是枝裕和監督「特別なものが映っている映画になった」 安藤サクラ「自分の想像をはるかに超えた作品に参加させていただきました」

2023年5月9日 / 06:26

(左から)中村獅童、高畑充希、永山瑛太、柊木陽太、黒川想矢、安藤サクラ、脚本の坂元裕二氏、是枝裕和監督 (C)エンタメOVO

 映画『怪物』完成披露試写会が8日、東京都内で行われ、出演者の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、中村獅童、脚本の坂元裕二氏と是枝裕和監督が登壇した。

 『万引き家族』で知られる是枝監督が「今一番リスペクトしている」と語る坂元氏と初タッグを組んだ本作は、第76回カンヌ国際映画祭の「コンペティション部門」への正式出品も決定している。

 大きな湖のある郊外の町を舞台に、学校で起きたけんかが大ごとになり、子どもたちがこつぜんと姿を消す…というストーリー。

 是枝監督は「特別なものが映っている映画になったと思います。スタッフが完成試写を見て『全ての人がいい仕事をしていますね』と言ってくれたのが本当にうれしかった。あまり『是枝組』と言われるのは好きではないけれど、少しずつ変化しながらも、今本当にいいチームになっていて、素晴らしい映画ができたと確信しております」と語った。

 『万引き家族』以来の是枝組への参加となった安藤は、息子を愛するシングルマザーを演じた。

 オファーはコロナ禍前だったそうで、「こんなにも早く再び監督からお声掛けいただけてすごくうれしかったのですが、その反面、監督の現場にすぐに戻ることに、とても大きなハードルを感じてしまって、おじけづいておりました」と告白。

 「覚悟を決められない時間が割と長く続いた」そうだが、最終的に参加を決意。完成作をスクリーンで見た今となっては「そのときの自分を一発殴ってやりたい気持ち。自分の想像をはるかに超えた作品に参加させていただきました」と語った。

 主役の2人の少年を演じた黒川と柊木は、オーディションで選ばれた。安藤の息子役の黒川は、撮影の休日に、教師役の永山がドライブに連れ出してくれたエピソードを披露。

 「自分がどういう演技をするかではなく『役者さんは基本、監督の脳みそにあるものを表現するんだよ』と教えてもらって(心に)響きました」と明かした。

 音楽は3月に死去した坂本龍一さんが担当した。是枝監督は「亡くなられたのは残念ですが、最後にこういう形でご一緒できたのが自分にとっての誇り。この作品には坂本さんの音楽が必要でした」と言葉に力を込めた。

 映画は6月2日から公開。


関連ニュースRELATED NEWS

芸能ニュースNEWS

「ザ・ロイヤルファミリー」「ドラマは続くけど山王耕造(佐藤浩市)ロスが大き過ぎる」「これはそれぞれの継承の物語なんだね」

ドラマ2025年11月24日

 日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系)の第7話が、23日に放送された。  妻夫木聡主演の本作は、早見和真の同名小説をドラマ化。競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく、人間 … 続きを読む

「ひと夏の共犯者」“眞希”恒松祐里がついに警察と接触 “巧巳”橋本将生は「完全に闇堕ちしてる」「怖くて心配」

ドラマ2025年11月24日

 timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)の第8話が、21日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活 … 続きを読む

「良いこと悪いこと」“黒服2人の逃走犯”は「カンタロー!? 今國!?」 「トヨは犯人側のはず」「ターボーが一番怪しい」

ドラマ2025年11月24日

 間宮祥太朗と新木優子がW主演するドラマ「良いこと悪いこと」(日本テレビ系)の第7話が、22日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、かつて鷹里小学校・6年1組のリーダーだった高木将(間宮)が、22年ぶりにタイムカプセルを掘 … 続きを読む

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」「最後、全部生田斗真に持っていかれたわ」「今まで文句を言いながらも見続けてきた人へのご褒美みたいな回だった」

ドラマ2025年11月20日

 「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系)の第8話が、19日に放送された。  脚本・三谷幸喜、主演・菅田将暉による本作は、1984年の渋谷「八分坂(はっぷんざか)」を舞台に、1人の演劇青年が老若男女総勢25人超の … 続きを読む

「スクープのたまご」日向子の背後を追う“謎の男”が登場 「事件の概要が見えて面白くなってきた」

ドラマ2025年11月19日

 奥山葵が主演するドラマ「スクープのたまご」(TBS系)の第7話が、18日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、週刊文春を徹底取材して書かれた大崎梢氏の同名小説を実写化。大手出版社の「週刊誌」の編集部を舞台に、1人の若き新 … 続きを読む

Willfriends

page top