皆さんに幸せや元気を届けたい」と宣言。ソロシングル「“すき”の気持ち」をスツールに座り、観客一人一人の顔をじっくりと見つめながら丁寧に歌い上げると、再び8人に戻り、はじまりの曲であるプレデビューシングル「Timeless」では複雑なファーメーション移動を楽々とこなし、数多くのステージを経験してきた自信と成長をはっきりと見せてくれた。
夏にちなんだ思い出を語り合った後、目隠しのポーズから始まるブギーファンク「Hide n Seek」、4体4のチームに分かれてダンスバトルを繰り広げるニュージャックスイング「Cool or Cute」、そして、リフトアップやアクロバット、お尻を振るダンスなどが盛り込まれたディスコテークなファンクポップ「EMO」を連続でパフォーマンス。歌もダンスも細部まで意識的なハイレベルのパフォーマンスを駆使しながらも、明るく楽しい雰囲気に満ち溢れたライブ空間を作るのはZILLIONならではだろう。リオンが「みんなの熱気がすごい。過去イチカも」と感激するほどの盛り上がりの中で、8月9日に配信リリースされたばかりの新曲「LOVE & SWEAT」を初披露。ミラーボールが回る中で、フロアにはクラップが鳴り響く、最高の夏の思い出に相応しいサマーチューンによって本編は締めくくられた。
アンコールでは「LOVE & SWEAT」と同じく、10月4日にリリースされるメジャー2ndシングル「ナイトメア」に収録される新曲「Endless Summer」をお揃いのライブTシャツでお披露目。爽やかな歌声にストーリー性を感じさせるダンスパフォーマンスが加わり、ひと夏で終わった恋のかけらを体現。ペンライトを使ったクイズコーナーでは、全国をバンで回ったリリイベや、「LOVE & SWEAT」「Endless Summer」のMV撮影を行った沖縄ロケでのメンバーのオフショットや意外な素顔が明かされ、朝から夜までSNS中心となっている生活の様子をダンスでも表現する「やめとこっか」では、ブレイク後のセリフをルナが「みんな、ただいま」と変えて発すると、最後は改めて全員でオーディエンスに感謝を伝え、「最高だった」と口にしながら、笑顔で手を振りながらステージを後にした。メジャーデビュー後、8人での初のワンマンライブを終えた彼らは、この週末から次なるリリイベをスタートさせる。自分たちで考え、自分たちで行動しながら、“個”の魅力を最大限に発揮させる “グループ”としての一体感とポテンシャルを示した彼らの全力のパフォーマンスをぜひ全国のどこかで一度、目にして欲しい。
Text : Atsuo Nagahori
◎公演情報
【&more…vol.02】
2023年8月17日 東京・shibuya WWW
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