【INTERVIEW:緑黄色社会】自分のための音楽が誰かのためにもなる

2018年11月20日 / 12:00

L→R 小林壱誓(Gu&Cho)、peppe(Key&Cho)、長屋晴子(Vo&Gu)、穴見真吾(Ba&Cho) (okmusic UP's)

コラボ企画『G-Next』の第9回目はメジャーデビュー作となるミニアルバム『溢れた水の行方』をリリースしたばかりの緑黄色社会。今作に込めた想いはもちろん、彼女たちの抱く“夢”や“音楽をやることの意味”について直撃した。
日本工学院専門学校×GYAO!×OKMusic Presents

【G-NEXT POWER PUSH ! #9_INTERVIEW:緑黄色社会】
――みなさんは高校の同級生と幼馴染で結成されてるとのことですが、お互いの初めての印象はいかがでした?

長屋:バンドの始まりは私と壱誓で、最初はSNS上で“バンドを組もうね”というやりとりをしていて。それで高校に入学してから学校で会ったのが最初です。peppeともSNS上でつながっていて、実際に会ってみると笑顔がかわいくて明るい女の子だなと思いました。初めて会った時は(笑)。

全員:(笑)。

小林:バンドとしてオリジナル曲を作るという時にベースの子が辞めちゃって、それで僕が幼馴染の真吾を誘ったんです。

長屋:彼は最初乗り気じゃなさそうで。同じ軽音部内でバンドを組んでいたのに、入ってきたのは歳下で人見知りだし、どう接していいか分からなかったです。

peppe:私は兄弟に男の子がいないから話し方が分からなくて。最初の1年間ぐらい喋ってないんじゃないかっていうくらい。

穴見:peppeはカラコン付けて髪の毛をくるくる巻いて、スカートも短くて、怖かった(笑)。

――何がきっかけで今のような関係に?

長屋:最初は全員が“軽音部のバンド”っていう認識だったと思うんですけど、どんどんライヴを重ねていくうちに、みんながバンドとして自覚できるようになりました。
――音楽性としては初めてオリジナル曲を作った時からずっと変わっていないのですか?

小林:『閃光ライオット』で準グランプリを獲ったあとに、自分たちはこれからどうしたらいいのかって宙ぶらりんになった時期があって、そこで改めて“自分たちとは何か?”を考えたんです。2年間ぐらいかな。結構悩み抜いて今のスタイルになったんです。

 

――そうなんですね。さて、今回のアルバムですが、まずはタイトル“溢れた水の行方”のコンセプトを教えてもらえますか。

長屋:私たちの音楽への気持ちが、このバンドを7〜8年やっている中でどんどん大きくなって膨らんでいって。その気持ちがあふれたところをちゃんと受け止めてくれる人がどこかにいるという想いと、気持ちがあふれた先に私たちの夢があって、そこにつながればいいなと。その気持ちがあふれてもそれは無駄じゃないと思うし、どんどんあふれていけばいいなって。そういう意味を込めてこのタイトルを付けました。

――このアルバムでメジャーデビューとなりますが、どういった感覚がありますか?

長屋:心境としてはあまり変わっていなくて、あくまでメジャーデビューというのは通過点ですね。それでも単純に状況は変わってきていて、スタッフが増えて、私たちのために頑張ってくださる人が見えないところにもたくさんいる。人と関わることが増えて、気持ちがどんどん前に進んでいると思います。

――リード曲の「あのころ見た光」にある“あのころ”というのはいつのことを示しているのですか? 歌詞に《twenty-one》とあるので21歳の頃なのかと思ったんですが。

長屋:そうですね。21歳の時の気持ちを書いた曲になります。

――やっぱりそうなんですね。「リトルシンガー」もMVが公開されていますが、作中に登場する女の子は、長屋さん本人と照らし合わせてるのですか?

長屋:『きみに届け。はじまりの歌』という小説とコラボさせていただいて、作品の作中詞を書かせてもらったんです。

小林:小説に登場するバンドが構成とかも含め僕たちとすごく似ていて。だから、自然と入り込めたし、自分たちのことのように曲を書きました。
――音楽活動をしていく上での目標とするところはどこなのでしょうか?

長屋:一番目指したいのは“国民的な存在になりたい”ということですね。あと、『緑黄色夜祭』という自主企画があって、それをさらに大きくしたいと思っています。今まで開催していたのは名古屋だけだったんですけど、やっと東名阪に広げられたんです。さらに会場や規模を広げていって、この『緑黄色夜祭』の名前も有名にしたいっていう想いはありますね。

小林:それこそ全国規模のお祭りにしたくて。いつかはスタジアム級でやれたらなって思っています。

穴見:名古屋ドームでね(笑)。
――みなさんがライヴをやる、もっと言えば音楽をやるのは、何のためなのでしょうか?

長屋:私は音楽を始めたのもただ単純に歌が好きで、“歌が歌いたい”というところから始まったので、自分のためだったりするところもあって。好きだから歌っているし、曲も作っているし。人と話すことが苦手なので書いている歌詞は、ある意味で捌け口になっています。自分のための音楽が結果としてどんどん大きくなって誰かのためにもなっているのかなって。誰かのためにやろうとしなくてもそうなるんだったら、まずは自分のために音楽をやってもいいのかなとも思っていて、単純に音楽を楽しみたいです。

穴見:僕は自分と同じ人がいると思いながら音楽をやっていて。きっと生まれながらにして音楽好きな体質というか、脳というか。例えばラジオやテレビのCMに流れてくるものを自然に聴いてきたんだけど、その中でもすごくいいなって感動するものがある…そういうものを共有したいです。

peppe:私は喋ることが苦手で。だから、自分を理解してもらうことが“音で表現する”ということだと思っています。あとは、ずっと続けてきたピアノが単純に好きで楽しいから。ライヴでもそれが伝わればいいなって思うし、自分を見て“ピアノを始めたい!”って思ってくれる子がいたら嬉しいなって思っています。

小林:自分自身の経験で、コンビニとかでふと聴こえてきた音楽に、アーティスト名も何も知らないけど、衝撃を受けて勇気をもらったり元気をもらったりとか、そういうことってあるじゃないですか。僕らの音楽でそういうことが起こったらいいなって。それで救われる人が多ければ多いほど嬉しい。だから、まずは自分たちが大きくならないといけないと思ってます。
撮影:村上大地/取材:木村圭太、高梨 唯/編集:林 なな

(日本工学院専門学校 蒲田校コンサート・イベント科)
ミニアルバム『溢れた水の行方』

ESCL-5118

¥2,000(税込)

『緑黄色社会ライブツアー 「溢れた音の行方」』
11/22(木) 宮城・仙台CLUB JUNK BOX

11/24(土) 愛知・名古屋ダイアモンドホール

11/30(金) 福岡・DRUM Be-1

12/01(土) 広島・CAVE-BE

12/08(土) 大阪・BIGCAT

12/15(土) 北海道・札幌cube garden

12/21(金) 東京・マイナビBLITZ赤坂


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