映画「トーキョードリフター」の完成披露試写会が24日、東京都渋谷区のユーロスペースで行われ、松江哲明監督と主演で音楽も担当した歌手の前野健太が登場した。
松江監督は「震災以降、東京が暗いと感じている。そんな時に前野さんの歌を思い出した。言葉にならない思いを込めた映画で、スタッフと話し合って形になった映画です。生まれたての映画でどういう意見をいただけるのか、楽しみでもあり怖くもある」と心境を語った。
前野は「雨……雨……」と言ったところで言葉に詰まったものの、「5月のロケは土砂降りの雨で放射能が怖かったんですが、『帰ってシャワーを浴びれば大丈夫』の言葉で乗り切った」と制作時の裏話を語ったところ、観客から笑いが起こった。
さらに「松江監督とは東京に対する気持ちが近かった。東京が好きで嫌いであこがれと憎しみがあった。参加させていただいて良かったです」と映画に対する思いを語った。
映画は12月から同館などで公開。