独断と偏見のガールズバンド、オレ的5選(2022年度 最新版)

2022年6月20日 / 18:00

独断と偏見のガールズバンド、オレ的5選(2022年度 最新版) (okmusic UP's)

僕、ガールズバンドが好きなんです! ということで、約1年前にも“俺の知ってるガールズバンドの世界”というテーマでレコメンドを書かせていただきましたが、今回は2022年度 最新版です。もはや“ガールズバンド日本代表”と言えるSCANDALの近年の猛烈なカッコ良さも、もはや“ガールズバンド世界基準”と言えるNEMOPHILAの最新盤のカッコ良さや対バンツアーのラインナップの凄まじさも紹介したいところですが。今回は最近、ライヴで観たバンドや、接点のあるバンドを中心とした極めて個人的なセレクトをご紹介します!
「ロックン・ロール」(’19) /東京初期衝動

まさにこの原稿を書いてる前日、2ndアルバム『えんど・おぶ・ざ・わーるど』のレコ発ツアー『東京初期衝動と大気汚染ツアー』東京公演を観たばかり。本編ラストに披露した「ロックン・ロール」がめちゃめちゃカッコ良かったので、1曲目に挙げました。20年6月にリリースした1stアルバム『SWEET 17 MONSTERS』を聴いた時、はちゃめちゃだけど衝動にあふれてて、ありがちな批評で書くと“粗削りだけど大きな可能性を秘めてる”って感じでずっと注目してたんだけど。2ndアルバムもすごく良かったし、昨日のライヴを観ても1stの頃の衝動はそのままに、バンドがすごくたくましくなってるのに驚かされたし、嬉しかった。衝動的でカオティックな「ロックン・ロール」の演奏を観ながら、「俺が10代だったら、これ観て人生変わったかも!?」と思った俺。東京初期衝動よ、変わらないままでビッグになってくれ! まさにで、このツアーでのこの曲のライヴ映像もYouTubeにアップされてるので、ぜひご覧ください。
「きれいなもの」(’21)/Hump Back

「Hump Back、すごくいいよ」と、今は亡き僕の師匠のイノマーさんに勧められて、「拝啓、少年よ」を聴いたのが、イノマーさんがまだしゃべれた頃だから2018年だろうか? ザクザクとギターを刻み、《夢はもう見ないのかい?》と歌い出すど頭からドキッとして、心掴まれたのをよく覚えてる。愚直すぎるほど真っ直ぐな歌詞とメロディーも、女性ヴォーカルだと何の抵抗もなくスッと心に入ってくることがよくあって、この曲に限らずでHump Backの楽曲たちには、たくさんハッとさせられたり、泣かされたりしてるのですが。2ndアルバム『ACHATTER』収録のバラードソング「きれいなもの」を最初に聴いた時は、驚くくらい心象風景が頭に広がっていって、ガールズバンドならではの優しく美しい表現に何度聴いてもグッときてしまう。Hump Backは僕も前説で出演する、7月16日(土)有明 東京ガーデンシアターで行われる『イノマーロックフェスティバル』に出演します(宣伝)。ライヴ観れるの楽しみ!
「In My Head」(’22) /THE LET’S GO’s

1年前にガールズバンドを紹介した際に、“俺が一番贔屓してるバンド”として紹介。今も変わらず贔屓し続けてる、THE LET’S GO’s。前回紹介した際はメンバー脱退により、ふたりでの活動でしたが。その後、ベースのMANAMIが加入して、再び3ピースの新体制となり、今年2月に最新7インチ「In My Head/Ring Ring Ring」をリリース(7インチってところがまた最高!)。最近もライヴを観たのだが、単純に3人がステージに並ぶ立ち姿もカッコ良いし、ベースが正式メンバーで加わったことで過去曲もさらにパワーアップしてるし、7インチの楽曲含む新曲たちもめちゃくちゃカッコ良くて。今、最高に良い状態だし、現在のTHE LET’S GO’sをもっとたくさんの人に観てほしいとすごい思った。キャッチーでキュートで痛快な「In My Head」は、THE LET’S GO’sの良さをギュッと凝縮した、名刺代わりと言える楽曲。MVのアニメみたいに、この曲聴いてガツンときて、レコード屋やライヴハウスに走る子がいてくれるといいなぁ。
「春雷フラッシュバック」(’21) /あるくとーーふ

男性メンバーがふたりいるので、正確には“女性ヴォーカルの男女混合バンド”で、ガールズバンドではないのですが。その歌声にダイソン並みの吸引力と求心力を持つヴォーカルの利佳子、ほとんどの楽曲を作曲しているキーボードのamico、メンバーで最も長い楽器歴とバンド歴を持つドラムの伊藤ヒナノと、ガールズメンバーの個性が際立ったバンドなので、ここで紹介しちゃいます。地元・長野県諏訪市出身で、彼女らが高校生の頃から観てきたバンドですが。ここ1年くらいの成長が、急に背が伸びて膝が痛くなる子供の成長期くらいハンパない! ライヴを観るたびに個々の技術やバンド独自のグルーブが増していて、すげぇなと思ってたんだけど。昨年11月にリリースされた1stミニアルバム『サイファールーム』が、どの曲も良すぎて震えた。特にリード曲の「春雷フラッシュバック」はポップで軽快ながら、揺るぎない独自の世界観を持った、彼女らの魅力がしっかり伝わる楽曲。amico作詞作曲による、独創的な歌詞やメロディー感にも注目!
「ゆうと」(’18)/Su凸ko D凹koi

最近ライヴを観て、「やっぱり面白いし、良いバンドだなぁ!」と改めて思ったSu凸ko D凹koi。女子の本音を激しく過激に歌い鳴らす、サービス精神過剰なステージが同性からも支持される彼女らですが。「これは私の曲だ!」と今なお聴き続けられてる、18年リリースの1stアルバム『腐っても私』収録の「ゆうと」を改めて聴いて、このバンドのすごさやその存在の重要さがよく分かった気がした。この曲を“未練たらたらの卑屈な女子の失恋ソング”と言ってしまえば、それまでだけど。似たような経験をした子が、友達にも誰にも言えずにひとりグッと押し殺した言葉や気持ちや感情を、こうして歌で代弁してくれてるのを聴いたら、どんなに救われることだろう? どんなに気持ちが楽になるだろう? 前向きできれいな言葉やメロディーに救われることもあるけど、抑えきれない衝動やあふれる感情を音楽で表現するのがロックだと思うし、俺はそういうものに惹かれるし。ガールズバンドにしか表現できない言葉や感情やエネルギーが絶対あって、そういうものに出会った時、俺はやっぱりガールズバンドが好きだなぁと改めて思う。
TEXT/フジジュン(おもしろライター)

フジジュン プロフィール:1975年、長野県生まれ。『イカ天』の影響でロックに目覚めて、雑誌『宝島』を教科書に育った、ロックとお笑い好きのおもしろライター。オリコン株式会社や『インディーズマガジン』を経て、00年よりライター、編集者、デザイナー、ラジオDJ、漫画原作者など、なんでも屋として活動。12年に(株)FUJIJUN WORKSを立ち上げ、バカ社長(クレイジーSKB公認)に就任。メジャー、インディーズ問わず、邦楽ロックが得意分野。2023年3月に開催される、長野の音楽フェス『HIGHLAND”MUZUK”MANIA』(https://www.highlandmuzukmania.com/)の発起人。


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