オリヴィア・ロドリゴ、プランド・ペアレントフッドに表彰され“絶望的な”政治情勢の中でも“戦わなければならない”と訴える

2025年4月28日 / 15:45

 オリヴィア・ロドリゴは、ツアー中に毎晩数えきれないほどの女性や少女たちのためにパフォーマンスを行っている。そんな彼女は、ライブが終わってアリーナやフェスティバル会場から次々と出て行く観客がを見ながら彼女たちの将来を心配してならない。

 それが、この22歳のポップ・スターがキャリアの大半をリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)の擁護に捧げてきた理由だ。オリヴィアは自身の影響力を活用して抑圧的な政策変更に反対の声を上げ、コンサートを通じて中絶支援基金への資金調達を行ってきた。

 その努力がプランド・ペアレントフッド(全米家族計画連盟)から認められ、現地時間2025年4月24日に米ニューヨークで開催されたプランド・ペアレントフッド・オブ・グレーター・ニューヨーク(PPGNY)の【スプリング・イントゥ・アクション・ガラ】において、オリヴィアに2025年の<カタリスト・オブ・チェンジ賞>が授与された。

 彼女はスピーチで、「ライブで演奏する時、若い女性たちで埋め尽くされた観客席を見渡すと、彼女たちとの絆が深く感じられます」と述べ、「“彼女たちは会場を去った後、どうなってしまうんだろう?彼女たちの夢は何だろう?彼女たちが戻っていく世界はどんな世界なのだろう?”とよく考えるのです」と語った。

 米NYのロウアー・マンハッタンにあるチプリアーニ・サウス・ストリートで開催された夜の祝典で、オリヴィアは二人の特別ゲストの一人として出席した。もう一人は、2023年に妊娠合併症で命の危険にさらされながら中絶を拒否され危うく命を落としかけたことで、州を相手取って訴訟を起こしたテキサス州の女性、アマンダ・ズラウスキーで、今年の<チャンピオン・オブ・チェンジ賞>受賞者として表彰された。過去の受賞者であるラバーン・コックスがズラウスキーに賞を授与し、オリヴィアのプレゼンターは友人であり活動家でもあるリリー・アレンが務め、心のこもった紹介を行った。3年前にリリーとオリヴィアは、ロー対ウェイド判決が覆された直後に【グラストンベリー・フェスティバル】のステージで共演し、米最高裁に「F*** You」のパフォーマンスを捧げた。

 英国人シンガー・ソングライターであるリリーは、オリヴィアが“権力者を快適にするために自分の価値観から逸脱しなかった”ことを称賛した後、「オリヴィア、マイ・ラヴ、あなたは本物です。生殖の自由と正義を本気で気にかけているからこそ、自分の立場を利用しています。そしてこの世界では、真に気にかけることは革命的なのです」と熱く語った。

 ステージに上がり、リリーと抱き合った後、オリヴィアはスピーチでプランド・ペアレントフッドの活動を強調し、ズラウスキーを称賛した。「この賞は私よりもあなたの方がはるかにふさわしいです」と彼女は観客席にいる活動家を指名して述べた。その後、今年初めに脳腫瘍との闘病の末に亡くなった同医療団体の元会長、セシル・リチャーズに敬意を表した。

 寄付者やPPGNYの理事会メンバーたちに向けてオリヴィアは、「今夜、数えきれないほどの困難にもかかわらず、女性たちに対して慈愛、希望、尊厳を持って活動を続けるこの組織を支援するためにここにいることを名誉に思います。私の最大の願いは、プランド・ペアレントフッドのような組織や、一般市民の行動を通じて、制限的な法律や資源不足のために、女性が自分の夢や健康、人間性を犠牲にする必要がなくなることです」と語り、聴衆は彼女の言葉の一つ一つに耳を傾けていた。

 3度の【グラミー賞】受賞者は、「(リチャーズは)ケアに対する執拗な攻撃と、女性を沈黙させ、屈服させる絶え間ない努力が続けられていた時代に先頭に立ちました。正しいことのために立ち向かうのには恐れ知らずでなければならないことはないと彼女は私たちに思い出させてくれます。私たちは怖がることも、怒ることも、絶望的な気持ちになることもあります。でもとにかく戦わなければならないのです」と述べた。

 オリヴィアは生殖の自由を擁護する活動において、最も声高で積極的に取り組む現代のポップ・スターの一人として長年活躍してきた。ロー対ウェイド判決が覆された直後の2022年5月、米ワシントンD.C.で開催された【サワー・ツアー】公演で彼女は、観客に向かって、「私たちの身体は政治家の手に委ねられるべきではありません。[中略] 安全な中絶の権利を守るために皆さんと声を上げられればと思っています。これは私たちより前に多くの人が努力して勝ち取った権利なのですから」と語り、注目を集めた。

 2023年にリリースされ、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で1位を獲得した2ndアルバム『ガッツ』を携えたツアーでは、Fund 4 Good基金を立ち上げ、ツアーの収益をコンサート開催地の中絶支援基金に寄付した。この取り組みを通じ、各地域の中絶支援基金に会場にテーブルを設置してもらい、若いファンたちに生殖に関する健康や関連情報について学ぶ機会を提供した。昨年12月には、2024年の【ガッツ・ツアー】のチケット売上から200万ドル(約2億9,000万円)以上を少女の教育、生殖権、性別に基づく暴力の防止を推進する世界中の10団体に寄付したと発表した。このツアーは、今年は中南米と欧州での公演が組まれており、オリヴィアは世界中のフェスティバル出演も控えている。


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