【ビルボード 2023年上半期ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20】記念すべき初の上半期首位獲得はKanaria「酔いどれ知らず」、ツミキ/すりぃが続く(ツミキコメントあり)

2023年6月9日 / 04:00

 2023年上半期Billboard JAPAN“ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20”で、Kanaria「酔いどれ知らず」が首位を獲得した。

 本チャートは、2022年12月7日からスタートしたニコニコ動画におけるVOCALOID曲の人気を測るチャートだ。オリジナル動画や二次創作動画などの動画再生数や動画総数、コメント数、いいね数などのデータにBillboard JAPANが独自開発した係数に乗じて上位20位までのランキングを生成している。

 記念すべき初の上半期チャートを制した本楽曲は、Kanariaの8作目のVOCALOID曲で、自身7曲目となるミリオンを達成している。6月9日時点でのニコニコ動画での再生回数は約290万回、YouTubeでの再生回数は約2,840万再生を記録している。本チャートが始まって以来、毎週チャートインし続けており、6回の首位獲得を果たした。本楽曲は、オリジナル動画の人気も凄まじいが、今期の上半期チャートの集計期間内において二次創作動画の動画再生数、マイリストが最も多く、動画再生数に関しては2位ツミキ「フォニイ」の約2倍近い差をつけた。また、二次創作動画の中でも特に人気があったのがメガテラ・ゼロが投稿した“歌ってみた”動画で、ニコニコ動画での再生回数は約450万再生、YouTubeでの再生回数は約5,600万再生と、オリジナル動画を大幅に超えた再生回数を誇っている。このように、“歌ってみた”の再生回数が特出していることが首位獲得の要因だろう。また、本チャート以外にもCDセールス、ダウンロード、ストリーミング、ラジオ再生、動画再生、カラオケの6種類のデータからなる総合ソングチャート“Billboard JAPAN Hot 100”やYouTubeのUGCを指標としている、“Top User Generated Songs”にもチャートインしており、カラオケ指標においてもトップ10圏内をキープし続けている。Kanariaは、本楽曲以外にも「KING」を上半期チャートにチャートインさせており、今後の活動に期待したい。

 続く2位には、ツミキ「フォニイ」が登場。ツミキの9作目の楽曲で自身初のCeVIO AI・可不オリジナル曲だ。本楽曲は、6月5日でニコニコ動画に投稿されてから2周年を迎え、同サイトでの再生回数は約730万再生を記録し、コメント数は2万件を超えている。さらに、ニコニコ動画におけるVOCALOIDタグのいいね数で歴代1位を獲得しており、再生回数のみならずいいね数も多いことから楽曲の人気度が窺える。また、CeVIOオリジナル曲で現在ミリオンを達成している曲で、可不オリジナル曲では史上2番目のミリオン達成曲だ。今期の上半期チャートにおいては、オリジナル動画の再生数、マイリスト数、いいね数それぞれ安定して増加していたが、特に二次創作動画の動画総数の伸びが凄まじく、集計期間内では2番目に動画総数が多い楽曲だったことが2位の原因だと考えられる。なお、本結果に伴い本人からのコメントも到着している。

 3位には、すりぃ「ラヴィ(Lavie)」がチャートイン。すりぃのVOCALOID曲としては19作目の楽曲で、ニコニコ動画では約300万再生を記録しており、自身8曲目となるミリオン作だ。本楽曲は、今期の上半期チャートにおいて集計期間内にオリジナル動画が最も伸びた楽曲で、動画再生数、マイリスト数、いいね数それぞれ最も多い結果となった。特にコメント数の伸びは、首位のKanaria「酔いどれ知らず」に約2.5倍の差をつけており、集計期間内で最も勢いのあった楽曲であるといえる。

 また、まらしぃ×じん×堀江晶太(kemu)の「新人類」が4位を獲得。同作は、2023年3月に開催されたドワンゴ主催のオンライン参加型イベント【The VOCALOID Collection ~2023 Spring~】で首位を獲得した影響で、2023年3月に投稿されてから本チャートで8回のトップ3入りを果たした。特に、オリジナル動画のコメント数の伸びは他の楽曲と比べて群を抜いて多く、その伸び率は首位のKanaria「酔いどれ知らず」も抜く躍進をみせた。

 そして5位登場したのが驚異のスマッシュヒットをみせた、ゆこぴ「強風オールバック」である。本楽曲は、本チャート始まって以来の快挙である、8連覇を達成(2023年6月7日公開チャート分まで)。今期の上半期チャートにおいては、2023年に投稿された楽曲の中で最も二次創作動画の動画総数が多く、“歌ってみた”だけではなく“MAD動画”なども多く投稿されていることが動画総数を増やしたファクターだと考えられる。

 そのほか、かいりきベアとピノキオピーが上位20曲にそれぞれ3曲を送り込む結果となったほか、2010年に投稿されたwowaka「ローリンガール」がトップ10圏内に入り込むなど、投稿日に関係なく新旧おりまざった楽曲が登場する結果となった。

Text by Hironari Kagehi

◎ツミキ コメント
「フォニイ」沢山ご視聴いただき光栄です。
数字とか、流行とかの、その先に音楽はあると信じています。
そこで立ち止まらず、深部まで知って出会ってくれた、あなたと僕にしか見えないもの、解らないことを、これからも世に放ってやろうと思ってます。
応援よろしくお願いします。

【ビルボード 2023年上半期“ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20”】トップ20
1位「酔いどれ知らず」Kanaria
2位「フォニイ」ツミキ
3位「ラヴィ(Lavie)」すりぃ
4位「新人類」まらしぃ×じん×堀江晶太(kemu)
5位「強風オールバック」ゆこぴ
6位「きゅうくらりん」いよわ
7位「神っぽいな」ピノキオピー
8位「ロウワー」ぬゆり
9位「ダーリンダンス」かいりきベア
10位「ローリンガール」wowaka
11位「一千光年」いよわ
12位「アンノウン・マザーグース」wowaka
13位「マーシャル・マキシマイザー」柊マグネタイト
14位「星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲」南ノ南
15位「デビルじゃないもん」DECO*27 x ピノキオピー
16位「KING」Kanaria
17位「転生林檎」ピノキオピー
18位「グッバイ宣言」Chinozo
19位「ベノム」かいりきベア
20位「バグ」かいりきベア

集計期間:2022年11月28日(月)~2023年5月28日(日)


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