俳優の香川照之が27日、九代目市川中車を襲名すると都内で発表した。さらに、猿之助は二代目猿翁、亀治郎が四代目猿之助を襲名し、香川の長男は團子の名で父とともに来年6月初舞台を踏む。
香川は「今年で46歳になりますが、長男政明に“政”の字を付けたのは、今日、この日のためです」と、140年続く澤瀉屋(おもだかや)直系の長男に生まれた責を全うしようと考えていたと神妙な表情で話した。
また、両親の離婚後絶縁状態だった父・猿之助と現在は同居していることを明かし「濃い血が流れている。父の精神がDNAとして入っている」とも語った。
香川は、2006年に公開された市川海老蔵主演の映画「出口のない海」の完成披露試写会が歌舞伎座で行われた際に、出演者の一人として登壇。「海老蔵さんのおかげで、40歳(当時)にして初めてこの歌舞伎座という舞台に立てたことが本当にうれしい」とあいさつし、涙を見せていた。