<コーチェラ2024現地レポ>ラナ・デル・レイ、ビリー・アイリッシュらゲストと独特な世界観を大ステージで昇華

2024年4月15日 / 18:00

 現地時間2024年4月12日~14日にかけて、米カリフォルニア州インディオにて野外音楽フェスティバル【コーチェラ・バレー・ミュージック&アート・フェスティバル2024】のウィークエンド1が、ヘッドライナーにラナ・デル・レイ、タイラー・ザ・クリエイター、ドージャ・キャットを迎えて開催された。

 ここでは、初日のヘッドライナーを務めた、ラナ・デル・レイのBillboard JAPAN特派員による現地レポートをお届けする。

 自身初となる【コーチェラ】のヘッドライナーを務めたラナ・デル・レイ。他のフェスティバルで予定開始時刻よりかなり遅刻して登場していたため心配だったが、この日は予定開始時間ちょうどにスタート。メイン・ステージの両脇のスクリーンにバイクの後ろに乗ったラナと【コーチェラ】の会場が映し出され、観客とステージの間を通るユニークな方法で登場した。

 花道の先のステージには6本の柱、バルコニー、階段があり、まるでお城のようなセットで演奏をするバンドが彼女を迎える。1曲目はダンサー6人に囲まれて階段に座って「ウィズアウト・ユー」を披露。彼女に向けられる歓声は、圧倒的に女性ファンのものが多い。2曲目ではモノクロの映像に合わせて無数のライトが光り、まるで星空のようなプロダクション、映像、照明がラナの世界観を表現していた。12名のダンサーとステージに横たわりながら上部から撮影された映像がスクリーンに映し出されると、そこに波が打ち寄せたり、ダンサーが反射板をラナに当てたり、砂漠にできた城に登場した女王が繰り広げる物語のようだ。過去の映像やクラシックなハリウッドのモノクロ・フィルムをつなぎ合わせた動画で視覚的に魅了しながら、ブランコに乗って歌ったりと彼女の代名詞であるハリウッド・グラマーを具現化していった。

 中盤では、「みんな、ありがとう。今日からちょうど10年前の曲です」と紹介した後、「バーテンダー」を披露。ジョン・バティステがゲストとして登場した「キャンディ・ネクレス」では、彼が演奏するピアノに座っていたラナが、突如ポールダンスを披露し、最後二人で掛け合うように歌った。

 続いて、前方にいる観客から悲鳴のような叫び声があがり、周囲からも「あり得ない!」という反応が。ステージのバルコニーを見ると、ラナがビリー・アイリッシュと登場。ビリーの【ハピアー・ザン・エヴァー・ツアー】ではメドレーで一部しか演奏されなかった「オーシャン・アイズ」をビリー、ラナの順でデュエット。そして、そのまま二人でラナのデビュー・シングル「ビデオ・ゲームス」を続けて披露した。ラナから歌い始め、「Singin’ in the old bars」からの部分をビリーが歌い出すと観客は大盛り上がり。次にジャック・アントノフを紹介し、「ホープ・イズ・ア・デンジャラス・シング・フォー・ア・ウーマン・ライク・ミー・トゥ・ハヴ – バット・アイ・ハヴ・イット」では彼がピアノを演奏した。そして「ヤング・アンド・ビューティフル」で、90分のセットを終えると花火が打ち上げられ、花道にいるホーン隊が演奏する中、ラナは再びバイクの後ろに乗って退場した。

 前半では、自身の世界観を全面に打ち出し、後半は豪華なゲストを迎えた【コーチェラ】ならではのステージングだった。特にラナが「ビデオ・ゲームス」のアウトロで、ビリーについて「私たちの世代、皆さんの世代の声です。彼女が私の横にいて、私の好きな彼女の曲を歌ってくれるなんて、とても光栄です」と言った後、ビリーが「私を含めて、あんたたちの半数ぐらいが存在しているのは、彼女が理由だよ」と称え合ったのが一番印象的な瞬間だった。多くの女性アーティストに支持されている彼女の名曲の数々と徹底した美学を体感できる貴重なパフォーマンスだった。

※写真は2023年7月のライブから


音楽ニュースMUSIC NEWS

“第2のBiSH”BiTE A SHOCKが解散を発表、ラストSG『第何次青春』リリース決定&ラストライブ開催へ

J-POP2025年12月22日

 第2のBiSHとして誕生したBiTE A SHOCKが、12月21日に開催された年内最後のワンマンライブ【BiTE THE UNKNOWN LiVE】のアンコールにて、2026年3月8日のラストライブをもってグループを解散することを発表し … 続きを読む

コブクロ、過去ライブのベストパフォーマンスで構成された映像作品『GOLDEN LIVE BEST』リリース決定

J-POP2025年12月22日

 コブクロが、ライブ映像作品20作品リリース記念企画として歴代作品からファンサイト会員の投票で選出された上位楽曲をもとにメンバー自らがセットリストを決定した映像作品『GOLDEN LIVE BEST』を2026年4月29日にリリースすること … 続きを読む

King & Prince、ニューAL『STARRING』リード曲「Theater」MV公開

J-POP2025年12月22日

 King & Princeが、12月24日にリリースするニューアルバム『STARRING』のリード曲となる「Theater」のミュージックビデオを公開した。  「Theater」は、「moooove!!」に続き、Ayumu Ima … 続きを読む

H ZETTRIO、【年末一本締めクリスマスSP】渋谷公演レポート到着&2026年で10周年の【こどもの日SPライブ】開催決定

J-POP2025年12月22日

 H ZETTRIOが12月19日、【H ZETTRIO LIVE 2025 – 年末一本締めクリスマスSP -】を東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールにて開催した。  開演と同時に会場を包んだのは、年末ならではの高揚感とあたた … 続きを読む

オアシスのゲム・アーチャーが明かす再結成ツアーの舞台裏、当初のセットリストにはさらに4曲あった

洋楽2025年12月22日

 今年、オアシスとして世界各地ですべてがソールドアウトした41本のスタジアム公演を行い、騒然とした熱狂の連続を経たギタリストのゲム・アーチャーが少し息切れしていても無理はない。「いまだに何が何だか分からない状態です」と語るアーチャーは、創設 … 続きを読む

Willfriends

page top