【米ビルボード・ソング・チャート】JIMIN「Like Crazy」初登場1位、BTSメンバーによるソロとして初の快挙

2023年4月4日 / 10:30

 JIMINの「Like Crazy」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 自身の所属するグループBTSとしては6曲のNo.1ヒットがあるが、メンバーのソロ曲および韓国人のソロ・アーティストとしては初の首位を獲得したJIMIN。なお、Hot 100では史上1,148曲目の首位獲得で、そのうち1位に初登場したタイトルとしては66曲目の快挙となる。韓国人ソロ・アーティストとしてのこれまでの最高位は、2012年にPSYの「江南スタイル」が獲得した2位(7週)だった。

※()内は首位到達日
1週 JIMIN「Like Crazy」(2023年4月8日)
1週 コールドプレイ&BTS「My Universe」(2021年10月9日)
1週 BTS「Permission To Dance」(2021年6月24日)
10週 BTS「Butter」(2021年6月5日)
1週 BTS「Life Goes On」(2020年12月5日)
1週 ジョーシュ685「Savage Love with ジェイソン・デルーロ&BTS」(2020年10月17日)
3週 BTS「Dynamite」(2020年9月5日)

 なお、「Like Crazy」には、JIMINとRMがソングライターとして参加していて、JIMINにとってはソングライターとして初、RMにとってはソングライターとしてBTSの「My Universe」、「Butter」、「Life Goes On」の3曲に続く4曲目の首位獲得を果たした。

 「Like Crazy」は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で2位に初登場した1stソロ・アルバム『FACE』のリード曲で、韓国語バージョン、英語バージョン、ダンス・リミックス2種、インストゥルメンタルの5つのバージョンがあり、ヒットに繋げた。

 韓国語バージョンと英語バージョンは3月24日、「Deep House」と「UK Garage」の2バージョンがあるダンス・リミックスとインストゥルメンタル・バージョンは3月26日に、それぞれ69セントでリリースされた。CDは公式ウェブサイトで1.99ドルで販売されている。

 「Like Crazy」は、今週の集計期間中(2023年3月24日~30日)、セールスが254,000、ストリーミングが1,000万回、エアプレイが64,000をそれぞれ獲得し、デジタル・ソング・セールス・チャートでは自身3曲目のNo.1タイトルを獲得した。また、ストリーミング・ソング・チャートでは35位にデビューし、ソロとしては初のランクインを果たしている。

 週間セールスとしては、2022年11月19日付でテイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が売り上げた328,000以来の高記録で、同曲も集計期間中に7つのリミックスをリリースし、ヒットに繋げていた。

 Hot 100でアジア人として初めて首位を獲得したのは、1963年6月15日~29日の3週を記録した坂本九の「上を向いて歩こう/ SUKIYAKI」で、それ以降では2010年10月~11月に計3週をマークした、日中韓の血を継ぐアメリカ人3人によるヒップホップ・ユニット=ファーイースト・ムーヴメントの「Like a G6」があり、「Like Crazy」は約13年ぶり、史上3曲目のタイトルとなる。

 BTSのメンバー(ソロ曲)としては通算15曲目のランクインで、そのうちTOP20にエントリーしたのは「Like Crazy」が初の快挙。また、JIMINはTOP40に2曲目のランクインも果たしている。

※順位は最高位、()内は最高位到達日
1位 JIMIN「Like Crazy」(2023年4月8日)
22位 チャーリー・プース「Left and Right feat. Jung Kook of BTS」(2022年7月9日)
29位 ジュース・ワールド&SUGA「Girl Of My Dreams」(2021円12月25日)
30位 JIMIN「Set Me Free, Pt. 2」(2023年4月1日)
51位 JIN「The Astronaut」(2022年11月12日)
60位 J-HOPE「on the street with J.コール」(2023年3月18日)
76位 TAEYANG「VIBE feat. JIMIN of BTS」(2023年1月28日)
76位 Agust D(SUGA)「Daechwita」(2020年6月6日)
79位 V「Christmas Tree」(2022年1月8日)
80位 PSY 「That That feat. SUGA」(2022年5月14日)
81位 J-HOPE「Chicken Noodle Soup feat. ベッキーG」(2019年10月12日)
82位 J-HOPE「More」(2022年6月16日)
83位 RM「Wild Flower with youjeen」(2022年12月17日)
95位 JUNG KOOK「Stay Alive」(2022年2月26日)
96位 J-HOPE「Arson」(2022年6月30日)

 タイトルに「Like(ライク)」が含まれる曲としては、2018年に大ヒットしたマルーン5の「ガールズ・ライク・ユー feat. カーディ・B」以来約5年ぶりの首位獲得で、ザ・フォー・シーズンズの「恋のハリキリボーイ(Walk Like A Man)」が初めて1位を獲得した1963年3月2日以降、通算21曲目のNo.1タイトルとなる。

 タイトルに「Crazy(クレイジー)」が含まれる曲としては、 ビヨンセの「クレイジー・イン・ラブ feat. ジェイ・Z」以来約20年ぶり、以下に続く6曲目の首位を獲得した。なお、グループとソロで首位を獲得したアーティストとしては、昨年8月13日付で1位に到達したそのビヨンセの「ブレイク・マイ・ソウル」以来となる(ビヨンセは所属していたデスティニーズ・チャイルドで4曲、ソロとしては8曲のNo.1ヒットがある)。

JIMIN「Like Crazy」(2023年)
ビヨンセ「クレイジー・イン・ラブ feat. ジェイ・Z」(2003年)
ファイン・ヤング・カニバルズ「シー・ドライヴズ・ミー・クレイジー」(1989年)
マドンナ「クレイジー・フォー・ユー」(1985年)
プリンス&ザ・レヴォリューション「レッツ・ゴー・クレイジー」(1984年)
クイーン「愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)」(1980年)

 JIMINの登場によりマイリー・サイラスの「フラワーズ」は1位から2位にダウンしたが、今週も1億690万回と高記録を維持してエアプレイ・チャートでは7週目の首位をキープしている。セールス・チャートでは10,000(10%減少)を売り上げて7位から2位に再浮上し、ストリーミング・チャートでは2,290万回(7%減少)を記録して4位をキープした。

 モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」も先週の2位から3位に順位を下げたが、先週とほぼ同率の3,580万回を記録してストリーミング・チャートで4週目、カントリー・ソング・チャートでは8週目の首位を獲得した。同曲が収録された新作『ワン・シング・アット・ア・タイム』も、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で初登場から4週目の1位をキープしている。

 シザの「キル・ビル」も3位から4位にダウンしたが、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートでは通算15週目の首位を獲得した。

 メトロ・ブーミンの「Creepin’ with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」も先週の4位から5位、ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデの「ダイ・フォー・ユー」も5位から6位、ピンクパンサレス&アイス・スパイスの「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」も6位から7位にそれぞれワンランクダウンし、レマ&セレーナ・ゴメスの「カーム・ダウン」は8位をキープした。「カーム・ダウン」は、アフロビーツ・ソング・チャートで31週目の首位を獲得していて、約1年前に集計をはじめて以来の最長記録を更新している。

 9位はテイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が先週の7位から2つ順位を下げ、先週9位にTOP10入りしたコイ・リレイの「プレイヤーズ」は10位にダウンした。「プレイヤーズ」は、ラップ・ソング・チャートで3週目の首位を獲得している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月7日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「Like Crazy」JIMIN
2位「フラワーズ」マイリー・サイラス
3位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
4位「キル・ビル」シザ
5位「Creepin’」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
6位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
7位「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」ピンクパンサレス&アイス・スパイス
8位「カーム・ダウン」レマ&セレーナ・ゴメス
9位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
10位「プレイヤーズ」コイ・リレイ


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