中田英寿「技術を生かすには楽しさも必要」 日本の“ものづくり”の魅力語る

2016年4月9日 / 00:48

 元サッカー日本代表の中田英寿氏が8日、自身が代表として企画した「REVALUE NIPPON PROJECT展 中田英寿が出会った日本工芸」のプレス内覧会に出席し、取材に応じた。

 「REVALUE NIPPON PROJECT」とは、中田氏が現役引退後に続けているプロジェクトの一つで、日本の伝統工芸、文化や技術の価値や可能性を再発見し、伝承することを目的としたもの。

 本展では、「ものづくりの心」を後世に伝えるべく、中田氏に賛同する工芸家とクリエーターによって生まれたコラボレート作品約30点が展示される。

 中田氏は「海外に住んでいる時、サッカーのことの後に必ず聞かれる質問が“日本のこと”だった。僕の趣味や好きなものより先に聞かれた。そんな時、果たして自分は日本のことを知っているんだろうかと考えたらほとんど知らなかった」と振り返った。

 そんなこともあり「一度日本に帰って今の日本を見てみようと思った」という中田氏は2009年春から日本全国を旅するように。そこで出会った「素晴らしいものづくりの技術」に感銘を受け、同プロジェクトをスタートさせたという。

 プロジェクトを通じて名だたる工芸家、クリエーターなど「たくさんの人と知り合うことができた」と感謝する中田氏は「技術というのは一度失われてしまうと、もう一度始めるというのは非常に難しい。何百年も続いている日本の技術というものを現代に生かしていくためには、“楽しさ”も必要」と説いた。

 今回の展示品についても「一瞬、伝統的な工芸からは離れたものに見えるかもしれないけど、表現の切り口が違うだけでそこに入っている技術は100年続いてきたもの」と言い「僕自身、見てびっくりしたものもたくさんある。この楽しさが多くの人に伝われば、そこに生きる技術も残っていくはず」と期待を寄せた。

 また「日本の“ものづくり”を世界に発信していくには?」という質問に中田氏は、「今はネットなどがあるので、発信に関しては難しいことではない」と回答。「どうしても発信というと“外に出て行く”ことを考える人が多いけど、そうではなく、世界の人が日本に来たい、そういう憧れを作ることが非常に大事。出て行くのでなく、世界にこちらに来てもらうのです」と力説した。

 本展は、都内のパナソニック汐留ミュージアムで9日~6月5日、開催。


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