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故ティナ・ターナーは、パフォーマンスの際にはすべてをステージに捧げていたことで有名だが、このロック界の伝説的人物は、キャリアを決定づけた1984年のアルバム『プライヴェート・ダンサー』から未発表曲をいくつか残していた。現地時間2025年1月23日にそのうちの1曲、「Hot For You Baby」と題されたアルバム未収録曲が公開された。
「Hot For You Baby」は、ティナの独特な荒々しく切迫したボーカルが疾走するビートにのり、男性バック・ボーカルのコーラスがタイトル・フレーズを繰り返し彼女に歌い返しているアップテンポなロックチューンだ。1984年5月にリリースされた彼女の5thソロ・アルバムの40周年記念盤に収録される予定だ。
このアルバムは、今では象徴的なヒット・シングルとなった「What’s Love Got to Do With It」(邦題「愛の魔力」)、「Let’s Stay Together」、「Better Be Good to Me」(「あなたのとりこ」)、そしてタイトル曲などのおかげで、ティナを再び世間の注目を集める存在へと押し上げた。
「Hot For You Baby」の歌詞では、恋人がダンスしている姿がセクシー過ぎて悩まされるというストーリーが描かれており、1980年代初頭の典型的な泣きのギター・ソロとカウベルがふんだんに盛り込まれている。ティナがこのアルバムで追求したロック/ソウルのグルーヴに合っていたにもかかわらず、この楽曲は最終版からは除外された。オーストラリアの歌手ジョン・ポール・ヤング(「Standing in the Rain」)が1979年にリリースしたこの曲はほとんど注目されなかった。同じオーストラリア出身のミュージシャンである故ジョージ・ヤングとハリー・ヴァンダによって書かれ、アルバムのタイトル曲のプロデューサーである故ジョン・カーターによってプロデュースされた。
『プライヴェート・ダンサー』は、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で3位を記録し、同ソング・チャート“Hot 100”で1位を獲得した大ヒット曲「What’s Love Got to Do With It」が収録されている。未発表曲「Hot For You Baby」は、3月21日に発売予定の40周年記念盤に収録される。このリリースは、さらに多くの未発表曲、ライブ・パフォーマンス、ミュージック・ビデオを収録した5CD/Blu-Rayエディションも発売される。特典には、1985年に撮影された55分間の【プライヴェート・ダンサー・ツアー】公演のアップグレード版が含まれており、故デヴィッド・ボウイやブライアン・アダムスがゲスト出演している。
1960年代から70年代初頭にかけてティナと当時の夫だった故アイク・ターナーは、「River Deep, Mountain High」やクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの代表曲「Proud Mary」のカバー、そして「Nutbush City Limits」など、キャリアを決定づけるヒット曲を次々と発表し、一世を風靡した。『プライヴェート・ダンサー』は、そんなティナがハリウッドならではの復活を遂げるターニング・ポイントとなった。
ティナは後にアイクから長年にわたって身体的虐待を受けていたと語っているが、二人は1976年に破局した。その結果、彼女はポップ界でほぼ10年間、苦境に立たされることになった。彼女は米ラスベガスのショールームでソロ公演を行ったり、鳴かず飛ばずのソロ・アルバムを数枚リリースしたものの、ソロ活動はなかなか軌道に乗らなかった。
彼女の運命は、『プライヴェート・ダンサー』によって好転した。このアルバムは、ティナが持つ多くの強み――脆さ、パワフルなボーカル、官能性、たくましさ――に寄り添うように作られており、スロー・バラードの「What’s Love Got to Do With It」で<年間最優秀レコード>を含む3つの【グラミー賞】を受賞した。このヒット曲は、1993年に公開された半自伝的映画のタイトルにもなり(邦題『TINA ティナ』)、主演のアンジェラ・バセットとローレンス・フィッシュバーンは【アカデミー賞】にノミネートされた。
アイクとの波乱に満ちた年月を経て、ティナはドイツ人音楽プロデューサーのErwin Bachと再び愛を見出し、30年近く一緒に過ごした後、2013年に結婚した。長年公の場から姿を消していたターナーは、2023年5月にスイスの自宅で83歳で死去した。
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