エンターテインメント・ウェブマガジン
SIRUPが6月23日に、約2年ぶりとなる全国ツアー【BLUE BLUR TOUR 2023】の最終公演を東京・Zepp Hanedaで開催した。
これまでに国内外問わず様々なアーティストやブランドとのコラボ、2022年11月には自身初となる日本武道館単独公演【Roll & Bounce】を開催するなど、多彩な活動を展開しているSIRUP。2023年4月26日にリリースされたEP『BLUE BLUR』は、武道館公演などを経て、SIRUP自身に起こった変化やそこから生まれた“ポジティブな絶望”というテーマをもとに制作された。そんな同作を引っ提げた本ツアーは、5月29日の北海道・Zepp Sapporoを皮切りに、神奈川、宮城、愛知、大阪、福岡、広島、東京の全国8都市にて開催。本稿では、6月23日にツアーファイナルを迎えた東京公演の模様をお届けする。
この日はソールドアウトで、会場には後ろまでびっしりとオーディエンスが集っていた。開演前にはSIRUP本人の人柄溢れるユーモアな影アナで、撮影OKルールなどについて事前アナウンスがあり、「それでは、【BLUE BLUR TOUR 2023】ファイナル Haneda!」と景気良く言い残すと、それに応えるようにオーディエンスから大きな拍手が沸き起こった。
定刻を迎えると暗転し、それまで流れていたSEとは一変。壮大なストリングスの音色とともにステージ最前に貼られた透過スクリーンに今回のツアーのテーマカラーでもある“BLUE”を基調としたオープニング映像が流れる。映像の最後にツアータイトル【BLUE BLUR】が表示されると、スクリーン越しにSIRUPが姿を現し「【BLUE BLUR TOUR 2023】ファイナル! 楽しんでいこうぜ Everybody!」と威勢のいい掛け声とともに透過スクリーンの幕がおり、ステージでスタンバイしていたバンドメンバーのRaB(Dr / Mani / Cho)、Funky(Ba)、KenT(Sax / Fl / Syn)、HISA(Gr / Cho)、Atsushi Inoue(Key)が登場。待ち侘びていたファンから大きな拍手が響き、オープニング・ナンバー「スピード上げて」で軽快に幕を開けた。ステージ上には大きな【BLUE BLUR】のオブジェクトと部屋のようなセットが施され、メンバー全員が楽しそうな姿がとても印象的。1曲目からファイナルへの気迫が感じられるパフォーマンスとSIRUP、バンドメンバー全員で織りなす良いグルーヴが会場中を巻き込みオーディエンスを魅了した。
早くも熱気を帯びるなか「BLUE BLUR ファイナル! 思いっきりやるぞ! 全部ぶつけるぞ!」とSIRUPが笑顔で投げかけると、そのまま「Superpower」をドロップ。そして、ミラーボールが回るなか「Pool」「Maybe」「Overnight」と立て続けにキラーチューンを炸裂し会場中を踊らせた。パッション溢れる止まらないグルーヴとSIRUPのソウルフルな歌声に、会場はすでに大盛り上がりだ。
「いいですね~最高ですね!」「ファイナルがもう間違いないのがみんなのおかげで確定した、楽しんでいこうな!」とSIRUPが投げかけると、そこからは打って変わって、メロウなナンバー「Change」をしっとりと歌い上げ、オーディエンスの心身をたっぷりと魅了。そこから、ステージ上に設置してある一人がけソファにSIRUPが座ると、HISAのギターサウンドにのせ「I won’t be」を披露。そして「今日はいっぱい一緒に歌っていきたいな」というSIRUPの言葉を皮切りに、KenTのSaxが印象的なイントロの「LOOP」へ。ライブならではの遊び心あるアレンジもみせながら、曲終盤ではSIRUPの言葉通りにファンと一緒にシンガロングが起こるシーンも。良いバイブスで心温まるなか、井上のトロピカルな鍵盤アレンジを魅せた「バンドエイド」、そして「Trigger」「Rain」ではSIRUPの心揺さぶる歌声とバンドメンバーのグルーヴが炸裂し、盛り上がりは最高潮に。
再びのMCパートでは「みんなありがとう!」「2年ぶりのツアーでやっとこの景色ですよ、最高だよ」「まじ感謝! まじでありがとう!」とSIRUPがしきりに感謝と喜びを伝えると、ファンから温かい歓声と拍手が沸き起こった。そして、このファイナル公演のために“アーティストと世界に一つのアイテムを創作するプロジェクト『Who’s props』”とコラボした“BLUE”の一人がけソファについて語り、「『BLUE BLUR』の曲聴いてみんなでぶち上がっていってな!」「今日はこの人がきてるよ~!」というSIRUPの合図でステージに登場したのはラッパーのSkaai。サプライズ・ゲストに会場はざわめき、そのままEP『BLUE BLUR』収録のコラボ曲「FINE LINE」をパフォーマンス。時折飛び跳ねたり、ひたすらライブを楽しんでいる様子のSIRUPとSkaai、バンドメンバーの良い波に会場のボルテージはどんどんうなぎのぼりに。盛り上がりは常に最高潮で、自然とクラップが沸き起こるなか「MAIGO」「Need You Bad」「Hopeless Romantic」「Runaway」と立て続けに届け、会場を大いに魅了していった。
ライブ終盤に差し掛かると「まじでみんなありがとう!」と再び感謝を述べ、今ツアーのグッズ制作秘話やファンとのコミュニケーションを楽しむトークが展開。途中「『BLUE BLUR』ってみんなで歌いたいと思って作ったんですよ。だからみんなで歌いたい曲がいっぱいあります」とEPへの想いを語り「たまにさ、もういいよ。めんどくさい。それでいいよって気持ちになるときあらへん?」と語ると、その流れのまま「MY BAD」を披露。そして「今日も好きなように楽しんで欲しいし、みんなそのまま。自分が自分であるだけで大丈夫」とポジティブなメッセージを伝え「もったいない」へ。<もったいない そのままでいてよ 問題ない そのままでいてよ>そんな肯定的な歌詞がダイレクトに届けられ、その場にいたオーディエンスに寄り添った。
その後「だいぶあったまってきたよね! スペシャルゲストTakezo~!」とSIRUPに呼ばれ、Takezo Yamada(Tp)がサプライズ登場。ホーン隊も華やかに「BE THE GROOVE. 」「SWIM」と立て続けに披露し会場は大盛り上がり。ラストはEP『BLUE BLUR』で一番最後に収録されている「See You Again」についての想いを伝え「ありがとう、また会おうね。See You Again!」と同曲をパフォーマンス。ハート・ウォーミングな雰囲気のなかライブを締め括った。
鳴り止まないクラップのなか迎えたアンコールでは、シンガポールからのスペシャル・ゲストbrb.がサプライズ登場し、昨年リリースしたコラボ曲「friends」を日本初披露。そして「俺たちなんと新曲出します!」とSIRUPがイントロの口笛パートを口ずさむと、そのまま近日リリース予定の新曲「sad girl」をパフォーマンスし、会場は拍手と歓声で大盛り上がり。SIRUPはファイナルを迎えた喜びと感謝を伝え、再びTakezo Yamada(Tp)を迎えるとピースフルな愛ナンバー「You Love」を披露。そしてミラーボールが回るなか、ラストに投下したのはダンサブルなアンセム「Do Well」。ひたすらエネルギッシュな爆発的グルーヴでZepp Hanedaを踊らせ、大盛況のなか約2時間におよぶツアーは幕を閉じた。
また、SIRUPが主催・企画するイベント【channel 03】が12月に横浜、大阪で開催することが決定。ツアーを駆け抜け、どんどん進化するSIRUPが魅せる今後の活躍がより一層楽しみだ。
Text:Rumi Miyamoto
Photo:Leo Youlagi
Vocal:SIRUP
Drums / Manipulate:RaB
Bass:Funky
Sax / Flute / Synth:KenT
Guitar:HISA
Keyboard:Atsushi Inoue
Special Guests:
Vocal / Rap:Skaai
Vocal:brb.
Trumpet:Takezo Yamada
「Trigger」「Hopeless Romantic」
Violin:Mika Shirasawa, Matsuri Mikuni
Viola:Naoko Kakutani
Cello, Strings Arrange:Shuhei Ito
「See you again」
Violin:Anzu Suhara, Miho Chigyo
Viola:Naoko Kakutani
Cello, Strings Arrange:Shuhei Ito
「Live Intro」
Composed by Shuhei Ito
Violin:Mika Shirasawa, Matsuri Mikuni
Viola:Naoko Kakutani
Cello:Shuhei Ito
「Live Ending」
Composed by Shuhei Ito
Violin:Anzu Suhara, Miho Chigyo
Viola:Naoko Kakutani
Cello:Shuhei Ito
Stylist(SIRUP)/ Styling Direction(Band):TEPPEI
Stylist Assistant(SIRUP):Taira Sakamoto
Stylist(Band):Yuki Nagase
Hair(SIRUP):TAKAI
Assistant(SIRUP):Uran Aotsu
Hair make(Band):Mei Kimura
Hair(brb.):AYA MISHIRO
Make up(brb.):HARUKA MIYAMOTO
◎セットリスト
【BLUE BLUR TOUR 2023】
2023年6月23日(金)東京・Zepp Haneda
1. スピード上げて
2. Superpower
3. Pool
4. Maybe
5. Overnight
6. Change
7. I won’t be
8. LOOP
9. バンドエイド
10. Trigger
11. Rain
12. FINE LINE(with Skaai)
13. MAIGO
14. Need You Bad
15. Hopeless Romantic
16. Runaway
17. MY BAD
18. もったいない
19. BE THE GROOVE.(Takezo(Tp)参加)
20. SWIM(Takezo(Tp)参加)
21. See You Again(Takezo(Tp)参加)
-En
En1. friends(with brb.)
En2. sad girl(with brb.)
En3. You Love(Takezo(Tp)参加)
En4. Do Well(Takezo(Tp)参加)
洋楽2024年11月22日
故マック・ミラーの遺族が、2020年にリリースされた最初の遺作アルバム『サークルズ』の5周年を記念して、2枚目の遺作アルバムをリリースする予定だ。『サークルズ』は、2018年に急逝したミラーが生前に制作していたアルバムだった。 米ピッツ … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
Eveが、TVアニメ『アオのハコ』エンディングテーマとして書き下ろした「ティーンエイジブルー」のミュージックビデオを公開した。 現在配信中の本楽曲は、11月27日発売のニューアルバム『Under Blue』にも収録される。 ◎映像情報 … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
TM NETWORKのドキュメンタリー映画『TM NETWORK Carry on the Memories -3つの個性と一つの想い-』が、2025年春に劇場公開される。 1984年4月21日に、シングル『金曜日のライオン』でデビュー … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
モーニング娘。’24の一発撮りパフォーマンス映像『モーニング娘。’24 – 恋愛レボリューション21 / THE FIRST TAKE』が、2024年11月22日22時にYouTubeプレミア公開される。 一発撮りのパフォー … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
tuki.が、2025年1月8日に1stアルバム『15』を発売する。 同作は、tuki.が15歳を迎えるまでに作ったという楽曲が収録されたアルバム。「晩餐歌」をはじめ、「一輪花」「サクラキミワタシ」「ひゅるりらぱっぱ」といった既発曲のほ … 続きを読む