<ライブレポート>緑黄色社会、ひたちなかロッキンで見せた自分たちなりのロック

2024年10月3日 / 18:00

 緑黄色社会が、9月23日に開催された【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA】(以下、RIJF)に出演した。

 緑黄色社会がひたちなかの地に降り立つのは、2019年以来5年ぶり。前回は<SOUND OF FOREST>での出演だったが、今回はメインステージである<GRASS STAGE>に初登場だ。この日はサポートドラムに比田井修、さらに結城賢吾、オオノリュータロー、SAK.、佐々木詩織の4名によるコーラスチームを従え、総勢9名でのオンステージとなった。

 バンドの演奏をバックに長屋晴子(Vo./Gt.)がステージに登場。弾けるような笑顔で「Mela!」を歌い始めると、会場は瞬く間に多幸感溢れる空間に変貌する。華やかなコーラスワークにあわせて、オーディエンスもシンガロング&クラップ。長屋が「ロッキーン!」と叫ぶと、フロアも大歓声で応えた。

 2曲目は、小林壱誓(Gt.)のギターリフとそれに絡む穴見真吾(Ba.)のベースラインが印象的な「merry-go-round」。アグレッシブかつダンサブルなナンバーで勢いをつける。間髪入れずに突入した「始まりの歌」では、小林と穴見がアイコンタクトを取りながら頭を降り乱す場面も。初のひたちなかの<GRASS STAGE>を全身全霊で楽しんでいるメンバーの姿に、会場の熱気はますます高まっていく。

 「最近だんだん涼しくなってきましたけど、私は今日が今年最後の夏だと思っています。今日までが夏で、明日から秋。最高の夏の思い出をみんなと作れたらと思います!」(長屋)と改めてオーディエンスに挨拶し、続いて披露されたのは「僕らはいきものだから」。序盤の突き抜けるような歌声とは打って変わり、深く、生命力を感じさせるような熱唱で、オーディエンスの心に強く訴えかける。さらにメンバーとコーラスチームの歌声が重なり、壮大な世界観を作り上げた。

 peppe(Key.)の奏でる瑞々しいピアノの音色から始まった「サマータイムシンデレラ」は、晴天の<GRASS STAGE>によく似合う、さわやかな青春を感じさせる一曲。続いて「Shout Baby」のタイトルがビジョンに大きく映し出されると、疾走感溢れるアンサンブルでオーディエンスのテンションはさらにアップ。大サビで迫力満点の長屋のロングトーンが繰り出されると、フロアからは自然と歓声が巻き起こった。

 初のひたちなか<GRASS STAGE>に「なんだこの景色! 最っ高!」と喜びをあらわにする長屋。その後、【RIJF】に初出演した2018年当時、楽屋に”ロックスター”と描かれたTシャツが置いてあり、嬉しい反面プレッシャーがあったこと、そして【RIJF】のステージに立つたびに、たくさんの力をもらっていることを語った。「いつだって【RIJF】は私たちをロックスターにしてくれた。だから今日も、私たちなりのロックスターとしてステージに立っています!」と誇らしげに宣言すると、会場は温かな拍手に包まれた。

 「みんなついてきてくれる? 最高の夏更新しようぜー!」と叫び、ライブは終盤戦へ。ディスコティックなナンバー「キャラクター」では、長屋、小林、穴見の3人組が華麗なステップを披露。また「恥ずかしいか青春は」では、タイトルをそのままメロディに置き換えたような小林のいなたいギターが、楽曲の泥臭さを絶妙に演出した。

 そしてラストソングには、バンド史上最高難易度の「花になって」をドロップ。高速ビートとまくしたてるような歌唱がスリリングなムードを生み出し、最高潮の盛り上がりでライブはフィニッシュを迎えた。「ひたちなか!ここに立ててよかった!」と、達成感いっぱいの笑顔でステージを去るメンバーたち。今夏のフィナーレを飾るにふさわしい、完全燃焼のステージだった。

Photo:ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA

◎公演情報
【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA】
2024年9月14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日・祝)、23 日(月・振休)

<セットリスト(緑黄色社会)>
01. Mela!
02. merry-go-round
03. 始まりの歌
04. 僕らはいきものだから
05. サマータイムシンデレラ
06. Shout Baby
07. キャラクター
08. 恥ずかしいか青春は
09. 花になって


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