ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア、9年ぶりの新作『ラック・アンド・ストレンジ』発売決定

2024年4月25日 / 10:00

 ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアが、9年ぶりの新作『Luck and Strange』を2024年9月6日にリリースすることを発表した。アルバムからの第1弾シングル「The Piper’s Call」は、4月26日にデジタル配信される。

 『Luck and Strange』は、英ブライトンとロンドンで5か月余りをかけてレコーディングされ、デヴィッド・ギルモアの全曲新曲のアルバムとしては2015年の『飛翔(Rattle That Lock)』以来9年ぶりとなる。プロデュースを手がけたのは、デヴィッド・ギルモアとチャーリー・アンドリュー(アルト・ジェイやマリカ・ハックマン他)で、きっかけは【マーキュリー賞】を受賞したインディー・バンド、アルト・ジェイを手がけたアンドリューのプロデュース・ワークに感銘を受けたギルモアが彼にインスタグラム上でダイレクト・メッセージを送ったことだった。

 これまでにない新たな制作過程についてギルモアはこう語る。「チャーリーを家に呼んだんだ。いくつかデモを聴いてくれて “ところでどうしてこんなところにギター・ソロがないといけないんでしょうか?”“全部フェード・アウト?いくつかはただ終わらせる訳にはいかないんでしょうか?”なんて言っていた。彼は僕がこれまでやってきたことに対して、素晴らしいくらい知識やリスペクトに欠けているんだ。とてもダイレクトで、まったくもって萎縮していない。そこが最高にいいんだ。僕にとってはとにかくとてもいい。ただ言われるがままというのだけは嫌だからね」

 アルバムの歌詞の大半は、この30年間ギルモアとコラボレーションを行ってきた妻のポリー・サムソンが担当。サムソンは『Luck and Strange』のテーマについてこう語る。「年老いていく身の視点から書いたもの。死の必然性が絶えずありました」。デヴィッド・ギルモアも更にこう語る。「僕たちはロックダウンの最中、そして、その後もその手のことを話し合ったり考えたりしながら、たくさんの時間を費やしたんだ」。ポリー・サムソンはチャーリー・アンドリューと仕事を共にする経験によって自由になれたとも言う。「彼は曲の内容を知りたがるし、その曲で演奏する全員が、歌詞の内容を演奏に反映させることを望み、それがとてもうまくいきました」

 アルバムは新曲8曲とともに、2000年代初期のインディー・デュオ、ザ・モンゴルフィエ・ブラザーズの「ビトウィーン・トゥー・ポインツ」の美しいリメイクを収録する。アートワークと写真は、アントン・コービンが手がけた。

 本作に参加したミュージシャンは、ベースのガイ・プラット(1987年以降ピンク・フロイドのレコーディングやツアーに参加)とトム・ハーバート、ドラムスのアダム・ベッツ、スティーヴ・ディスタニスラオ、キーボードのロブ・ジェントリーとロジャー・イーノ(ブライアン・イーノの弟)、ストリングスとコーラスのアレンジを行ったウィル・ガードナー、そしてスティーヴ・ガッドだ。タイトル曲「Luck and Strange」には今は亡きピンク・フロイドのキーボード奏者、リチャード・ライトもフィーチャーされており、2007年にデヴィッド・ギルモアの自宅にある納屋で行ったジャムの音源が使用されている。

 録音には2020年と2021年のロックダウン中にデヴィッド・ギルモアと家族が世界のオーディエンスに向けて行ったライブ・ストリーミング“フォン・トラップト”から登場した者たちもいる。娘のロマニー・ギルモアは歌とハープを担当し、「Between Two Points」ではリード・ボーカルで登場。息子のガブリエル・ギルモアもバッキング・ボーカルで参加。また息子のチャーリー・ギルモアはアルバムの最終曲「Scattered」の作詞を担当し、アントン・コービンが撮影とデザインを手がけたアルバム・ジャケットのイメージはこの詞からインスピレーションを受けている。

 『Luck and Strange』で家族と仕事を共にしたことについて、ギルモアはこう語る。「ポリーと僕は30年以上一緒に曲を書いてきたし、“フォン・トラップト”のライヴ・ストリーミングではロマニーの声やハープ・プレイの素晴らしい融合が見られた。僕たちはそれによって、僕がしがらみを感じていた過去の一部を捨て去って、それらのルールを投げうって、やりたいと感じるままにやろうという気になったんだ。実に楽しいよ」

 9月6日にリリースされる『Luck and Strange』の日本盤の詳細は追って発表となる。

◎リリース情報
シングル「The Piper’s Call」
2024/4/26 DIGITAL RELEASE
https://SonyMusicJapan.lnk.to/LuckandStrange

Photo: Anton Corbijn


音楽ニュースMUSIC NEWS

eill、『ラブ トランジット』シーズン3主題歌「ラストシーン.」アコースティックライブ映像公開

J-POP2025年12月31日

 eillが、恋愛リアリティ番組『ラブ トランジット』シーズン3主題歌「ラストシーン.」のアコースティックライブ映像を公開した。  「ラストシーン.」は11月5日にリリースした最新EP『ACTION』に収録の楽曲。『ラブ トランジット』の世 … 続きを読む

バンド初のレコ大3連覇 偉業尽くしのMrs. GREEN APPLEのフェーズ2を振り返る

J-POP2025年12月31日

 2025年12月30日、『第67回輝く!日本レコード大賞』が発表され、Mrs. GREEN APPLE「ダーリン」が大賞に輝いた。3年連続大賞受賞はバンドとしては史上初の快挙だ。2022年3月18日の活動再開から約3年にわたって続いたフェ … 続きを読む

【第9回 ももいろ歌合戦】全出場者が決定 曲順と組分けも明らかに

J-POP2025年12月31日

 ももいろクローバーZが2025年12月31日に東京・日本武道館にて開催する【第9回 ももいろ歌合戦】の最終出場者、そして曲順と組分けが発表されている。  ももクロメンバーが豪華アーティストと共に「紅組」と「白組」に分かれて全曲フル尺歌唱で … 続きを読む

矢野妃菜喜、1stアルバム『POPPING BOX』3/5に発売決定

J-POP2025年12月31日

 矢野妃菜喜が、デビュー5周年を記念して5都市をまわる全国ツアー【Happy! Next Key!】の最終日となる12月28日の大阪公演にて、1st アルバム『POPPING BOX』を2026年3月5日にリリースすることを発表した(3月5 … 続きを読む

WACK×女川町コラボイベント【ONAGAWACKよ永遠に。】開催決定

J-POP2025年12月30日

 音楽事務所WACKが、宮城県女川町とのコラボイベントを3年ぶりに開催することを発表した。  イベントタイトルは【ONAGAWACKよ永遠に。】となっており、先日WACKの第1章を2026年中に終わらせることを発表したこともあり、今回のタイ … 続きを読む

Willfriends

page top