第1回「大島渚賞」を小田香監督が受賞 坂本龍一「この人しかいない」

2020年3月19日 / 19:01

 世界に羽ばたく若き映画の才能を顕彰する、第1回「大島渚賞」授賞式が19日、東京都内で行われ、受賞者としてフィルムメーカーの小田香(おだ・かおり)監督が登壇。審査員長を務めた坂本龍一ほかが出席した。

 小田監督は、2015年、ボスニアの炭鉱に取材した長編作品『鉱 ARAGANE』が大きな話題を呼んだ。

 19年にはメキシコ、ユカタン半島の北部に点在する洞窟内の泉を撮った『セノーテ』を発表し、6月に劇場公開が予定されている。

 小田監督は「これから自分が映画とともに生きる中で、困難に立ち向かうことも多々あると思います。そのときには(今日送られた)大島さんの座右の銘だったり、(自分が撮影してきた)確かに生きた人たちのことを思い出したい。人生を懸けて、自分は今生きて表現できているのかを常に問い掛けながら、映画の道を歩んでいく所存です」とスピーチした。

 かつて大島監督と共に仕事をした坂本は「今日大島さんの顔を(写真で)久しぶりにまじまじと見ましたが、やはりいい顔ですね。この人に怒鳴られていたことを思うと、いまさらながら怖いですが、あのときの感触がよみがえります」としみじみと語った。

 選考に当たって、小田監督を推薦したと告白した坂本は「常に国家、権力、歴史、国境に翻弄(ほんろう)された人々を描き、常識というものに立ち向かってきた、素晴らしい大島渚の名を冠した賞にふさわしい人物と考えると、今の日本では小田香さんしかいないと思いました」と説明した。


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