「細田守監督最新作発表記者懇親会」が13日、東京都内で行われ細田監督本人が登場した。
細田監督は、2006年に「時をかける少女」で女子高生の青春を、続く2009年「サマーウォーズ」では現代の高校生と大家族との触れ合いを描き、国内外で高い評価を得た。
最新作「おおかみこどもの雨と雪」は、これまでの作品で描かれた「青春」や「家族との絆」など、普遍的なテーマを盛り込みながら、新たに監督自身の思いを投影した「親子」がテーマの作品になるという。
細田監督は「生き生きしたと元気な作品を作っていきたいと思います」と意気込みを語った。
なぜ親子をテーマにした作品を作ろうと思ったのかを問われた細田監督は「僕の友人たちが同じぐらいに結婚して、子供をもうけるカップルも何人もいて、子供をかわいがっている顔を見ていると、素晴らしいな、すてきだなと思いました。私には子供がいないのですが、そういうことに憧れていたので、その憧れを描きたいと思いました」と熱い思いを語った。
3作目の映画公開について「次の映画を作らせてもらえるというのは映画監督として幸運なことで、だからこそ頑張りたいです。ただ、規模が大きくなると、興業責任というのもありますのでドキドキしますね」と胸の内を明かした。
東日本大震災が与えた影響については「1人では子供を育てられない、親だけでは子供を育てられないということを強く感じました。決して楽ではない状況の中でどうやったらスクッと立って生きていけるか。子供たちの未来、次の世代につなげていくにはどうしていったらいいのか、そういった考えが作品の
隅々まで影響していると思います。本当に大事なものは何だろうということをこの作品を通してみんなで考えていけたらいいと思います」と語った。
映画は2012年7月、全国東宝系で公開予定。