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2024年1月から活動開始したMatty(vo)、Ken_M(g)、Lyo(dr)による3人組ノスタルジックモダンロックバンド・LET ME KNOW(レットミーノウ)。2024年12月、愛知公演を皮切りに東京、ソウル、大阪とアジアを横断するツアー【LET ME KNOW LIVE TOUR 2024 -Nostalgic Modern- II】を開催した。
LET ME KNOWは、新旧インディーロック、ニューウェーヴ、ブリットポップをルーツにしたサウンド、Mattyが持つ甘くてハスキーなボーカル、洗練されたビジュアルワークなどあらゆる魅力で人気を博し、活動開始から僅か6か月余りで2000人強を動員する東名阪ツアー実現、韓国のShazamランキングで1位獲得と、新人バンドとしては異例のスピードでステップアップしている。今回の記事では、そんな彼らの魅力に迫るべく先日完遂したばかりのツアー【LET ME KNOW LIVE TOUR 2024 -Nostalgic Modern- II】から東京・EX THEATER ROPPONGI公演のライブレポートをお届けしたい。
若い女性ファンを中心としたオーディエンスで埋め尽くされた会場に登場したMatty、Ken_M、Lyo、サポートベーシスト・太田あさひの4人は、冒頭から「Junkie(新曲/仮タイトル)」「SKY BLUE」「嘘嘘嘘(新曲/仮タイトル)」と幻想的かつポップでドラマティックなサウンドスケープを創造しながら、会場中の誰もを心地好く煽情。そして「改めまして、LET ME KNOWです。【Nostalgic Modern II】、活動を開始してから2回目のツアーです。本当にありがとうございます。ツアータイトルでもあり僕たちが掲げているノスタルジックモダン、簡単に言うとノスタルジックな懐かしいモノとモダンなエッセンスを足して良いモノをつくりましょうみたいな。僕らはまだ1年目なんですけれども、そのバンドのテーマを【Nostalgic Modern II】では前回のツアーと比べてより深く体現しようと。そういう想いを込めたツアータイトルです」と本公演のコンセプトをMattyが説明し、その流れで各メンバーも意気込みを語った。
その後も今秋リリースしたダンスナンバー「初なfeeling」やテキーラの名前を冠した中毒性の高いアッパーチューン「1800」、オーディエンスとのコール&レスポンスを繰り広げながらひとつになっていく日常賛歌「Goodbye Daily(新曲/仮タイトル)」、一瞬で過ぎてしまう青春の美しさを体現した「Boring days」、90年代の煌きを追体験させるメロディとビートの中で「薬物みたいに君が抜けない」と剥き出しのフレーズで恋心を表現する「ドラッグLOVE(新曲/仮タイトル)」、銀河のような夜の街を駆け抜けていくセンチメンタルでエモーショナルな最新シングルナンバー「真夜中のタクシー」などなど多種多様なサウンドアプローチとメッセージを施した楽曲群を畳み掛けていくのだが、そのいずれもMattyが語っていた通り、ノスタルジックなトキメキが内包されており、それを切なさと熱情が混在したハイトーンのハスキーボイスと、実の双子であるKen_MとLyoが生み出す見事なバンドアンサンブルによるヴィヴィッドなグルーヴで最新の音楽へと昇華していく。
80年代から90年代にかけて世界中を席巻したあらゆる海外の音楽からの影響も顕著ながら、その時代に流行った日本のロックやポップス、歌謡曲への敬意も感じさせるナンバーたち。2020年代に発生した世界的な80’s/90’sジャパニーズポップやシティポップのリバイバルブームの流れに組み込んで語ることもできるのだが、個人的にはそれとはまた一線を画す、あの時代に多くの若者が生きる糧としていた人間臭くて泥臭いロックスピリッツの体現。その要素もLET ME KNOWのアティチュードには滲んでいるように感じられ、そんな音楽に2024年現在を生きる若者たちが魅了されて夢中になっている光景こそが、温故知新を表現するノスタルジックモダンロックの意義のように思えた。
「LET ME KNOWはまだ1才なんですけれども、5月のの初ワンマンと9月のツアーで思うことも全然変わったりして。自分たちの思い浮かべていた理想と現実のギャップにすごく悩んでいました。「どうやったらもっと良い曲を書けるかな?」とか「良い曲ってそもそも何なんやろう」とか。ライブで言うと「ほんまに楽しんで帰ってくれているかな?」とか「どうやったら楽しんでくれるかな?」とか。正直、わからないことだらけで。最初のほうは自分が歌うことでいっぱいいっぱいやったし。9月のライブではめちゃくちゃ空回りしてしまい、そんな自分がイヤでイヤで仕方がなかったです。
それでも、LET ME KNOWの音楽を聴いてくれる人がいるわけじゃないですか。そして、ライブもさせてもらえる。そこに来てくれるみんながいるから、有難いことに悩ませてもらえています。1年目なりに僕らは何が伝えられるかというと月並みな言葉だけど、本当にライブに来てくれる人、一人一人のおかげで、この1年ですごく成長できたとメンバー一同、本気で思っております。格好良いバンドになりたいし、みんながまわりの人に「格好良い」って胸を張って言ってもらえるバンドになりたい。でも、格好良くなる為にはみんなが必要だから、誰ひとり欠けずに来年再来年って僕らと一緒に繋いでいってほしいです。よろしくお願いします」
そんな不器用ながらも純粋な想いをMattyが告白すると「この曲で僕たちのことを知ってくれた人がたくさんいます」と、リリースから僅か2週間で再生回数100万回突破、現在は1000万再生を超えている代表曲「偽愛とハイボール」へ。みんなと出逢えた楽曲にすべての想いを乗せて歌い奏で、その後も「LOVE SONG(新曲/仮タイトル)」「センチメンタルナイトダイブ(新曲/仮タイトル)」「LAD浪漫’s」とオーディエンスと一丸となって楽しげに歌い踊り続けるその光景は笑ってしまうぐらい美しかった。そのクールなビジュアルワークと相反して泥臭いロックスピリッツと、あらゆる音楽とエモーションをミクスチャーして再構築した楽曲群にトキメキがスパークした夜。きっと彼らはこんな夜を来年も再来年もその先もずっと繰り返しながら、大きなバンドへと成長していくのだろう。
なお、LET ME KNOWは、来年6月より福岡、東京、愛知、北海道、大阪と五大都市を巡る全国ツアー【LET ME KNOW LIVE TOUR 2025】を開催することが決定している。あらゆる時代の音楽とリスナーからの愛情を咀嚼しながら、新しい音楽の世界を切り拓いていく彼らの今後にもぜひ注目してほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
写真:Taka”nekoze”photo
◎ライブ【LET ME KNOW LIVE TOUR 2024 -Nostalgic Modern- II】
12月19日(木)東京・EX THEATER ROPPONGI セットリスト:
01.Junkie(新曲/仮タイトル)
02.SKY BLUE
03.嘘嘘嘘(新曲/仮タイトル)
04.初なfeeling
05.Isn’t worth living without you(新曲/仮タイトル)
06.最上級のエクスタシー(新曲/仮タイトル)
07.1800
08.Goodbye Daily(新曲/仮タイトル)
09.Boring days
10.H&JVb(新曲/仮タイトル)
11.100円キッス
12.もう恋人には戻れない(新曲/仮タイトル)
13.ドラッグLOVE(新曲/仮タイトル)
14.真夜中のタクシー
15.偽愛とハイボール
16.LOVE SONG(新曲/仮タイトル)
17.センチメンタルナイトダイブ(新曲/仮タイトル)
18.LAD浪漫’s
◎ライブ情報
ツアー【LET ME KNOW LIVE TOUR 2025】
6月12日(木)福岡・DRUM LOGOS
6月19日(木)東京・Spotify O-EAST
6月20日(金)愛知・名古屋CLUB QUATTRO
7月04日(金)北海道・PENNY LANE24
7月26日(土)大阪・梅田CLUB QUATTRO
◎LET ME KNOW – 真夜中のタクシー (Official Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=FycMwpDzGgA
◎LET ME KNOW オフィシャルサイト
https://letmeknowmusic.jp/
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