<ライブレポート>ONE OK ROCKとYOASOBIがスタジアム競演 観客の大合唱に胸打たれるメモリアルな一夜

2026年4月14日 / 18:00

 4月4日、5日の2日間にわたり、MUFG STADIUM(国立競技場)にて開催されたライブイベント【docomo presents THE MUSIC STADIUM 2026 organized by ONE OK ROCK】。両日にONE OK ROCKが出演、【DAY01】にはUVERworldが、【DAY02】にはYOASOBIが出演を果たした。この記事では、【DAY02】の模様をレポートしていく。

 はじめに結論から書いてしまえば、日本の音楽史に深く刻まれるべきメモリアルな一夜だったと思う。時代のポップスターとしての堂々たる風格を見せつけたYOASOBI。時代のメッセンジャーとして、計り知れないほど大きな夢と希望を超弩級のスタジアムロックに乗せて歌い届けてくれたONE OK ROCK。単なる対バンではないし、夢の共演という言葉ですら形容が追いつかない。それぞれに新しい道を果敢に開拓し続けてきた2組が、ともに手を取り合って、日本の音楽の可能性を高らかに示し合う。そうした意義深い邂逅が果たされた夜だった。順を追って振り返っていきたい。

 まずは、YOASOBIのステージから。1曲目は、稀代のポップアンセム「アイドル」。冒頭のオーケストラヒットが盛大に鳴り渡り、ikuraが始まりの一節を歌い出した瞬間、とめどないどよめき、悲鳴にも似た歓声が会場全体から巻き起こる。そして、彼女が「聴かせて!」と呼びかけると、観客のコールが次々とばっちりきまっていく。スタジアムの熱気、いや、熱狂を、自らのエネルギーに換えるようにして華麗に歌い上げるikuraの不敵な笑みが忘れられない。はじめのMCパートで、Ayaseは、「やばすぎる。楽しすぎる」と興奮を抑えきれない様子だったが、一方で、偉大な先輩であるONE OK ROCK、また、ONE OK ROCKのファンに対して、自分たちの渾身のパフォーマンスを見せつけると高らかに宣誓してみせた。

 続けてikuraが、「最大限のリスペクトと愛と感謝を込めて」と告げ、「アドレナ」からライブが再開。その後も、挑戦者としての闘志がメラメラと滲む熱烈なパフォーマンスを展開し、「たぶん」「優しい彗星」では、ikuraの歌の力によって、巨大なスタジアムを優しく包む込んでみせた。中盤のMCパートでは、Ayaseが、YOASOBIを始める前にバンド活動をしていた時期、人生で初めてライブハウスでカバーした楽曲がONE OK ROCKの「内秘心書」であることを明かした。続けて、ONE OK ROCKについて、「日本のロックの歴史そのもの」と称した上で、「歴史に立ち向かおうとしてるんだよ」「ゾクゾクが止まらない」「先輩にかっこいいとこ見せたい」と胸の内の想いを伝えた。

 そして、「これが俺たちの魂の歌!」と叫び、「セブンティーン」へと繋ぐ。ここから後半戦へ突入。炎の演出に彩られる中、YOASOBIのロックなサウンドを極限解放してみせた「怪物」、また、ikuraの歌い出しのアカペラが広大なスタジアムに凛と響き渡った「あの夢をなぞって」を経て、ラストのMCパートへ。ikuraは、「音楽って素晴らしいなって。心が震えて、胸がいっぱいです。本当にありがとうございます」「ONE OK ROCK先輩が切り開いてきた道の先で、今日という日があるんだなと実感しています」と胸の内の感慨を伝え、また、ONE OK ROCKからこの場に呼んでもらったことについて、「一緒に闘おうっていうメッセージを込めてくれたんじゃないかって感じています」と語った。

 そして、「日本の音楽って素晴らしい。凄まじいエネルギーを持ってる」「ラスト2曲、一緒に歌って証明してもらえたらと思っております」と告げ、代表曲「群青」「夜に駆ける」を続けて披露。次々と巻き起こる盛大な大合唱。圧巻のクライマックスだったし、何より、「群青」の〈好きなものと向き合うことで 触れたまだ小さな光 大丈夫、行こう、あとは楽しむだけだ〉という一節が、夢のステージに立つ2人自身を奮い立たせるように響いていて、いつにも増して感動的だった。スタジアム全体の高揚が際限なく高まりきった最高の状態で、バトンはONE OK ROCKへと託された。

 転換の時間を経て、いよいよONE OK ROCKのステージへ。まず驚かされたのが、オープニングのドローンによる演出。すっかり暗くなった空に、「THE MUSIC STADIUM」「ONE OK ROCK」という文字が輝き、並々ならぬ大歓声がスタジアム全体から沸き起こる。次に、宇宙のスケールと生命の神秘を伝えるかのようなオープニング映像が流れる中、Tomoya(Dr)の豪快なドラムが轟き、その上に観客のクラップが重なる。そして、「I was King」からライブがスタート。眩いライティングによって真紅に染まる会場。スクリーンに映し出される王のクラウンのマーク。まるで巨大な生命体が一歩ずつ闊歩するような壮絶なエネルギーがステージから放たれ、Takaが天高くマイクを突き上げると観客の熱烈な大合唱が響き渡る。冒頭1曲目にして、彼らの王者の貫禄が痺れるほどに伝わってくる。

 「準備はいいですか、国立の皆さん。最後までよろしくお願いします」「まずは答え合わせしましょう」Takaがそう呼びかけた後に披露されたのは「アンサイズニア」。続けて、「ONION!」へと繋ぐ。会場は広大だが、まるでライブハウスのような高濃度の熱狂が満ちてゆく。一方、次の「Puppets Can’t Control You」では、まさにスタジアムロックと呼ぶにふさわしいスケールがダイナミックに現出してゆく。圧倒される感覚と包み込まれるような感覚が、同時に去来する。とにかく圧巻のパフォーマンスだった。

Takaは、前日のUVERworldとの共演について、「感慨深い一日でした」と振り返った上で、先ほどのYOASOBIのライブを称賛しつつ、「素晴らしいアーティストに先輩と呼ばれて、胸がいっぱいになります」と告げた。その後に披露した「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」では、スタジアムの広さに負けない雄大なスケールを描き出していき、その上に、一人ひとりの観客が照らすスマホのライトの光が煌びやかに重なってゆく。

感動的な展開はまだまだ続く。Takaは、「スペシャルな夜なので、スペシャルなことできないかと考えまして」と語り、YOASOBIの2人をステージに迎え入れる。ONE OK ROCKのメンバーと一人ずつ握手するikura、一人ずつハグするAyase。深い感慨に満ちた2人の晴れやかな笑顔が印象的だった。ここで、Ayase、Ryota(B)、Tomoyaが退場。Takaとアコースティック・ギターを手にしたToru(G)がikuraを囲む形で並んでステージに腰掛け、アコースティック編成で、10年前にikuraがライブハウスで弾き語りをしていたという「Wherever you are」を披露。巨大なスタジアムに凛と響きわたり、時おり重なり合うTakaとikuraの歌声。2人のハーモニーが息を呑むほどに美しかった。なお、Ayase、Ryota、Tomoyaは、このコラボレーションを3人並んで客席側から眺めていたという。家族ぐるみでYOASOBIの大ファンだというTomoyaは、「けっこう伝説かも」と興奮を隠しきれない様子だった。

「Make It Out Alive」から後半戦へ突入。地響きのように轟く重厚なバンドサウンド。それを凌駕せんとする観客の全身全霊の大合唱、また、ヘドバン。その熱量を引き継ぐ形で披露した「C.U.R.I.O.S.I.T.Y.」では、PaleduskのKAITO、DAIDAI、また、CHICO CARLITOとの共演が実現。言うまでもなく、壮絶な狂騒が巻き起こった。続く「The Beginning」では、激化するスタジアムの熱狂を受け、ToruとRyotaがそれぞれステージの端まで繰り出し熾烈に応戦。そして、「Mighty Long Fall」では、Awichがステージに招き入れられ、Takaと熾烈な掛け合いを繰り広げる。アウトロでは、Awichが容赦なく観客を煽り続け、観客はそれに応え何度もヘドバンしながらコールを重ねてゆく。そして、本編ラストの「Stand Out Fit In」では、Taka、Toru、Ryotaがアリーナの周囲を歩きながらプレイし、観客はドロップパートが訪れるたびに何度もジャンプを繰り返していく。鮮やかな覚醒感に満ち溢れた万感のフィナーレだった。

アンコールでは、まず、爽快なポップフィーリングに満ちた「+Matter」が披露される。そして、Takaが、前日にメジャーデビュー曲「内秘心書」を披露したことを振り返りつつ、それとは違う懐かしい曲を披露することを予告。「Toruのラップを復活させたい」と不敵に告げ、「夢は見るものじゃなくて叶えるもの」という輝かしいメッセージを添えて、フルでの披露は久々となった「努努-ゆめゆめ-」へと繋ぐ。エッジーに冴え渡るToruのラップを受け、凄まじい熱狂が沸き起こる中、いよいよ真のラストナンバーへ。Takaは、一人ひとりの観客に向けて、「立ち止まってもいい。それでも前に進む。それが誰かの光になる」「俺たちは一人じゃないということを、改めて自分の心に刻んで帰ってください」と真摯に告げ、「We are」へと繋ぐ。分かちがたく重なる4人の全身全霊の歌と音、観客の大合唱。胸が熱く高鳴り、魂を強く奮い立たされるような、感涙の幕締めだった。

かつてのAyaseやikuraのように、この日、ONE OK ROCKからメッセージを受け取った観客の中から、いつかこのスタジアムに立つアーティストが現れるかもしれない。そうした熱い予感さえ感じた。日本の音楽シーンの未来は明るい。心からそう思えた一夜だった。

Text by 松本侃士
Photo by Kazushi Hamano、Masahiro Yamada

◎セットリスト
<YOASOBI>
1. アイドル
2. 祝福
3. UNDEAD
4. アドレナ
5. PLAYERS
6. たぶん
7. 優しい彗星
8. 勇者
9. セブンティーン
10. 怪物
11. あの夢をなぞって
12. 群青
13. 夜に駆ける

<ONE OK ROCK>
1. I was King
2. アンサイズニア
3. ONION!
4. Puppets Can’t Control You
5. C.h.a.o.s.m.y.t.h
6. Wherever you are (with ikura)
7. Make It Out Alive
8. C.U.R.I.O.S.I.T.Y. (with KAITO, DAIDAI, CHICO CARLITO)
9. The Beginning
10. Mighty Long Fall (with Awich)
11. Stand Out Fit In
12. +Matter
13. 努努-ゆめゆめ-
14. We are


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