<来日インタビュー>『アナと雪の女王2』音楽を手がけたロペス夫妻が伝えたいこと 「未知なる旅に出て、自分自身を見つけて」

2019年11月22日 / 20:00

 2014年に公開され、社会現象を巻き起こしたアニメーション映画『アナと雪の女王』。その続編となる『アナと雪の女王2』が、2019年11月22日に公開された。今回、映画の公開に併せて、世界中で大ヒットを記録した「レット・イット・ゴー」や、今作の主題歌「イントゥ・ジ・アンノウン」を手がけたロバート・ロペス、クリステン・アンダーソン=ロペス夫妻が来日。Billboard JAPANのインタビューに応えてくれた。

――今作のシナリオを初めて読んだ時の印象はいかがでしたか?

クリステン・アンダーソン=ロペス:実は脚本って送られてくるわけではないんです。はじめに電話で「『アナと雪の女王』続編やるよ!」と言われて、そこから2年がかりで監督2人(ジェニファー・リー&クリス・バック)と話し合いをして、ストーリーを作っていくんです。

――では、今作のテーマはどうやって決まったのでしょうか?
 
ロバート・ロペス:はじめから監督たちが「変化」「成長」というテーマを決めていて、私たちはそれを掘り下げていこうと思いました。自分たちにとって居心地の良い場所を離れて、目標に向かっていく。4人のキャラクターが大きな変革を遂げるというストーリーは、非常にワクワクしました。

――今作にはエンパワーメントや気候変動など、今私たちが生きる世界にも繋がるような要素がたくさん散りばめられていました。これらの要素を意識的に採り入れられたのでしょうか?

クリステン・アンダーソン=ロペス:おっしゃられたような社会的な問題もそうですし、過去に先祖が犯した間違いをどうやって正していくか、というようなテーマも採り入れようと思っていました。でも一番大事なのは、キャラクターの感情だと思います。

――楽曲制作についてですが、今作ではどのように役割分担をしましたか?

ロバート・ロペス:作詞作曲は分担していなくて、どちらも2人でやっています。でも基本は、僕がピアノを弾くので作曲を担当しています。また彼女が曲について意見を出すこともあって、それを取り入れて良くなった曲もあります。歌詞は彼女が書くのですが、僕も歌詞を書くのが好きなんです。曲によって違いますね。

――曲を作っている最中にケンカしちゃいませんか?

クリステン・アンダーソン=ロペス:夫婦ですから当然あります(笑)。でも戦い方が上手くなったというか、より意見を聞くようになりました。

――今作はキャラクター一人一人にスポットが当たる楽曲が多くありましたが、それぞれのキャラクターにどんな印象を持っていますか?

クリステン・アンダーソン=ロペス:オラフは自分たちが成長していって、いつか大人になったらきっとわかるだろうと信じている。クリストフはやっと自分の気持ちを表現できるチャンスができて、エルサは自分の目標と居場所を見つける。そしてアナは、自分の中の内なる力を発見する。キャラクターたちは魔法の森に入っていく中で、それぞれに変化を遂げるんですね。

――「イントゥ・ジ・アンノウン」は、声のモチーフが印象的な楽曲です。あの“声”はお2人のアイディアでしょうか?

ロバート・ロペス:実は最初、この曲と違う曲があったんです。でもその曲には“声”がなかったので、あまりドラマ性がなかったんですね。この“声”のアイディアはみんなで考えたものだったんですけど、“声”を入れたためにエルサが語りかける相手がいて、会話になった。双方向になったからこそ、非常にドラマチックになったし、この“声”によって彼女の人生が変わっていくきっかけになったんです。

――エルサのもう一曲の楽曲「みせて、あなたを」は、今作で最も重要な曲の一つだと思います。というのも、『アナ雪2』はキャラクターたちが自分自身のルーツを見つける物語で、この曲はその答えになる曲だと思ったからです。この曲ができた背景を教えていただけますか?

クリステン・アンダーソン=ロペス:「みせて、あなたを」は、『アナ雪』と『アナ雪2』の集大成みたいな曲だと思っています。ブロードウェイのミュージカルだったら『アナ雪』が第一幕で、『アナ雪2』が第二幕って感じですよね。今、最も重要だとおっしゃられましたが、私の娘たちもすごく重要だと言っていました。この曲は、到達点なんですよね。今まで自分が何をするべきだったのかとか、自分は誰なのかを発見する、そういう歌なんです。世界中でこの歌を聴いた人が、自分がこの世に何のために生まれてきたのか、その目的に気付いてもらえたら嬉しいです。

ロバート・ロペス:この曲は一番複雑で、一番時間がかかった曲でした。まだストーリーがはっきりできあがっていない時に作った曲で、私たちが作っている間に絵コンテが変わって、また曲を書き直して、また絵コンテが変わって……の繰り返し。完成するまでに6か月かかりました。

――最後に、これから『アナと雪の女王2』を見る読者へ、この映画を通してどんなことを感じてほしいですか?

クリステン・アンダーソン=ロペス:映画を見た方々に成長していただけたら嬉しいです。自分自身のことをより知り、そして未知なる旅に出て、挑戦を受けて、自分に関する真実を知ってもらいたい。そうすれば、おのずと自分の目的がわかると思います。

◎公開情報
『アナと雪の女王2』
2019年11月22日(金)より全国ロードショー
(C)2019 Disney. All Rights Reserved.


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