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ASH DA HEROが5月23日、チェコ・ブルノで開催された【Animefest 2026】に出演した。
自身初のヨーロッパ公演となったステージで、現地ファンを前に全12曲+アンコールを披露し、言葉の壁を越えた熱狂を生み出した。会場はBrno Exhibition Centreのメインステージ。日本のアニメ、マンガ、ゲーム、コスプレを愛する現地ファンが集う同イベントにおいて、ASH DA HEROは自身初となるヨーロッパ公演を敢行。国境も言語も越え、音楽そのものの熱量でオーディエンスを巻き込むステージを見せつけた。
開演前から、会場には日本のロックバンドを待ちわびる高揚感が満ちていた。客席には日本語の歌詞を口ずさむファン、アニメ作品をきっかけに彼らの音楽へ辿り着いたであろうファン、そしてこの日初めてASH DA HEROに触れる観客の姿も見える。そんな空気の中、SE「Super Sonic」が鳴り響くと、ステージに向けられた熱視線は一気に歓声へと変わった。
1曲目は「YELLOW FEVER DANCE」。ASHが放つ第一声とともに、会場の温度は一気に跳ね上がる。Satoのうねるベース、WANIのタイトかつ重厚なドラム、DhalsimのDJサウンドが一体となり、ロック、パンク、ヒップホップを横断するASH DA HEROのスタイルを冒頭から鮮烈に提示した。続く「LA VIDA LOCA」では、言葉の意味を完全に共有していなくとも、ビートと身体反応でフロアが自然に揺れていく。音が届き、熱が伝わり、少しずつ会場全体がASH DA HEROのリズムに染まっていった。
序盤の山場となったのは「MANIFESTO」。強靭なサウンドとASHの鋭いボーカルがぶつかり合い、ステージ上の熱量が客席へと直撃する。日本語のリリックであっても、そこに込められた意志や覚悟、前へ進むエネルギーは確かに伝わっていた。曲が進むごとに拳が上がり、歓声はさらに大きくなっていく。そこには“海外公演”という距離感ではなく、同じ音楽を同じ瞬間に受け止める者同士の濃密な一体感があった。
最初のMCでは、ASHがチェコ語を交えながら、現地の観客へ挨拶。まっすぐに自己紹介を届けると、会場からは温かな歓声が返ってきた。完璧な言葉でなくとも、自分たちの想いをその土地の言葉で届けようとする姿勢が、オーディエンスとの距離を一気に縮めていく。その瞬間、ステージと客席の間にあった言葉の壁は、確かに少しずつ溶けていった。
中盤では、アニメコンベンションならではの選曲も披露された。FLOWの「GO!!!」、そして影山ヒロノブの「CHA-LA HEAD-CHA-LA」のカバーでは、会場中から大きな反応が起こる。アニメを愛する観客にとって馴染み深い楽曲が、ASH DA HEROのフィルターを通して鳴らされることで、フロアの熱狂はさらに加速した。異国の地で、日本のアニメソングが現地のファンによって大きな歓声とともに迎えられる光景は、まさにAnimefestという場所だからこそ生まれたものだった。
後半に入ると、ステージはさらに深い熱を帯びていく。劇場版『転生したらスライムだった件』の劇中歌であるStereo Dive Foundation feat. ASH「Harmonics」を披露し、続けて現在放送中のTVアニメ『杖と剣のウィストリア』Season2オープニング主題歌「BELIEVERS」へ。劣等感や葛藤を抱えながらも前へ進もうとするこの楽曲は、アニメタイアップという枠を越え、会場にいる一人ひとりの感情にも触れていくようだった。ASHの歌声が力強く伸びるたびに、客席からは大きな歓声が返り、そのやり取りが楽曲の持つ衝動をより鮮明にしていった。
「Octave」「Beast Mode」と畳み掛ける展開では、バンドの攻撃性とライブバンドとしての地力が全面に押し出される。重心の低いグルーヴと爆発力のあるステージングに、観客の反応もさらに激しくなっていく。そして「Judgement」では、TVアニメ『ブルーロック』をきっかけにASH DA HEROを知ったであろう現地ファンの熱気も重なり、会場の盛り上がりはひとつのピークへ。日本から遠く離れたチェコの地で、アニメと音楽がつないだ確かな導線が、目の前の歓声として立ち上がっていた。
続くMCでASHは、今、世界が決して平穏とは言い切れない状況にあることに触れながら、それでも自分たちは音楽を通して愛と平和を叫びたいのだと、真摯な言葉で観客へ語りかけた。そのメッセージは、国や言語、文化の違いを越えて、この場にいる一人ひとりへ静かに、しかし力強く届いていく。そしてその想いを受け継ぐように、英語バージョンの「Everything」へ。日本語の楽曲で熱狂を生み出してきたステージの中で、英語詞によってより直接的に言葉を届けるこの瞬間は、今回の公演を象徴する場面のひとつとなった。言葉の壁を越えるだけでなく、言葉を使ってさらに深く届こうとするASH DA HEROの姿勢が、現地のオーディエンスの心を強く揺さぶっていた。
本編ラストは「PARADE」。ここまで積み上げてきた熱量を祝祭へと昇華するように、ステージとフロアがひとつになっていく。初めてのヨーロッパ公演でありながら、そこにあったのは“初めまして”の緊張感ではなく、すでに同じ熱を共有している者同士の強い結びつきだった。曲が終わると、会場からは大歓声とともに「ASH DA HERO」コールが巻き起こる。メンバーはその声に包まれながら一度ステージを後にした。
しかし、彼らの姿がステージから消えた後も、コールは鳴り止まなかった。会場中に響き続ける「ASH DA HERO」の声。その期待に応えるように、メンバーは再びステージへ舞い戻る。そしてアンコールとして披露されたのは、ASH DA HEROの代表曲のひとつである「Judgement」。再び鳴り響いた強烈なサウンドに、フロアの熱狂は最後の最後まで爆発した。ステージと客席が互いに求め合うように生まれたこのアンコールは、チェコの観客がASH DA HEROを心から受け入れたことを何より雄弁に物語っていた。
ASH DA HEROがこの日チェコに残したものは、単なる海外公演の成功ではない。日本のロックが、アニメカルチャーを入り口に、言葉も距離も越えて確かに人の心を動かせるという証明だった。【Animefest 2026】でのステージは、彼らにとってヨーロッパに刻んだ大きな第一歩となった。ブルノの夜に鳴り響いたその音は、現地のファンに強い記憶を残すと同時に、ASH DA HEROがさらに世界へ向かっていく未来を確かに予感させるものだった。
◎公演情報
【Animefest 2026】
2026年5月23日(土)
チェコ・ブルノ
<セットリスト>
SE. Super Sonic
M1. YELLOW FEVER DANCE
M2. LA VIDA LOCA
M3. MANIFESTO
MC
M4. GO!!! (cover)
M5. CHA-LA HEAD-CHA-LA (1cho cover)
MC
M6. Harmonics (NEW)
M7. BELIEVERS
M8. Octave
M9. Beast Mode
M10. Judgement
MC
M11. Everything (ENG ver.)
M12. PARADE
EN. Judgement
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