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リージョナル・メキシカン音楽を世界のメインストリームへ押し上げたアーティストとして知られるクリスチャン・ノダル(Christian Nodal)。メキシコ北部ソノラ州出身の彼は、幼少期からマリアッチやノルテーニョに親しみ、その伝統を受け継ぎながら、モダンなサウンドと融合させる独自のスタイルで注目を集めてきた。2021年には、Gera MXとの「Botella Tras Botella」がリージョナル・メキシカンのアーティストによる楽曲として初めて米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”入りを果たし、同ジャンルにおける新たな扉を開いた。そして現地時間2025年11月13日、米ラスベガスで開催された【ラテン・グラミー賞】では、憧れの存在カルロス・サンタナとの共演を実現。伝統への深い敬意とジャンルを未来へ進める革新的な視点を兼ね備えながら、創作を続ける彼に話を訊いた。
――今やリージョナル・メキシカン音楽を代表する声のひとりになりましたが、世界中にその音楽を広め続ける原動力は?
マリアッチは、わたしたちの文化の中でも最も古い音楽のひとつで、それを愛しています。自分の家族から受け継がれたもので、彼らはずっとそのジャンルを、深い敬意と愛情を持って演奏してきました。自分は、伝説的なアーティストたちが築いてきたものに、新しいアイデアを混ぜることが好きなんです。そして何より、ファンを愛しています。みんな本当に情熱的なんです。恋愛について歌うことが好きですが、それはいつもファンが求めてくるからでもあります。
――ジャンルを象徴するような存在になったことは、あなたの創作にどのような影響を与えましたか?
音楽にも自分の心にもいつも正直でいたい。なんらかの地点にたどり着くために音楽を作っているのではなくて、魂が必要としているから作るもの。だから、自分がどうやってリージョナル・メキシカーノを世界規模のジャンルにできたのかは正直わからない。でも、ひとつ言えるのは、心からの表現で、音楽において本当に誠実だということ、それが理由だと思います。
――伝統的な音楽と新しいサウンドを融合させながら、オーセンティックさを保つ秘訣は?
自分にとってとても自然なことなんです。様々なジャンルの音楽を聴いて育ってきたし、まだ26歳で新しいアイデアが頭の中にたくさんあります。EP『PA’L CORA』は、フランスへ行ってインスピレーションを受けて制作しました。そこで出会ったロックンロールに、バチャータ、サルサを融合させた。もちろん深い敬意と愛を込めて。
――マリアッチ音楽は、今後どんな方向へ進むと思いますか?
重要なのは、先人たち、レジェンドたちが築いた基盤を尊重すること。その上で、新しい要素を加えたり、違うジャンルのアーティストとコラボしたり、新しい楽器を導入したりすることだと思います。つまり、伝統への尊敬を保ちながら進化させること。それがこれからの道だと思います。
――あなたのお気に入りのメキシコの伝統を教えてください。
一番好きな伝統は、エル・ディア・デ・ロス・ムエルトス(死者の日)です。亡くなった大切な人たちのために、かれらの好きだった食べ物や音楽を捧げて、花や写真を飾ります。とても美しい伝統で、いつも心の中にいる人たちが、その日は実際にそばにいるように感じられる。彼らの存在をすぐ隣に感じられる日なんです。
――ちなみに、さきほどテキーラかメスカルどちらがいいか聞かれていましたよね。どっちが好きですか?
絶対にテキーラだね!僕の曲は、すべてテキーラをたくさん飲むため。それだけは間違いない(笑)。
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