坂本龍一、監督との製作秘話語る 「300回は見た」

2016年4月7日 / 22:06

 レオナルド・ディカプリオ主演映画『レヴェナント:蘇えりし者』特別試写会が7日、東京都内で行われ、劇中の音楽を手掛ける坂本龍一氏が出席した。

 この作品は、仲間の裏切りで最愛の息子の命を奪われた男ヒュー・グラス(ディカプリオ)による、復讐の執念のみを武器にした300キロにおよぶサバイバルの旅を描く。脚本・製作も手掛けるアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督が坂本氏の大ファンだったこともあって坂本氏とのタッグが実現した。

 かねてよりイニャリトゥ監督作品を注目して見ていたという坂本氏は「その時点でつないである映画を初めて見て、映像に圧倒されました」と振り返り、監督について「たくさんいる映画監督の中でも、音楽に対する感覚や耳、センスがとてもいい。精度の高い耳でああだこうだと言ってくるので、作る方としては非常に困る」と苦笑した。

 足かけ6カ月の製作期間で出来上がった音楽にはピアノの音色を使わず、弦を直接たたいたり弾いたりして“効果音”のように織り交ぜ、極力自然音との区別がつかないようなものを心がけたという。この日はメインテーマなどをピアノの生演奏で特別に披露した。

 音楽も入った完成作を見た印象を問われると「音楽の音が大きかった」とつぶやき、「映画によってはこっちが思っていたよりうんと(音量を)下げられてしまって、聞いてほしい細かいところが聞こえないなんてことはよくあるのですが、今回は大きい。うれしいと言えばうれしいけど、ちょっと大きすぎではないかと心配しました」と製作者ならではの驚きを語った。

 また、製作期間中には300回ほど映画を見たそうで「とても好きなシーンがなくなっていたり順番が変わっていったりする」と編集段階でバージョンが8.5になるほど変更が繰り返されたと明かした。坂本氏は「僕はバージョン7.4が好きだったような気がしますね。消去しなければならないのでもう手元にもありません」と正直な好みを語って笑いを誘った。

 映画は4月22日からTOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー。


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